手段が目的になってない？

セラピストのためのカウンセリング、コーチング、メンタリングスキルを上げるためのBLM養成塾の５期生が今月で終了。

この講座では、宿題で一人以上のセッションをすることにしていて、逐語記録というセッション内容を一字一句書き起こすことをしてもらっていました。
その作業ももちろん骨が折れるのですが、セッションの内容を振り返って聞くことって、かなり恥ずかしいし、後悔ばかり・・・というくらい悔しいし情けない思いをします。
それでも、そういうことを繰り返すことで、クライアントが本当に話したかったことは何か？適切な質問はなんだったのか？が、わかるようになるし、ものすごく体力がつきます。

私も見習いカウンセラーの頃は、毎週1件の逐語記録を6ヶ月書きました。大雑把にみて24本の逐語記録。
当時は、パソコンもスマホも無いから、テープレコーダーで録音して、キュルキュル巻き戻しながら、何度も再生して会話を全部手書きです。
徹夜で2日くらいかかって、さらに精神的にダメージを受けるという・・・

って、苦労話を書きたかったわけではなく・・・

そのBLM養成塾の受講者さんの逐語記録に「お金の問題に悩む」というクライアントさんがいらしたのですが、これ、とっても良いテーマなんです。

アロマセラピストやセラピストが直面する相談内容は「不安」や「心配」が多くて、その一つとして「経済的な不安」「お金をどうしよう」というのはよくあるんです。

私たちがFPとか会計士とかなら、このテーマもノウハウ的なことを教えたり考えたりすることができるのですが、私たちの仕事は、クライアントの問題を解決するというよりも、クライアントがどのように問題に向き合うか？を手伝うことで、解決するのはクライアント自身です。

では、私たちはこの問題にどう取り組むか？というと、「なぜ不安なのか？」を考えていくことです。

え？だってお金がないと不安じゃん。

と思うかもしれませんが、どんな立場の人でも、どんな時代でも「お金」って所詮手段なんです。つまりツールでしかないんです。
それを目的に生きている人っていないはずなんです。
時々、間違ってお金を目的に生きている気がしてしまうけど、実際にお金を目的に生きていると、何を求めていたのかわからなくなりますよ。
それはまるで、スマホ（手段）を使いたいからメールを送る（目的）、みたいな本末転倒なことなんです。
メールを送るためにスマホを集めますか？メールを送るためにスマホの機能を上げますか？って話。

だから、お金の不安を口にした場合、その先の、つまりお金の使い途、お金の役割をどう考えているのか？何をしたいと思っているのか？に目を向けた方が建設的なんです。

実際にそこに目を向けてみると、問題はお金ではない可能性もあるし、もし仮にお金だったとしても、闇雲に「お金が・・・」と不安になるのではなく、明確な金額が見えてくるので、目標や目的がわかりやすくなります。

お金の問題に私たちが付き合ってしまうと、手段についてあれこれあーでもない、こーでもない、と絵に描いた餅の話ばかりしてしまうので、不毛です。

でね。ここからは蛇足かもしれないけど・・・
起業コンサルとかビジネスコンサルなんかに
「年商1000万円超え」とか「月商７桁」とか「億り人になる」とか売上を目的にしているようなコピーがあるでしょう？

あれも同じでね。
売り上げを目標や目的にすると足元救われますよ。
だって、売り上げって結果ですもん。それってビジネスじゃなくてバザーでしょう？イベントでしょう？って思っちゃうんです。
売り上げや金額を目標にするのて、一過性のことで、ぶっちゃけ「その場の最大風速」を目指していて、なんて言うの、「ギネスに挑戦」みたいな感じですよね。

手段を目標にしたらダメなんだって。さっきの例で言ったら、良いスマホを手に入れることを目標にしているようなもの。
目的はやっぱり「人の役に立つこと」です。さっきの例なら、相手に伝わるメールを書くことが目的。

ビジネスとは全て「人の役に立つこと」です。
お金をもらうことが悪いとは思っていないし、ビジネスなんだからちゃんと売り上げを立てることが当たり前だと思うけど、そちらを第一目標に掲げては本質を見誤ります。

人の役に立って、正当な対価を受け取っていれば、結果は自ずとついてくるものです。
月商や年商を目標にするのは、イージー過ぎる。

誰に役に立っているか？
誰の役に立ちたいのか？

これが無ければ、ビジネスは続かない。

って、最初の話から逸れてしまったけど・・・
本当にクライアントの役に立てるセラピストになりたいと思ったらBLM養成塾の受講もおすすめよ^^ と、最後は無理やり宣伝。（次回は秋頃開講）