設定決めの取っ掛かり。5W1Hとは?(ノベルゲーム制作講座19)
企画の主旨により、設定の概要も決まる。
設定決めの取っ掛かりは、5W1H。
5W1Hで、時季、舞台、物語の流れも自動的に決まる。
前章では、設定決めを行う前の注意事項について説明しました。
今回は、設定を決める際の『取っ掛かり』について解説します。
この記事で説明しているのは『ノベルゲーム』の制作方法です。
ノベルゲームを作るには、シナリオは欠かせません。
シナリオを書くには設定とプロットが必要です。
今章はそのうちの「設定」について詳しく見ていきます。
■根幹設定を考える際は、企画の主旨を意識しよう
設定決めの際に、まず最初に参照すべきなのが『企画書』です。
1章で説明した通り、企画書には企画のテーマ、コンセプト、
アピールポイント、作品規模が書かれています。
たとえばですが、
テーマが『ラブ&ピース』で
コンセプトが「流行りのゾンビもの企画」
ターゲットが『BL好き&こじれた女性ファン』
だった場合は、
敵のイケメンゾンビと心が通う流れにしたり、
イケメンゾンビの肉を食べて主人公が悪堕ちする……
というのも、ターゲット層を考えたら『あり』でしょう。
もしも
コンセプトが『トリガーハッピーアクション』
ターゲットが『派手なのを好むライト層』
だった場合は、
バイオがハザードして、ハンターとしてゾンビを退治する
バトルアクションものになるでしょう。
上記したように、企画書に書かれたテーマやコンセプトによって、
物語(シナリオ)の大まかな流れも決まります。
設定を決める前に企画の主旨を再確認して、
作品のカラーや、目指すべき物語の方向性を決めましょう。
世界の成り立ちや主人公の生い立ち、物語の中核となる事件など、
作品の根幹に関わる設定を決める指針にもなります。
■具体例:幼なじみは大統領の場合
テーマ&コンセプトに基づいた設定の決め方について、
私が企画した『幼なじみは大統領』を例に、
順を追って説明していきたいと思います。
幼なじみは大統領についてはこちらの記事を参照してください。
設定決めとも関係する『テーマ』についても語っています。
『幼なじみは大統領』の場合、
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内勤ライターとして、美少女ゲーム業界で15年以上働いてきた経験と、そこで得たノウハウを文章にまとめています。ゲーム業界特有の謎規則や技術解説、仕事に取り組む際の心構えなどもご紹介。応援してくださると定期的に記事が更新されます(人間だもの)