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食の風景「夕食に満開の桜を散らす日」


 家族のお土産でさくらのマカロニがわが家へやって参りました。せっかくですから今年の桜が見頃な内に料理して、食卓に満開の桜を咲かせようと思います。さて何を作ろうか。スープですと、着色に使われているビーツの色が出ますとパッケージに書いてあります。ふむふむそれも素敵だなあ。けれど今夜は鶏肉と新じゃが芋の酢煮込みを作る予定です。それなら春キャベツの外葉の柔らかそうな方を選り分けて、サラダを作ろう。そしてそこに桜を散らしましょう。

 と云う訳で、今夜はコンロが大盛況。次々鍋を入れ替えて、出来上がっていくお料理。
煮物の大鍋がぐつぐつ。
その隣でごはんの鍋がカタコト。
氷水で素早く冷ました茹で玉子の殻を、コンとぶつけてはガラガラ全体にひびを入れて、あっという間に裸んぼ。
さっとボイルした春キャベツは細切りに。
茹でて塩をふったパスタと和えて、塩胡椒、オリーブ油、乾燥バジルで味付け。お皿へ盛ったら桜を散らして完成。

 ちなみに本日の煮物の材料は―
おいしい鶏もも肉、板昆布、干し椎茸、新じゃが芋、玉ねぎ、人参と大根は皮ごと、糸こんにゃく、それに茹で玉子。春キャベツの芯の方。

 味付けは―酒、みりん、牡蠣醤油、出汁の素。調味料が入ると、お台所へだしとしょうゆの和の香りがじわり広がります。そして今日の仕上げにはお酢。煮込んで、火を止めて、具材にうんと味が滲み込むように、待ちます。

 さあ、全部そろったかな。それじゃ食卓へ運びましょう
 うん、上出来。淡い色したかわいい桜が食卓にも咲きました。それでは、


「いただきます」

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 体に疲れを感じる時は、煮物に酢を入れます。きゅうりや人参、長芋などで酢漬けを作る時もあります。いつでも正直な体に素直な耳を傾けて、美味しい料理で満たしたいですね。本日も、「ごちそうさまでした」

                              文と料理と写真・いち

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