飛び降り自殺未遂レポ⑩

飛び降りたことも、それで死ななかったことも、全部運命なのではないかと思った。

左腿から皮膚を移植する手術はすぐに終わった。
しかしその後が大変だった。
肌をはがした後の左足が、処置する際に信じられないほど痛む。

これまでで最高の痛みだった。

「痛み止めはありますか」
「なんでこんな痛い思いをしてまで生き延びなければいけないんですか」
そんなことを口走っていた。
我慢の限界なんてとうに超えた痛みだったから、仕方なかったと思う。

入院してからずっと寝たきりだった。
けれど気が休まることなんてなかった。
息をしているだけで本当に精一杯だった。

けれど、このあたりからようやく気持ちにも余裕が出てくる。

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