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28週後・・・

あらすじ:人間を凶暴化させる“RAGEウイルス”の猛威が収まり、復興計画が始まったイギリス。スペイン旅行中でウイルスの難を逃れたタミーとアンディの姉弟は、父親のドンと再会を果たす。しかし、感染を逃れたドンには子どもたちに言えない秘密があった。 

この作品は、ホラー映画というジャンルを超えた社会派ドラマである。 ある家族に焦点を当て、姉弟の目から見た地獄絵図は目を覆う。 米軍を介して復興計画が始まるイギリスは、イラク戦争後に復興したイラクそのもの。ウィルスが蔓延した時に発令した「コード・レッド」は、現実に米軍が危険水域におかれたときに発令するものである。

第一段階:全員を敵とみなして射殺する
第二段階:ナパーム弾で絨毯爆撃
第三段階:化学兵器使用

この作品でも感染者から逃げ惑う非感染者がいるにも関わらず、射撃兵が全員を射殺する場面は阿鼻叫喚である。 

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そして、「28週後・・・」で私の好きな映画の中の死に様がある。それはドイル軍曹の壮絶なシーン。このシーンは、忘れられない名演出である。

この作品のもう一つのテーマは「愛」である。
夫婦愛、親子愛、姉弟愛。
愛するものに殺される<恐怖>
愛するものを殺してしまう<絶望>がよく描かれており、大変観応えのある傑作である。


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