「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第21話
「ヤモリくんの夢のお告げに〇〇〇くんが現れる4」
ハルオは、「コンコン コンコン」と
誰かが窓を叩いている音にベットから体を起こして立ち上がろうとした。
しかし、いくら体を動かそうとしても、ハルオは立ち上がることが出来なかった。
だが、なぜか意識だけはハッキリとしていたのだった・・・。
体を動かすことが出来ずに、もどかしい気持ちでしばらくいると窓を叩く音はいつの間にか消えていた。
しかし窓の方に、何かがいるとハルオには気配で分かるのだった・・。
そして、その何かの気配は、ベットに横たわるハルオのそばにだんだんと近づいてきていた。
身動きの取れないハルオの額からは、汗がにじんで流れ落ちた。
もう、ハルオの直ぐ近くにいる・・・。
と思うのと同時に、誰かがハルオの肩をトントンと叩いた。
「ハルオさん、ハルオさん」
その瞬間、ハルオの体は何かの呪文が解けたように自由に動くようになった。
「ウワッ!」っと言って。
ハルオは体を起こした。
目の前に立っていたのは、夢のお告げに出で来る時のヤモリくんだった。
ヤモリくんは、いつも夢に出てくる時と同じように桃色に成って手足も伸びて人の姿形に近づいていた。
ハルオは、ヤモリくんの姿を見て、
「ああ、君だったのか。」
「でも、ヤモリくん。今日は、なんだかいつもの登場の仕方とは違っているんじゃないのかい? 」
と言った。
そして、つづけて
「ボクはまた、あやしい物の怪でも、出たのかと思って肝をつぶしたよ」
と言った。
するとヤモリくんが、
「エヘヘヘ、分かります? 」
「流石はハルオさんだ、察しが良いですね」
と言って窓の方を指さしたのだった・・・。
次回へつづく・・・
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2020.12.21
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連載小説(不定期)
「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第21話「ヤモリくんの夢のお告げに〇〇〇くんが現れる」その4
終り
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「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第22話「オンボロ屋敷に現れた妖怪カッパくん」その1
「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第1話~のマガジン
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2020.12.19
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