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データを使った感覚のすり合わせ

スマートニュースで野球と科学についてダルビッシュ有が栗山英樹と対談している記事を読んだ。

冒頭にこんな会話がある。

ダルビッシュ:「科学は自分がやっていることの客観的な部分を出してくれるので、そこをまず理解して、自分の感覚と照らし合わせながら課題を見つけて、改善点も出していくという形ですね。感覚じゃなくて、客観的な科学的な根拠をもとに、自分の課題と改善点を出していく日々です」

栗山:「ということは、自分がこういうボール投げよう、ボールの回転をこうしようと考えた時に、自分の感覚と比べて(データは)どういう風になっているか、すり合わせるという感じですか?」

ダルビッシュ:「そういうのもやりますし、それ以外の部分もいろんな形で(科学は)使えます」

以前、似たようなことを昔の記事の中でも書いた。

「できない」から「できる」には、ものすごいジャンプアップが必要で、偶然のたまもの。

なので、自分が想像していた通りにやったとして、それができるようになるのかわからない。

そこで引き合いに出したのがダルビッシュ有の投球練習動画。

自分が想像するスライダーを投げる。それが本当に思い通りにいっているのか確認する。データという客観的な証拠を用いて、自分の感覚をすり合わせる。それを行っているんだなと解釈した。

今回の対談で、自分の予想は間違いではなかったのだなと思った。

ダルビッシュ有が感覚のすりあわせ以外でも科学が使えると語っていたのは「指導」だ。

一般的な指導は、コーチが上手くいった方法を言葉や体の動きを使って選手に伝える。

しかし、コーチと選手の体の構造が同じではないので、上手くいくかは分からない。

ボールを打った時の感覚もそうだろう。どういう感触で打っているか。それは言葉では表しにくいものがあるように思う。

そこを埋めるのが科学で、その人に教えたそのフォームが以前のより客観的に良いのかを判断する。データもそうだし、映像を通して、本人と一緒に「ここのバッドの振り方が違う」とか、「投げ方が違う」とか話し合いながらする練習する必要があるんじゃないかと思った。

エンゼルスにいたときの大谷翔平も、投球練習をビデオに撮って投球練習していた。

投げてはコーチと確認するの繰り返す。これも自分の投げ方をコーチと共にすり合わせていたんだろう。

自分の理想やコーチの修正点がしっかりと反映されているのかどうかを逐一確認する。

これからの時代は何を習得するにしても、データを解析し、読み解く力がはあるに越したことはないのだろう。

自分の感覚とデータをすり合わせて改善していく。

そうすることで、以前よりも初心者から脱する時間が短くなる。さらに、初心者から脱して伸び止む到達点の高さも高くなる。

データを取れる環境作りと、データを解析する力、そしてそれを自分へ適用できる力がある人ほど物事の習熟が速く・高くなりそうだ。

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