ソノノチ-sononochi-【旅するパフォーミング・アート グループ】

旅するパフォーミング・アート グループ。空間そのものを作品として捉えるインスタレーショ…

ソノノチ-sononochi-【旅するパフォーミング・アート グループ】

旅するパフォーミング・アート グループ。空間そのものを作品として捉えるインスタレーションの手法を用いて、屋内外を問わず作品を発表。近年は「ランドスケープ・シアター(風景演劇)」に取り組んでいます。創作プロセスのアーカイブと上演映像をご覧いただける「プロセス便」も制作しています。

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ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート⑦

▼開催によせて ▼来場者の声 ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポートまとめ

    • ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート⑥

      ソノノチへの手紙▼100 人から寄せられた手紙 ▼メンバーからの手紙 渡邉裕史 藤原美保 中谷和代 ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポートまとめ

      • ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート⑤

        ▼コラム 『100人のつながせのひび』 とは何だったのか ― 2023年総括(後編)前編はこちらから ●ターニングポイントを振り返る 前述のとおり、このイベントは10年間を振り返り、これからの新たなステージへの準備をするための企画ですが、10年に渡り発表した作品をアーカイブとして並べてみることで、私たち自身が、カンパニーのおいたちや変遷を改めて見つめ直す機会にもなりました。例えば、作品のコンセプトや演出が、上演写真や衣装をパッと見るだけでも大きく変化していることに気づきま

        • ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート④

          ▼コラム 『100人のつながせのひび』 とは何だったのか ― 2023年総括(前編)●改めて、わたしたちが何者なのかを伝えることからはじまった2023年 今年、ソノノチ結成10周年の幕開けは、3月の「縁側にすわる ガイダンス&ワークショップ」からでした。この場で行われたガイダンスでは、私たちの活動の変遷を整理しながら、ランドスケープシアター(風景演劇)を上演するまでに至る流れや、ソノノチのクリエイションで大切にしていること、いま考えていることをメンバーから直接お伝えする場で

        ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート⑦

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        • 『100人のつながせのひび』レポート
          7本
        • ソノノチ作品評
          5本
        • 『風景によせて』連載コラム
          5本

        記事

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート③

          イベントができるまで▼クラウドファンディングを実施  クラウドファンディングシステム「READYFOR」にて約1ヶ月に渡り資金を募り、80名から総額561,000円のご支援を受けて達成することができました。集まった資金は、スタッフへの謝礼や会場費、差し入れ、美術制作などに充てさせていただきました。 ▼イベントができるまでの時間のこと 「100人のつながせのひび」の制作には、合計で1299時間の作業が投じられました。 これは企画に中心的に関わった7名の総作業時間を合算した

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート③

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート②

          開催概要 【日程】 2023年12月1日(金)~12月10日(日)       ※火・水・木曜日はCLOSE 【会場】 KAIKA(京都市下京区岩戸山町440江村ビル2F) 【料金】 入場無料(展示のみ) 参加者数 参加者の総数: 314名 イベント期間中の来場者数: 114名 クラウドファンディング支援者: 80名 手紙を寄せていただいた方: 101名 企画づくりに関わってくださった方: 20名 タイムテーブル ▶︎オープニングパーティ 12月1日 19:00-2

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート②

          『あなたはきえる』原泉バージョン 上演について振り返る

          はじめに ソノノチ×Robin Owings『あなたはきえる』原泉バージョン。 インスタレーション展示&パフォーマンス上演の企画が、3月23日(土)、24日(日)に無事終了しました。 当日はあいにくの雨でしたが、上演中から日差しが差し込むなど天候にも恵まれ、足元が悪い中にも関わらずたくさんの方にお越しいただくことができました。本番から少し時間が経った今、改めてクリエイションを終えてのレポートをまとめておきたいと思います。 2023年の初演から「運んできた」イメージ 20

          『あなたはきえる』原泉バージョン 上演について振り返る

          パフォーマーは、なぜ同じタイミングで消えていけるか

          2022年のクリエイションを振り返って今年、原泉での4年目の滞在制作を終えこれを書いています。風景を舞台としたランドスケープ・シアター(風景演劇)をこの3年間、全国様々な場所で制作していますが、場所が変わるとひとつとして同じものはできません。 しかしその中にも、少しずつ共通点や創作期間に何度も何度も触れているキーワードが浮かび上がるにつれ、この作品の魅力のようなものを私達自身がつかめてきたように感じています。よりこの作品群を進化させていくためには、足跡をつけていくようにその都

          パフォーマーは、なぜ同じタイミングで消えていけるか

          【寄稿⽂】『あなたはきえる』をみて/文:⾼内洋⼦さん

          2023年7月に初演をおこなった『あなたはきえる』の上演会場「アトリエみつしま Sawa-Tadori」の⾼内洋⼦さんに作品を鑑賞いただき、「上演を⾒たとき/⾒たあとに⾃分の中で起こったこと」を書いていただきました。 規則正しいセミの声が、この古びた場所へと私を引き戻した。私は少しほっとして、少しがっかりした。いま過ぎた時間がもう懐かしい。 その出来事は、まるでずっと前から続く営みの延長のようだったので、私は自分が「いまここにいる」ということを何度も思い出さなければならな

          【寄稿⽂】『あなたはきえる』をみて/文:⾼内洋⼦さん

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート①

          はじめに(ごあいさつ)※展示会場の入り口に掲示したメンバーからの挨拶パネルより抜粋 中谷和代 藤原美保 渡邉裕史 ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポートまとめ

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』レポート①

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』に向けて

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』 これまでご縁のあった〈100人からの手紙で綴る〉ソノノチ結成10周年のイベント。10年の歩みを、展示・セレモニー・関連イベントでふり返ります。 この結成10周年イベントに向けて行っていたクラウドファンディング「100人の手紙で綴る、結成10周年イベントをつくりたい!」プロジェクトは、無事目標額も達成することができました! これもひとえに、ご支援・応援いただいた皆様のおかげです。応援コメントに励まされ、勇気をいただき

          ソノノチ結成10周年イベント『100人のつながせのひび』に向けて

          【寄稿】風景を眺めるために/文:福井裕孝さん

          演出家の福井裕孝さんに、ソノノチ×Robin Owings『あなたはきえる』のレビューを寄稿いただきました。 下記、寄稿文です。 風景を眺めるために連日の猛暑ですっかりくたびれそうになりながら、自転車で30分ほどかけてようやく会場のアトリエみつしまに着いた。入り口で迎えてくださった制作のべってぃー(渡邉裕史)さんと挨拶を交わした後、「開演までこちらでお待ちください」と、舞台とは別のこじんまりとした座敷へと案内された。 開演を待つ観客がパラパラと座っているなか演出の中谷さん

          【寄稿】風景を眺めるために/文:福井裕孝さん

          【『風景によせて2022』コラム第2回】「純粋持続」を捉えるために――〈LST〉と時間②《後編》

          この記事は、前編と後編に分かれています。 前編は記事の一番下のリンクからご覧ください。 ●「純粋持続」を捉えるための〈LST〉▷「ゆっくりさ」 続いて、「ゆっくりさ」について。上で確認したとおり、ゆっくりとしたペースで作品が展開することは、記号的表現からの脱却という一つの意味があります。そこで、ここではいかなる質の「ゆっくりさ」が目指されるのかについて考えてみます。 「たびするつゆのふね」のクリエイションの過程で、パフォーマーの歩く速度をBPMで指定してみてはどうか、と

          【『風景によせて2022』コラム第2回】「純粋持続」を捉えるために――〈LST〉と時間②《後編》

          【『風景によせて2022』コラム第2回】「純粋持続」を捉えるために――〈LST〉と時間② 《前編》

          ●はじめにこのコラムはタイトルの訂正が必要かもしれません。 というのも、前回からなにげなく使ってきた「時間」という概念は、今回論じるベルクソンの議論の中心にあり、しかもそこで乗り越えられんとする対象そのものだったのです……初手から気詰まりですが、多少高まった解像度を手に、今回も〈LST〉について考えてみたいと思います。 まず、前回のおさらいをします。ソノノチのクリエイションにおいて「時間」がどのような意味を持つのかを考えるため、「時間」が問題になる場面を3つ取り出しました

          【『風景によせて2022』コラム第2回】「純粋持続」を捉えるために――〈LST〉と時間② 《前編》

          展示を終えて/『風景によせて えんをめぐる』-2023-

          『風景によせて えんをめぐる』-2023-の全会期が終了しました。 この数年、グループで熱心に取り組んできたアーカイブという活動は元々、コロナ禍で上演が中止になるリスクにそなえて、作品制作と創作プロセスの記録を並行し始めたことがきっかけでした。 そこから時間が経ち、コロナをめぐる生活様式も変化する中、今回の展示は改めて場をひらくこと、そしてアーカイブのもつ言葉の広さに向き合った機会だったと振り返ります。 原泉アートプロジェクト代表の羽鳥さんをお招きしたトークイベントや、

          展示を終えて/『風景によせて えんをめぐる』-2023-

          新しいロゴにこめた想い

          今年、カンパニー立ち上げ10周年企画の一環として、カンパニーロゴをリニュアルしました。今の私たちを反映した、新しい皮膚をまとうような気持ちです。デザインは、長年ソノノチの宣伝美術を担当してくださっているデザイナーのほっかいさんにお願いしました。 私たちは2020年より制作をスタートした作品群「ランドスケープシアター」をはじめとする、上演をするフィールド(場所)に焦点を当てた作品制作を通じて、引き続き新たな地平にチャレンジしていきます。 ほかにも、変化の多い時代をゆっくりと歩