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2024年6月27日 広島市議会総務委員会メモ(いわゆる「平和行政」関連部分のみ)

6月27日の市議会総務委員会は、議論の過程が市民に適切に情報開示されない一連の図書館再整備問題から、平和記念式典へのイスラエル招待の問題、また平和記念式典挙行に際して、例年以上に市民の行動に対する行動制限が強化される件など、多岐にわたるトピックが取り上げられました(とはいえ、議論を深めたというわけではなく、いつも通りシャンシャンと)。取り急ぎ、いわゆるところの「平和行政」の部分のみ、テキスト起こしをしました(図書館部分は追って)。誤字脱字失礼します。


被爆証言応答装置製作の件

村上慎一郎・市民局長:
続きまして、市民局関係の議案について着席して説明をさせていただきます。最初に補正予算議案についてです。お手元の令和6年度予算説明資料6月補正予算の4ページをお開きください。表の上から2番目の被爆証言応答装置の製作についてです。

令和6年度予算説明資料(6月補正予算)令和6年第2回広島市議会定例会 より

これは被爆体験継承の新たな取り組みとして、AIを活用した被爆体験証言者の体験や平和への思いを対話形式で利用者に伝える応答装置を製作するため、債務負担行為を設定するもので、期間は令和7年度、限度額は6820万円です。

(略)

中森辰一委員(日本共産党):
(略)
同じく66号議案の補正予算のうち、被爆証言応答装置の製作というのがありますけれどもこれについて少し伺いたいと思うんですけれども、これは本会議でも聞いたわけですが、AIを使って利用者の質問に被爆者が答えるような形で説明する装置いうことかと思います。広島市は「被爆体験伝承者」という制度を作っていて、今伝承者になられた方々が活動しておられるわけですけども、これは何をしていただくものでしょうか。

西田満・被爆体験継承担当課長:
はい。この応答装置自体の内容でございますけども、あらかじめ撮影しました被爆者のインタビュー映像の中から利用者の質問内容に含まれる単語などをAIが認識して、適切な回答を選んで音声入りの映像を再生する仕組みで、利用者が被爆者に質問をし、それに被爆者が答えるというやり取り、つまり応答する装置でございます。以上でございます。

中森委員:
私の質問と違う答弁だと思いますが、今伝承者をお願いをして、いろんな手続きを経て伝承者になられた方々が、活動していらっしゃるわけですけども、この伝承者の方々はどういう風なことをしておられるのかということを、今質問したんです。

被爆体験継承担当課長:
はい、すいません。伝承者につきましてはですね、被爆者の被爆体験であったり、平和への思いをですね、確実に受け継ぎまして、それをですね、修学旅行生を初め多くの方に伝えていただいているというものでございます。以上でございます。

中森委員:
被爆者の個別それぞれの証言者の方それぞれに伝承者がついていて、その内容を忠実に再現できるように何度も何度も証言者のお話を伺って、それで、これで違うことは言わないよね、勝手なことを言わないよね、という風なことが確認できる、そういうところまで研修を積む、訓練を積んだ上でやっていらっしゃるということだという風に思うんですよね。

それで、これまでは被爆者の皆さんが高齢をおして、被爆体験の証言をしておられました。これは、被爆者の皆さんが高齢になられて、次第に亡くなられていく中で、証言者の皆さんの思いと証言の内容を引き継いでいくために、伝承者という取り組みを行っているんだという風に思います。それは被爆者の証言を忠実に、被爆者に代わって再現する、こういう取り組みだという風に理解をしております。

要するに、あくまでも歴史上の事実として、被爆者の方々が証言されたことを引き継いで伝えていくという形被爆者の証言を代行する被爆者が証言されたことから外れないように伝える形をとっているものだという風に理解しているわけですけれども、そういう風なことでよろしいですか。

被爆体験継承担当課長:
はい。委員ご指摘の通りでございます。以上でございます。

中森委員:
歴史上の事実としての人類初の原爆の使用、その原爆が炸裂したときに直接爆風を受けたり、熱線を浴びる区域におられた、あるいはそのあとに市内に入られた、または大勢の被爆者の介護の場に立ち会った、黒い雨の被害に遭ったなど被爆する状況の方にあったという方々が被爆者ということになっていらっしゃるわけですけれども、そういうことと同時に、被爆者一人ひとり違うその被ばくの状況、見聞きしたその場の状況家族や知人の状況、自分やその周りの人々の行動、そして自分の思いなど、個々の被爆者のそれぞれの歴史上の個人的な事実これを被爆者の皆さんが個々に伝えてこられたものだという風に思いますが、これが被爆証言ということだと思います。

それらの証言は全て一人ひとり違う内容が一人ひとりの事実として語られてきたものだと思います。被爆者の証言というのは、一人ひとりの被爆者の皆さんが個々に体験された事実を語り、そのことを通して、歴史上の事実として、被爆の実相と言われるものを知ってもらうことが重要なことだという風に思いますけれども、どうお考えですか。

被爆体験検証担当課長:
はい、委員おっしゃる通りだと思います。以上でございます。

中森委員:
被爆体験伝承者は、被爆者の証言を受けとめて、その方々の代わりに生身の被爆者から聞き取ったことを、生身の人間としての自分が伝え広げようと取り組んでおられるのだという風に思うんですね。本会議でも指摘されたことですけれども、私は被爆証言というものは、生であっても録画であっても、20分なるか40分になるか、あるいはもっと長いものかもしれませんけれども、それだけの被爆体験の全体を聞いていただくことで、原爆被爆というものが何をもたらしたのかということを、この被爆者の体験を通して受け止めてもらえるものだという風に思います。

今回の装置というのは、あらかじめ設定された質問に答えていただいた被爆者の回答が録画されていて、それらの用意された質問と回答を持っていって、学校や資料館に来られた人たちから、ここに出された質問に一番近い質問をAIが直ちに選択して、回答の映像と音声を流すということで、AIが勝手に回答するわけではありません。しかし、質問する側も、質問の内容は千差万別だという風に考えられるわけです。そうしますと、あらかじめ用意した質問への回答と、少しずれているものになるかもしれません。それなら最初からそれぞれの被爆者の被爆体験の、一定まとまった証言を聞いてもらうだけでいいのではないかなという風に思うわけです。この取り組みは、NHKがそういうものを作ったからそれに倣うということにしたということだと思いますが、それでよろしいですか。

被爆体験継承担当課長:
はい。今回のですね、装置はNHKがですね、作られてそれが非常に評判よかったということでつくるものでございます。今委員ご指摘がございましたように、被爆者の講話自体がですね、被爆者の体験と平和への思いをまず話して、その後今質疑応答をしておるというところです。それはですね、何年後かにはですね、この被爆者の体験・思いをですね、聞くことができなくなるということから、今回のその応答装置の運用にあたりましては、あらかじめ被爆者証言ビデオですね、見ていただくとかですね、そういうのをですね、あわせてすることで、より被爆の被爆者の思いをですね、深く理解していただくように考えております。以上でございます。

中森委員:
証言を見ても聞いていただく、見ていただくと、そういうことは当然やっていかなければならないことだという風に思うんですが、問題は質問がこれから機械で回答するようになるというところになるんだと思うんですよね。平和教育の現場では、その年齢に応じた形で被爆資料などを活用して、事実を知ってもらう。そして、被爆者、被爆の実相というものを伝える努力を行うということが必要で、被爆者の証言とか話とか、その上で一定の時間を取って聞いてもらうようにしていただいているという風に思うんです。今おっしゃったようにね。

それから資料館などに来られたり、被爆者の証言に触れたいという意識を持った方々に対しては、そもそも強い関心があるからこそ資料館に来られたり、外国の方はわざわざ広島の平和記念公園を訪問されたりするわけで、そういう方々には一定の時間をとって証言を映像と音声で直接見て聞いていただくということも最も大事なことではないかなという風に思います。

他方、今回やろうとしていることは、発達した電子機器の技術を使って、その場にいない被爆者、あるいは既に故人となられた映像の中の被爆者に対して、今現在生きている人から生の質問を発して回答してもらうというものなわけです。しかし、これは本来は実際に被ばくを体験した生身の人間に直接聞けるわけではないのに行う。つまり、ありえないことをやるわけですよ。どうしてもバーチャルな形になってしまいます。結局はアトラクション的なものになってしまうのではないかという風に心配をするわけです。

広島市としては、これまで行ってきた資料館の資料を見ていただくということとともに、被爆の実相を被爆体験の証言を聞いていただくことを通じて掴んでいただくという取り組みだったわけですが、今後は伝承者の取り組みや、被爆者の証言映像をそのまま見ていただく。つまり、被爆者一人ひとりの歴史を事実として証言映像という形で追体験していただいて、そういうそういう形で進めていくということが大事になるんだろうという風に思うんですね。今申し上げたことについて、どういう風にお考えになりますか。

被爆体験継承担当課長:
はい。委員ご指摘の通りですね、被爆体験をですね、確実に後世に継承していくことがですね、本市の責務と考えております。そういった観点から、引き続きまして平和祈念資料館の見学をしていただいく、あと、被爆者証言ビデオを撮っていく。そうした中でですね、この被爆証言装置も作っていくということで、様々なですね、取り組みを行っていって最善を尽くしていって、広島市のその設計をしっかりとですね、果たしていきたいと考えております。以上でございます。

中森委員:
あなた方が被爆者の体験を、のちのち様々な形で追体験できるようにしたいという思いはわかるんですよ。思いはわかるんですが、先ほど申し上げたようなことを心配しているわけです。現実にたくさんの被爆者の証言映像が、国立の追悼記念館にもありますし、資料館にもあります。これらは被爆に関わる歴史上の映像という形で残されたものだと思います。これらは歴史上の事実を証言されたものとして、これは自然に受け止めることができるものだと思うんですよね。しかし、応答装置に登場される被爆者の方が今後亡くなった後は、亡くなった被爆者に質問をするという、現実にはあり得ない形、つまりバーチャルな形で亡くなった被爆者と対話するという形をとるものになります。しかも、市が選定した5人の方だけの被爆体験に限定されるものであります。私は証言される被爆者の方々が亡くなった後は、証言映像を見てもらって、ここの証言者の被爆体験を追体験していただく。そういうことでいいのではないかなという風に思っております。

(略)

石田祥子・委員長:
他にご質疑等はございませんか。それでは以上で質疑を終結いたします。これより討論に入ります。討論がございましたらお願いいたします。

中森委員:
はい。はい第66号議案一般会計補正予算第1号のうち、被爆証言応答装置の製作についてですが、新しい技術を活用して、現に存在していない被爆者に質問をして、本人が回答したように見せるというのはこれやっぱりバーチャルなもの、アトラクション的なものにならざるを得ないものだという風に思います。その点で、この世のものではない地獄のような体験を現場を体験された。被爆者の皆さんがあえてその地獄の惨状を思い起こして、次世代や外国の方々にも伝え、二度とあってはならないことを訴えようとしてこられた思いを、慮って共感し、真摯に受け止め、考えていただくという、これまでの取り組みを、その体験そのものを残していく努力を続けることが、大事なことではないかなと思います。

いたずらに新しいものに頼ることなく、被爆の実相を伝え、核兵器廃絶への強い思いを培ってきたこれまでの取り組みを愚直に継続している。ことが、被爆地の使命でありますし、その取り組みがこれまで世界を動かしてきたし、今後も世界を動かす力になるのではないかと思います。ゆえに、この事業には賛成できませんが、ワクチン接種を始め、重要な取り組みが他の項目としてたくさんありますので、先ほど質疑で申し上げたことも含めて、以上の意見を付して、第66号議案には賛成をいたします。

(略)

委員長:
討論はございませんか。それでは以上で討論を終結いたします。これより採決いたします。まず反対討論がありました。本件のうち、第74号議案については承認することとし、その他の議案については、いずれも原案通り可決することにご異議ございませんか。異議なしと認め、第74号議案については承認することとし、その他の議案についてはいずれも原案通り可決することに決定いたしました。

請願・陳情審査(「合体標語」、イスラエル、ミャンマー)

次に、請願陳情の審査に入ります。お手元の請願陳情文書表綴りの表紙をめくっていただき、1ページをお開きください。本委員会には総務委員会付託請願陳情一覧の通り請願10件と陳情2件が付託されております。このうち一番下の請願第23号、2ページ目をお開きいただきまして、一番上の請願第26号およびその下の第28号については、いずれも今回新たに本委員会に付託されたものであります。以上ご報告申し上げておきます。

それでは、本委員会に付託されております請願陳情を一括上程いたします。まず今回新たに本委員会に付託されました3件の請願についてでありますが、いずれも請願者から特に出身説明を行いたいとの申し出がありましたので、これを許したいと思います。この際、請願者の方に申し上げます。趣旨説明に入られる前に、まず住所、氏名を名乗っていただき、趣旨説明は5分程度で簡潔に述べていただきますようお願いいたします。また、請願者は委員や理事者に対して質疑ができないことになっておりますのでご了承いただきたいと思います。それでは請願番号順に順次説明を受けたいと思います。まず、請願第23号のナカムラタミコさん、発言席にお願いいたします。

請願23号:被爆80周年に向かって53年間ヒロシマ・ナガサキ11万軒世帯の合体標語を実現するための意見書の提出を求めることについて(付託年月日:6.6.14)

それではお願いいたします。

請願者:
私、ナカムラタミコと申します。住所は(省略)。それでは、趣旨説明をさせていただきます。合体標語ということが大切なところでございますけれども、皆様ご存知でいらっしゃると思いますが、家家の門口に表示されております。11万軒合体標語のことでございます。それでは、申し述べさせていただきます。

「被爆国首相よ、8月6日9日を人類総サンゲの日として、休日に制定せよ」の合体標語実現について、被爆80周年に向けて、広島市議会より再び政府、首相、衆議院、参議院議長様に意見書を出していただきたい。9年前、党派を越え、意見書を国に提出してくださったこと、大きな感謝でございました。この30数万の原爆の御霊の願い合体標語は、11万軒の広島長崎市民の家々の門戸に53年間以上通して表示され続け、実現を待っております。さらに増え続けております。数十年にわたって、被爆者を代表し、ヒロモトフサさん、オカザキサトメさん、タカツアキコさん、こちらは母ということでございます。ハラオカテツヨシさん、キッタカツヤコさんをはじめ多くの被爆者代表が被爆国首相への直訴、広島市議会へ請願を受け継いでまいりました。

今、私は病気手術療養の体で何もできていませんが、合体標語の実現を命がけで戦ってこられたキッタカさんが100歳も超え、施設にて生き抜かれており、私はキッタカさんの志を受け継いで、請願に向かっております。合体標語実現のため、死んでゆかれた人と一つとなって、キッタカさんの心をお受けいたしました。今日も闘病のベッドの上より、心を一つにしております。

被爆国首相よ、8月6日、9日を人類総ザンゲの大切な日として、休日に制定。実現のため、よろしくお願いいたします。80年間、原爆の犠牲を無駄にし続け、核戦争の恐怖も、現実の話となり、地球を取り巻いている。今こそ、広島市議会としてのお心を示してください。原爆80年、令和6年6月27日、合体標語を実現する広島被爆者の会代表オオハシカズコ92歳。代読。ナカムラタミコ。

そして、一つ皆様に聞いていただきたい。歌がございます。これは長崎の被爆者、モリヤマキミコさんという方が作詞し、広島の被爆者オカザキサトメさんという方が、反対ですね。モリヤマ様が作曲で、オカザキサトメ様は、作詞でございます。合体標語のうたと申します。

♪(歌を歌う)

委員長:
請願者の方に申し上げます。時間を超えておりますのでまとめていただきますようお願いいたします。

請願者:
以上でございます。何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

委員長:
請願者の方にはご苦労様でしたそれでは発言席から退席してください。次に、請願第26号のクスノキタカヒロさん、発言席にお願いいたします。それではお願いいたします。

請願26号:イスラエルに対して、即時停戦と和平協議への参加を求めることについて(付託年月日:6.6.20)

請願者:
失礼いたします。安芸区在住のクスノキといいます。広島市内で教鞭を37年間とっていたものです。今回、広島市は平和首長会議会長都市として、同副会長とし長崎と足並みを揃え、イスラエルに対し、即時停戦と和平協議への参加を求める声明を発してください、の請願について、趣旨説明ではありますが、重複しますので、請願書をお読みいただければ幸いです。

では、なぜイスラエル招致に関して広島市と長崎の対応がわかれたのか。この点を中心に説明をしたいと思います。振り返れば、昨年からの広島市の大きな流れ、これに対し、反面長崎市は、市の職員の研修に教育勅語など使用することはありませんし、また原爆投下責任を棚上げすることもありませんでした。さらには、パールハーバー国立公園という存在しない公園との姉妹と提携などもあるはずもありませんでした。

今回の請願にもありますが、国連や世界の世論を無視し続け、ガザに執拗にジェノサイドを続けるネタニヤフ率いるイスラエルに対して、長崎市長はギリギリで招待を保留し、少なくともロシア・ベラルーシと同じく、その責任を問おうとしている。少なくとも私にはその姿勢が見受けられます。残念ながら広島市にはそのような主体性は感じられません。

その理由として、昨年のはだしのゲン削除以来、G7を挟み次々となされた反広島的な行為、この黒い大きな流れの沿線上に、今回のイスラエル招致問題も位置づけられるのではないかと思います。さらに、気になるのは昨今の広島市の対応です。一例として、昨年3月20日に提出されました、このはだしのゲン削除反対署名5万5000筆あまりですが、結局何ら教育委員会で審議されることもなく、数度にわたる私どもの要望審査請求は却下されております。さらに、現在教育委員会指導1課のロッカーに眠り続け、あと1年半で破棄と課長が明言されております。いわば、広島市民120万人全員、120筆出そうと、3年で破棄されるということでございます。

また、今回イスラエル招待問題について5月15日、ひろしまパレスチナともしび連帯共同体が8月6日式典担当課である市民活動推進課に対して出された、イスラエル招待反対署名2万5000人余りも当初、課長の話としてはかの局長次長クラスとしてこのような署名があったことは共有はするが、市長にあげることはない。ではどうやってこのような声があった、あるいは市長に届けるのかの問いに対して、確かマスコミ報道で知るのではないですかと答えられました。

残念なことに、広島市には上に上げない、見えないシステムでもあるかのように、思うにこの1年に至りました。

聞く耳を持たぬ広島市政であれば、さらにそれに輪をかけるのは、広島市長の定例会見です。この会見では、一部の真摯な記者の方の質問に対し、非常に残念ながら目を背けたくなるようなあまりにも大人げない対応が見受けられます。このような場面を、例えば私であれば、私の生徒に、皆さんのお子さんに、あるいは広島の若者たちに見せられるでしょうか?仮にも定例記者会見は市政の窓であるはずです。その場の記者たちは、市民の代わりに質問しているはずです。そのような記者会見を許しているのは、選んでいる広島市民ではないでしょうか。

79年前の焼け野原になった光景は、現在の広島市民の心の中の光景と重なってきているのではないでしょうか。自らが招いたのか。国や市の市政・行政に踊らされているのか。子どもや生徒の前に立つ者は襟を正さなければなりません。なぜなら若者は見抜いているからです。また、市政に携わる者や、反核平和を口にする人たちは、そして、広く広島市民は、平和公園慰霊碑に眠る34万余りの御霊に、胸を張って顔向けできているのでしょうか。

将来の広島市民に禍根を残していないのでしょうか。安らかに眠ってください、過ちは繰り返しませぬからと。残念ながら過ちは、昨年のはだしのゲン削除より始まり、今、瀬戸内の呉の海を越えて、沖縄の南西諸島まで広がりつつあります。この議会に対する請願は小さなものかもしれませんが、この黒い大きな流れに棹をさす一歩となれると、少なくとも信じたいと思っています。真摯なご審議のほどをよろしくお願いいたします。

委員長:
請願者の方にはご苦労さまでした。それでは発言席から退席してください。次に請願第28号のアウンチーミィンさん発言席にお願いいたします。それではお願いいたします。

請願28号:ミャンマー軍の徴兵制実施に伴いミャンマーの若者たちの人道的支援を求める意見書を日本政府へ提出するよう要請することについて(付託年月日:6.6.21)

請願者:
議員の皆様、こんにちは。私はミャンマーからの留学生、広島市立大学に所属し、現在ヒロシマミャンマーコミュニティーの代表をしているアウンチーミィンと申します。これから趣旨説明を行いたいと思います。

皆様のご存知のように、2021年2月1日にミャンマー軍は不当なクーデターを起こして民主的に選ばれた政府から不法に政権を奪いました。その後、あるいはクーデターに対抗して平和と民主体制を復刻することを求めて声を上げた多くの国民たちの命が国軍よって暴力や武力の行使によって奪われました。軍による空爆や村々なは現在も焼き討ちで故郷を追われ、避難を余儀なくされている国内避難民は既に200万人を超え、その数は現在も増え続けています。

まだ経済のマヒにより多くの人々が貧困や飢餓に苦しんでいます。そして、クーデターから3年を迎えた今年の2月10日、ミャンマー国軍は18歳から30歳の男性、18歳から27歳の女性を対象に徴兵制を実施すると発表しました。年間で6万人を召集すると見込みです。実はミャンマー軍は、2023年10月27日以後民主派の少数民族勢力の政党によって複数の村町、そして村を失うなど、投降者も相次いで〓を強いられています。

今回の徴兵制度は兵員の不足を補う狙いを目指す若者たちを戦争の戦線に送り、人間の盾のように利用している〓も指摘されています。多くの若者を犠牲にして国民同士に殺し合いをさせようとしてことは、私達は許せません。

既に少数派であるロヒンギャの人たちを強制的に拉致するかのように徴兵して最前線に送り込んで、人間の盾として利用している。ミャンマーの若者たちが対立関係にある〓との独立を図っています。

少数民族は徴兵を拒否すれば、禁錮刑の刑罰もあ理、ミャンマーの若者たちが絶望している声が本国から聞こえてきます。また、国外へ逃れようと多くの市民が国を離れようとしています。パスポート申請窓口で下敷きになった女性の2人が窒息死するという痛ましい事故が起きていることなど、ミャンマーの本国は混乱し、若者たちの不安は増大しています。

それは、日本に参入する技能実習生や留学生、若者たちも例外ではありません。なぜなら、技能実習生や留学生の年齢層も徴兵制度に対象になるからです。そのように多くの若者たちが国外避難を始めている最中、軍は5月6日に23歳から31歳の外国就労手続きを一時停止することも伝えていて、ミャンマーから離れる人は、今後も増え続けています。

委員長:
請願者の方に申し上げます。時間を超えておりますのでまとめていただきますようお願いいたします。

請願者:
皆様、したがいまして、日本政府に対して意見書の提出をよろしくお願いいたします。以上です。よろしくお願いします。

委員長:
以上で趣旨説明は終わりました。次に審査の参考とするため、請願事項の現況について、理事者から説明を受けたいと思います。また請願第20号について、理事者から現況の変化があったとの申し出がありましたので、併せて説明を受けたいと思います。

請願20号:G7広島サミット記念コーナー(仮称)を設置しないことについて(付託年月日:6.2.19)

阪谷幸春・企画総務局長:
本委員会に付託されております。請願第20号、G7広島サミット記念コーナー(仮称)を設置しないことについての現況につきまして説明いたします。

G7広島サミット記念コーナー(仮称)につきましては、施設の設置目的および設置場所の選定理由を、令和6年2月26日の総務委員会で報告したところです。また、同委員会で報告した通り、一般公開に向けた準備を進め、本年5月19日にG7広島サミット記念館として開館いたしました。以上で請願第20号についての現況説明を終わります。

市民局長:
本委員会に付託された請願3件について、着席して順次説明をさせていただきます。初めに請願第23号、被爆80周年に向かって53年間広島・長崎11万軒世帯の合体標語を実現するための意見書の提出を求めることについて御説明いたします。

合体標語につきましては8月6日、9日を国民の休日とする条例制定を求める内容の請願が平成23年6月22日に広島市議会において受理され、平成27年第1回定例会で、被爆70周年に当たり、核兵器廃絶に向けた更なる取り組みを求める意見書として採択され、平成27年3月11日付で、内閣総理大臣、衆議院議長および参議院議長に提出されました。

国民の祝日につきましては、国民の祝日に関する法律第1条の国民に、国民こぞって祝い、感謝し、また記念する日を定め、これを国民の祝日と名付けるとの規定に基づいて、国において決定されています。なお、本市では8月6日の平和記念日は、地方自治法第4条の2第3項の規定に基づき、広島市の休日を定める条例により、市の機関が執務を行わない休日として定めていますが、市民の休日として定めているものではありません。

次に第請願第26号、イスラエルに対して即時停戦と和平協議への参加を求めることについてご説明します。イスラエルとパレスチナの武力衝突に関しては、本年2月22日にロシアによるウクライナ侵攻から2年が経過するにあたり、長崎市長と連名で発出した。平和首長会議共同アピールの中で、イスラエル・パレスチナ情勢に対し、ますます混迷を極める現下の国際情勢を踏まえ、1日も早い停戦を求めるとともに、対話による平和的解決に向けた外交努力と核兵器のない平和な世界の実現に向けた具体的な行動歩みを進めるよう訴えました。

同アピール文はニューヨーク国連本部およびジュネーブ国連欧州本部の各国政府代表部および8300を超える平和首長会議の全加盟都市等に対して電子メールで送付した他、平和首長会議のホームページで公開するとともに、SNS等により周知したところです。

最後に請願第28号、ミャンマー軍の徴兵制実施に伴い、ミャンマーの若者たちの人道支援を求める意見書を日本政府へ提出することについて現況説明をいたします。まず、政府の対応状況ですが、ミャンマー政府による民主化、国民和解、経済発展のための取り組みを官民を挙げて全面的に支援する方針を示しています。令和6年2024年2月5日、在日ミャンマー人コミュニティが外務大臣政務官を表敬した際は、現下のミャンマー情勢について意見交換を行い、日本政府が民主的な政治体制と平和を早期に回復するために具体的な行動をとるよう求める要請書を受け取りました。同政務官からは、今後もミャンマーの人々の声に耳を傾け、様々な関係者との対話を進めながら、事態打開に向けて取り組んでいく旨の旨が述べられています。また出入国在留管理庁では、令和3年2021年5月28日以降、ミャンマーにおける情勢不安を理由に本邦への在留を希望するミャンマー人について緊急避難措置として在留や就労を認めているところです。

次に本市におけるミャンマー国籍の住民登録状況ですが、本年5月末現在で401人のミャンマー国籍の住民が登録されており、前年同月に比べ175人増えている状況です。主な在留資格としては、技能実習155人、特定技能65人、留学54人、技術人文知識国際業務48人となっています。次に本市における2国間交流団体ですが、広島ミャンマー協会が平成28年、2016年10月24日に設立されています。以上で本委員会に付託された請願3件についての現況説明を終わります。

委員長:
以上で、理事者からの現況説明は終わりました。なお、その他の請願につきましては、いずれも理事者からの現況説明は特にございません。それでは上程中の請願10件、陳情2件について、何かご意見等がございましたらお願いいたします。

G7広島サミット記念館について

中森委員:
いくつかの請願について発言をさせていただきたいと思います。
(略)
それから、請願第20号、先ほど現況説明、もう建ててしまいましたよっていうのがありましたけれども、このG7広島サミット記念コーナー(仮称)を設置しないことについてについて意見を申し上げておきたいと思います。

この請願で要請されている(仮称)G7サミット記念コーナーを設置しないことについては既に、G7サミット記念館ということで開館をしておりますけれども、施設が完成してオープンしたものの、依然として請願で指摘されている問題は重要な問題としてありますので、この記念館は撤去するべきという立場から発言をしておきたいと思います。

先日イタリアで今年のG7サミットが開催されましたので、1年たったということなわけですけれども、昨年のG7開催の頃から1年後のこんにちまでに核兵器をめぐる情勢も、戦争と平和に関わる調整も大きく動いております。改めて、この請願第20号に述べてあることについて、広島市としてはどのように受け止めておられますか。

山田・秘書課長:
はい。どのように考えているかということでございます。G7広島サミットにつきましてはロシアによるウクライナ侵略など国際情勢が緊迫化し、核兵器使用のリスクが高まっている中、G7や招待国の首脳等が被爆地広島に集い、被爆の実相に触れ、対話を重ねられた言葉、世界に大きなインパクトを与え、世界平和の実現に向けた力強いメッセージになったと考えております。

また広島サミット県民会議が実施した海外メディア向けプレスツアーや国際メディアセンターでの展示などを通して、国内外の多くのメディアに向けて、核兵器のない平和な世界を願うヒロシマの心や産業、文化、伝統など広島の様々な魅力を発信することができました。さらに、未来を担う多くの若者に、平和発信をはじめとした様々な場面でサミットに関わっていただくなど、大きな成果があり、歴史に残るサミットになったと考えております。

サミット後には、多くの参加者や地元住民などから、サミットが広島で開催されてよかったとの声をいただいており、広島でのサミット開催の経験や成果は、市民県民一人ひとりにとっても、誇りとなり、大きな財産になったものと考えております。以上でございます。

中森委員:
この請願の方々は、いろいろ平和公園の中で子どもたちと交流をしたりとか、そういう活動をするためにですね、非常に邪魔になるよという風なことも述べておられましたけれども、記念館に入ってすぐの右手側にサミット県民会議のご挨拶というものが掲げてありまして、そこにはですね、今答弁されたようなことが書いてあるんですよね。館内には首脳たちの会議の様子だけではなくてもう一つの世界遺産である宮島への訪問の様子とか、にこやかに食事をしている様子などの写真が展示されております。それと首脳たちのコメントのレプリカと、会議に使われた円卓と椅子が展示されているだけのものです。

被爆地広島で首脳会議を開いた最大の意義はですね、広島に来てもらって被爆の実相にしっかりと触れてもらって、核兵器廃絶に向けて着実な一歩を踏み出す意志を首脳会議として世界に発信してもらいたい。これが圧倒的な数の広島の市民の思いであったという風に思うんですけれども、しかし、会議の初日に、首脳たちが広島の被爆の実相に触れる前に、起草されていて、各国で合意された「広島ビジョン」なるものがですね、世界に発信をされてしまいました。そこには一番に、核兵器保有国やそれに頼る自分たちに都合の良い核抑止論の立場が明確に述べられていて、最後の辺りには、核兵器廃絶を究極の目標として達成に向けて取り組むみたいな、そんなことが述べてありましたけれども、これは、広島の願いとは違うという風に思います

一体わざわざ被爆地に何しに来たのかという風に思いますし、首脳たちが被爆の実相に少しだけ触れて、被爆地に集まって平和に向けた取り組む意思を合意したという単なるパフォーマンスを世界に発信しただけじゃなかったのか、という風に思うわけです。それが単なるパフォーマンスだったということが現に、G7のリーダーであるアメリカが今年臨界前核実験を実施した上に、今後も核実験を続ける意思を示しているというところに表れていると思います。

広島に来て平和を言っていたのに、4月10日の日米首脳共同声明では、バイデン大統領が改めて核兵器で日本を守るという風に表明し、岸田首相はアメリカと連携して軍事面での日本の役割を果たすと約束したということが書いてあります。外交よりも軍事が御軍事を重んじるという姿が改めて明らかになったと思うんです。

国際法違反を繰り返し、今も画像の子どもたちを殺害し続けているイスラエルに対してはアメリカもヨーロッパの各国も、イスラエルの行動を基本的には容認する立場でありました。広島の願いである核兵器廃絶に向けては、被爆地に集った後も一歩たりとも進める意思を持っていないし、世界中の願いで実現された核兵器禁止条約にも背を向けたままで、何ら変わることはありません。

平和資料館で書いたとされる首脳たちのコメントを読みましたけれども、バイデン氏は第三者的、核兵器の使用を繰り返してはならないとしたのは2人だけでした。他の首脳は曖昧な表現にとどめております。広島の願い実現に向けてはG7サミットが広島で開かれて良かったというようなものではなかったんではないかなと思うわけです。むしろ、広島ビジョンによって最初から広島の願いと違う会議であったということが明らかになったのではないでしょうか。

G7サミットを記念する施設を、平和記念公園の中でガイドなどの活動をしている方々が迷惑だという声を押しのけて、わざわざ平和記念公園の中に設置する意味が一体どこにあるのかという風に言わねばならないと思います。G7サミットが開かれて、にぎわいに貢献したということであるならですね、平和公園以外の場所に設置してもよかったんじゃないかなと思いますが、この点はどうでしょうか。

秘書課長:
はい。平和公園内で設置を決めた場所についてでございますが、平和資料館の出口に面し資料館を見終わった方の動線上に位置しております。多くの来館者が見込めること、また資料館から被爆遺構展示館を経由し、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館、レストハウス、原爆ドームへと至る動線上にありまして、既存施設の見学者の増加や被爆樹木アオギリ、峠三吉詩碑を含めた公園内の回遊性の向上にも資すること、さらに木を伐採することがない場所であることから、適地として判断したものでございます。以上でございます。

中森委員:
この問題はですね、6年待たずに早く結論を出してですね、私は撤去するべきだという風に思います。そのことを申し上げておきたいと思うんですが、今峠三吉詩碑のことをおっしゃいましたが、建物の今の現状を見るとどうも峠三吉詩碑はのけ者になっているような、そういう印象を受けましたので、これも一言申し添えておきたいと思います。

それから、もう一つ、請願第26号、新しい請願ですが、イスラエルに対して特に停戦などを求める長崎市との共同声明をということなんですけれども、この問題は本会議でも発言したことで質問したことでありますが、本来の我々の立場は、紛争当事国であっても招待し、被爆の実相に触れてもらって、戦争を止めようと呼びかけるべきだというものであります。

現実にロシアもイスラエルも核兵器の使用の可能性がゼロではないことからも、原爆投下の元となった戦争自体やめるように直接呼びかけることは、広島の使命だという風に思いますし、それは排除の論理のもとでは難しいと思うからです。

今回の請願は、イスラエルに対しては既に招待状を発送してしまったという現状認識のもとで、こういう請願内容になりましたと、請願者から説明をいただきました。この問題では、長崎市は戦闘行為を中止するように要請した上で、式典への招待を保留するという判断をされました。

これまで被爆地として、広島市と長崎市は様々な行動を行う際に、双方で連携を取り合ってやってきたと思いますが、この点はどうですか。

片桐清志・市民活動推進課長:
これまで市長の記者会見などでも申しておりますけれども、長崎市の今回のイスラエルへの招待状を送らないという対応につきましては情勢が日々変化する中で、当面は即時停戦を求める書簡を送付している招待については推移を見て最終判断するということでありますので式典主催者として慎重を期したいという姿勢については理解できると受け止めております。長崎市におきましても、イスラエルが式典に参列して被爆者の思い、平和のメッセージを共有していただきたいという点については本市と同じ思いであるという風に考えております。以上です。

中森委員:
だからイスラエルを招待するんだロシアを招待するという排除をしないという態度を取ればよかったんですよ。今回の広島市のイスラエルの対応っていうのは、やっぱり長崎市と違います。先ほど言いましたけれども、あなたはきっと答えてくれなかったけれども、なぜ連携をして同じような行動をとるようにしてこなかったのかということなんですよ。なぜ共同歩調を取ろうと、世界で起きていることは、広島も長崎も共有しているわけですから、なぜ共同歩調をとれないのか、取れなかったのかということを聞いているんです。

市民活動推進課長:
このことに限らずですね、長崎市さんとは連絡を密に取りながらですね、事務レベルいろんな様々なレベルで進めておりましておりますけれども、当然それぞれ行事、同じ平和記念式典ではありますけれども、違う主催者による行事ということでありますし、主催者の判断というか判断と対応というのが変わるということは致し方ないという風に思いますので、先ほども言いましたけれども、ただ、長崎市においてもそれはイスラエルが参列をされて被爆者の思い、平和のメッセージを共有していただきたいという点については、同じだと思っておりますので、その点をご理解いただければと思います。以上です。

中森委員:
両市の対応が違う。何で違うのだろうかと市民は思うわけですよ。今おっしゃったことで納得するかどうかっていうことですよね。市長がいくら「ダブルスタンダードではない」という風に繰り返してもですね、ロシアへの対応とは正反対ですから、これはなかなか理解は得られません。ロシアを招待したら、式典会場の外で、メディアに自国の行動を正当化する勝手なことを言うかもしれないとか、招待しない理由を言っておられましたけれども、イスラエルだってですね、世界中から非難されても、自分の自分自国の行動を正当化し続けております。式典会場の外で、メディアに勝手な主張をする可能性は否定できないんじゃないですか。本会議の答弁では、イスラエルにはその心配はないという風なことも答弁したように聞こえましたけれども、なぜそういうことが言えるんですか。イスラエルだって同じように、世界中の非難の声を無視して、自分の国の行動を正当化し続けて、今でも毎日のように報道されておりますよ。何人死んだ、その中で子どもが何人亡くなったと。こういうことは続けられている。それを正当化してるわけですよ。どうして、イスラエルにはそういう心配がないということをあなた方が言明することができるんですか。

市民活動推進課長:
はい。これも先日総務委員会では少しお話ししましたけれども、令和4年の8月にですね、ロシアのガルーシン駐日大使が広島の方に来られまして、具体的にはですね、プーチン大統領が核兵器について、その主権を守るためには使用をするというような発言をされて核兵器の使用をちらつかせている、にもかかわらず大使はロシアがその核兵器にについて言及したことはない、でありますとか、ウクライナにおいてロシアの核兵器使用はあり得ないというようなことを言われているとこういった実績がございます。

それで我々としては、そういったメッセージがそういった実績があるものですから、ま、いや、あの、それがそういったものが式典と一緒にメディアで流れればですね、当然間違ったメッセージがいく、ということがあるそういった実績があるためその心配しているというものでありまして現時点ではイスラエルについてはそういった心配はないんじゃないかと考えている。以上です。

中森委員:
でもあなた方が勝手に思うとるだけじゃないですか。どんな理由つけてもですね、今イスラエルがそういうことをする心配がないなんていうことを言えない。だってイスラエルがこの戦争を始めたのは昨年の秋ですよ。ね。この間に一体どれだけの子どもたちが、攻撃されて亡くなっていったのか、今でも続けているじゃないか。そのことを正当化しているじゃないか。繰り返し国連の場でも、自分たちの行動を正当化し続けていますよ。やってることは一緒。どこが違うのかと思うわけですよ。ですから、どんな理由をつけてもですね、ダブルスタンダードだということを、やっぱりこれをきちっと説明できていないという事実は変わらないという風に思います。

今回の請願はそういう厳しい批判があって、きちんとそれに応えることができていないのに、招待状を送ってしまったと。そういう今の時点に立ってですね、しかし、イスラエルを招待したからには、今のイスラエルがやっていることに対して最小限即時停戦と和平協議への参加を求める声明を長崎市と一緒に共同声明として出してもらいたい、こういうものなんです。この要請について改めて市としてのお考えを伺っておきます。

平和推進課長:
はい。先ほど市民局長からも説明をさせていただきましたが、本年2月にウクライナロシアによるウクライナ侵攻から2年が経過するにあたりまして、長崎市長と連名で発出した平和首長会議共同アピールの中で1日も早い停戦を求めるなど、対話による外交努力と核兵器のない平和な世界の実現に向けた具体的な行動へ歩みを進めるということを訴えたところでございます。イスラエル・パレスチナ情勢につきましては、先日ネタニヤフ首相が形での軍事作戦からヒズボラとの交戦が激化しているイスラエル北部に舞台を振り分けるという考えを示したという報道もあったところでして、引き続き、こうした状況の変化をしっかりと注視しながら、長崎市とも連携を図りながら、機会を捉えて必要な対応をとってまいりたいと考えております。以上です。

(傍聴者から怒号)

委員長:
傍聴者の方は静かにしてください。

中森委員:
はい。これからも機会を捉えて、ということなんですが、広島と長崎の大事な1年の間の一番大事な式典が行われる前にですね、そういう風な取り組みをやってもらいたいという、この請願者の思いであります。広島市としては式典への招待状を出す際に停戦を求める要請文をつけたということなんですけれども、長崎市は停戦も要請した上で招待を保留された。いずれも招待したか招待を保留したかの違いあるんですけども、それぞれイスラエルに対してやっぱり停戦の要請を行っているということだと思います。先ほども共同で市長会議でやったということなんですけども、これは被爆都市としてですね、やっぱり戦争がない世界の実現を訴えてきた都市としての、イスラエルのガザでの攻撃に対する姿勢を明確に世界に発信するということなんですよね。

このダブルスタンダードだという批判に対して、市としてはそういう立場なんだということをやっぱり明確に、繰り返し世界に示すということが必要なことであると思います。市議会としてこの請願を採択していただいて市長に対して、この表記の行動を促すことをやってもらいたいというものであります。

私からはもう一つ提案をしておきたいと思うんですが、この請願は、広島と長崎の両市長の共同声明ということなんですけども、同じ趣旨で市長の平和宣言の中で、これもぜひ長崎と共同して、双方が一緒にという風な形でやっていただくと一番いいと思いますけども、平和宣言の中で、ガザでの停戦と和平協議への参加を要請すると、こういう文言を入れてですね、広島から世界に訴えていただきたいという風にも思うんです。理事者の方でですね、総務委員会で委員からそういう意見が出たということもぜひ市長にお伝えいただきたいという風に思いますのでこれはお願いしておきます。この6月議会、8月の平和記念式典の前としては最後の定例議会でありますので、議会は今回しかないと思います。最初の議会ではありますけれども、ぜひ採択していただきたいと思いますのでそのことを提案しておきます。以上です。

委員長:
他にご意見等はございませんか。

母谷龍典委員(自由民主党・市民クラブ):
(略)
それから、G7サミットの記念館というか資料館は、これは広島で、G7サミットを行って、広島でのサミット、私は成功だったと思ってます先ほどの中森委員は広島ビジョンなどが気に入らないようなお話でしたけれども、それは100点ではないかもわかりませんよ。これは広島市民、日本国民、たくさんいらっしゃいますから、全部100%とは言えませんけれども、広島で行ったサミットの意義が大きかったと僕はそういう思っています。そこで、その広島ビジョンを首脳は採択をして世界に発信をした。そのことは素晴らしいことだと思うんですよ、私は思いますよね。

何かをやったらすぐケチをつけて、ああでもないこうでもないというのはね、無責任すぎますよ。広島でやった、その成果を大事にして、レガシーとして育てていく。継承していく。更なる平和を求める。そうしたことが必要なんじゃないですか。僕はそのように思っておりますので、一言申し述べさせていただきます。

委員長:
他にご意見等はございませんか。

沖本高博委員(自由民主党・市民クラブ):
はい。請願についていくつか質問させていただきたいと思います。まず請願20号、G7広島サミット記念コーナー(仮称)を設置しないことについてに質問させていただきます。こちら私本日の朝、こちらの方に行ってみたんですけれども、朝8時前に、7時半から開いているということで8時前にこちらの方に行ってきました。10分ほど、こちらの記念館にいたんですけれども、その間3名の方が入ってこられて展示物をずいぶんゆっくりと見られていたというような形です。

またこちらシルバー人材の方が2名、展示物等の説明と、どういう経緯でG7広島サミットが行われたか等々のご説明をされておりました。それぞれいろいろ思いがあってずいぶん熱心にご説明していただきました。その中で、ちょっといくつか置いてお伺いします。

5月19日にG7広島サミットの記念館がオープンしたということなんですけれども、今までの来場者および1日あたりの来場者等々をお聞かせください。

秘書課長:
来館者につきまして、G7広島サミット記念館が開館いたしました本年5月19日から今月の25日までの間で、2万8116人、1日あたりに平均いたしますと740人に来場いただいております。参考までに、最多は開館初日の1148人、最少は6月23日の413人でございました。以上でございます。

沖本委員:
場所柄、いろいろ外国の方等も多いと思うんですけれども、その中で外国の方の占める割合等がわかれば教えてください。

秘書課長:
外国人につきましては正確な数字ということで捉えられてはおりませんが、肌感覚といいましょうか、でいきますと3割程度ではないかという風に考えております。以上でございます。

沖本委員:
はい、ありがとうございます。普段市民の方だけでなく外から広島を訪れた方も、あそこの記念館を訪れるということで、G7が開催されて1年たちますけれども、広島でG7があったんだよということでまずは興味を持っていただき、そして広島ビジョンについてもいろいろご意見あろうかと思うんですけれども、まずはG7があったことを知っていただきそれから興味を持っていろいろと調べていただき、世界情勢、そして日本が置かれている立場等も市民そして来館された方にお伝えするには良い施設かなと思っております。

また、これから夏の酷暑を迎えます。記念館には、100平米少々なんですけれども酷暑を迎えるので、涼みに来られる方もいらっしゃるかと思います。そのところでやはりウォーターサーバー等の少しお水を提供したりとか、そういうことも今後考えてみてはというのもあります。また展示物に関しましても、ずいぶん読み物が多いというか、じっくりと読むような展示物が多かったような印象があります。そのため、椅子等など少し腰を下ろすような休憩スペース等も設けたらいいのではないかというのを感じました。

またG7の際に使われた円卓、椅子があるんですけれども、こちらの方は、今現在はそれは触ることができない座ることができないというような状況になっております。椅子等につきましては、通常販売しているということをお聞きしておりますので、観光客の方に座っていただく用の椅子等も設置して実際そういうふうなこの、見るだけでなく、座って触っていただくような工夫も今後必要なのかなと思っております。

また今ですね、こういうしおりがあります。このしおりは今、折り鶴を毎年多くの方が寄贈していただくんですけれども折り鶴を再生したしおりの方が、原爆の子の像のところで無料配布しているということなんですけれども、今このしおりが原爆の子の像のところで無料配布なんですけれども、以前よりは制限されているとあまり自由に取れなくなったというご意見もお聞きしております。

ぜひ、G7記念館に訪れた方にも、こういうしおりをお土産として持って帰っていただき、皆様がいただいた折り鶴については、こういうふうな使い方をしてるんだよというのをアピールしていただければなと思っております。その点についていかがお考えでしょうか。

委員長:
委員の皆様に申し上げます。12時を回っておりますが、このまま委員会を継続させていただきますのでよろしくお願いいたします。

秘書課長:
ただいま委員の方からご指摘いただきました、例えば折り鶴再生紙などで作ったしおりのようなものを配布してはどうか、ということでございます。どのようなことができるか、またできないかもございますが、今後協議する中で検討をしていければと思っております。以上でございます。

沖本委員:
はい、5月19日にオープンしたてですので、まだまだ来館者の方は多いかと思います。しかしながら時間が経つにつれて来館者の方は減ってくるということが予想されます。どんどん仕掛けを積極的に作っていただいて、来館者を増やして、そして広島でG7があったんだよということを皆さんに伝えていただき、G7の意味等も市民の方、そして観光客の方に広く広めていただけたらなと思います。またこの請願はですね、G7記念館を作らないことということになっておりますので、もう記念館ができたということもあり得ますので、今回採決を求めたいと思います。

次に、請願23号です。被爆80周年に向かって53年間広島長崎11万件世帯の合体標語実現するための意見書の提出を求めることについてこれは被爆70周年のときにも、同様な請願が出されたと思いますけれどももう一度、その際はどのように対応されたかっていうのをもう一度お聞かせください。

松田慎也・平和推進課長:
はい。以前採択された意見書に関してご説明をさせていただきますと、平成23年6月22日付で受理された請願がございまして、これは市に条例制定を求めるものでした。これを受けまして平成27年の第1回定例会において、8月6日、9日を国民の休日とすることを求める内容を含む被爆70周年に当たり、核兵器廃絶に向けた更なる取り組みを求める意見書が市議会において採択されまして、その後、内閣総理大臣、衆議院議員および参議院議長に提出をされております。以上です。

沖本委員:
前回の請願はですね、条例を求めるということだったんですけれども、今回の請願につきましては、この合体表を実現するために広島議長名で内閣総理大臣衆議院議長、参議院議長に提出いただくということですので前回とは少し毛並みが違うかなというのは印象があります。また被爆80周年に向けて、広島市としてもいろいろな取り組みをしているんですけれども、ぜひこれもその80周年に向けた取り組みだと思いますので、このたび採決を求めたいと思います。

最後なんですけども、請願26号になります。請願26号につきまして、本年2月に武力衝突の平和的解決と核兵器廃絶を求める平和首長会議共同アピールということで本年2月に、各国へ送られております。どういう方々に送られたかということをお尋ねします。

平和推進課長:
ただいまご紹介がありましたアピール文につきましては、ニューヨーク国連本部およびジュネーブ国連欧州本部の各国政府代表部および8300を超える平和首長会議の全加盟都市等に対して電子メール等で送付をしております。以上でございます。

沖本委員:
はい。その中にイスラエルの都市およびパレスチナは含まれていますでしょうか?

平和推進課長:
イスラエルおよびパレスチナにつきましても平和首長会議に加盟をしていただいておる都市がございますのでそちらの都市にも送付をさせていただいております。以上です。

沖本委員:
その都市の数等がわかれば教えてください。

(傍聴人から怒号)

平和推進課長:
はい。5月1日現在ですけれども、イスラエルでは56都市、パレスチナでは28都市が加盟をしております。以上です。

沖本委員:
はい、ありがとうございます今、実際に情勢が厳しいイスラエルおよびパレスチナの各都市にも送られたということで、それは大変意義のあったものだと思います。

しかしながら、情勢は非常にまだまだ厳しい情勢であろうという認識があるんですけれども、今現在イスラエルおよびパレスチナの情勢を、広島市としてはどのように受け止めていらっしゃいますか。

平和推進課長:
はい。イスラエルパレスチナ情勢に関しましては、様々な形でですね、状況が変化をしておりまして、引き続き状況を注視をする必要があるという風に考えております。いずれにしましても、本市としましては、この戦禍により、多くの人々の命や日常が生まれているということは、平和都市を目指す本市にとっては極めて遺憾なことであるという風に考えておりまして、先ほどもご紹介をさせていただきました平和首長会議のアピール文などを通じまして、一日も早い停戦、そして対話による解決というものを求めてきております。以上でございます。

沖本委員:
日々状況が変わるというところで、イスラエルパレスチナ情勢ということなんですけれども本年2月に長崎市と共同で平和市長会議として、会議の議長として共同声明を出しているということもあり、またこの本請願がですね、まだ上程されたばかりということで、引き続き調査研究をしなければならないと思いますので、継続審査を継続とさせていただきたいと思います。

(傍聴人から発言)

沖本委員:
発言の機会を取らないでください。

委員長:
そこの傍聴人の方に申し上げます。ご静粛にお願いいたします。なお、委員長の命令に従わないときには、市議会委員会条例第21条第3項の規定により退場を命じることになりますので、念のため申し上げておきます。

(傍聴人から発言)

委員長:
退場してください。

沖本:
たくさんの方々が亡くなっていると思います。それは非常に悲惨なことで。

(傍聴人から発言)

委員長:
退場をお願いいたします。
他にご意見等はございませんか。
まず最初に請願第20号および請願第23号につきましていずれも本日採決べきというご意見がございました。それではまず請願第20号からお諮りいたします。請願第20号を採決することに賛成の委員の挙手をお願いいたします。

挙手多数であります。よって本件は採決することに決定いたしました。これより討論に入ります。討論がございましたらお願いいたします。

中森委員:
請願第20号についての意見は先ほど私申し上げました。請願者の思いは、G7サミットの初日に発出された広島ビジョンで広島で開かれて意義が失われてしまったこと、あの位置は修学旅行生の公園内での活動や生活ガイドさんたちの活動をにとって迷惑な施設だということであります。

広島のにぎわいに貢献してくれたということであればですね、平和公園の外の別な位置に設置すればいいんじゃないかなという風に思います。そういう立場で、請願20号については請願者の思いを酌んでいただきたいので、採択に賛成をいたします。

委員長:
他に討論はございませんか。それでは以上で討論を終結いたします。
それでは請願第20号について、ただいまから採決いたします。本件は、採択することに賛成の委員の挙手をお願いいたします。挙手少数であります。よって本件は不採択することに決定いたしました。

次に請願第23号をお諮りいたします。請願第23号を採決することに賛成の委員の挙手をお願いいたします。挙手全員であります。よって本件は採決することに決定いたしました。これより討論に入ります。討論がございましたらお願いいたします。

中森委員:
請願第23号について討論を行います。この請願の趣旨はまず、8月6日と9日を、人類史上初めて人間に原爆が使われた日として休日にする。日本全体で犠牲者を追悼し、核兵器廃絶に向けて考える日とする、という趣旨であろうという風に思いますのでこの点は賛成をいたしたいと思います。長年にわたってこのことについて活動してこられた会の皆さんには、いろいろな思いと敬意の思いを表したいという風に思います。ただし、この中にあります、人類総ザンゲの日としてという考え方には異議がございます。広島に原爆が投下された大元には政府の行為として日本政府が始めた戦争という問題があります。それと、日本を降伏させる決定的な手段として、あのヤルタ会談でソ連の参戦を米英ソの三国で決めていたにもかかわらず、米国の第二次世界大戦後の世界戦略を睨んで、ソ連の参戦よりも早く広島に原爆を投下し、ソ連参戦後も長崎に原爆を投下しました。

広島と長崎への原爆投下はひとえに、日本政府の戦争政策の結果であり、アメリカの国家的利益のためだったということが、今では共通した認識であります。人類総残業の日としてということになりますと、戦争始めた日本政府の責任と、アメリカ国家の利益のために原爆投下に踏み切った米国政府の責任を、曖昧することになるんではないかという風に思いますので、この考え方自体には賛同はできません。以上の意見を申し上げた上で、休日にするという一点で、採択に賛成をいたします。以上です。

委員長:
他に討論はございませんか。それでは以上で討論を終結いたします。それでは請願第23号についてただいまから採決いたします。本件は、採択することに賛成の委員の挙手をお願いいたします。挙手全員であります。よって本件は採択することに決定いたしました。

次に、請願第26号につきまして、採決を求めるご意見と、継続審査を求めるご意見がございましたが、継続審査の方が先決性がありますので、まず継続審査についてお諮りいたします。それでは請願第26号について、閉会中の継続審査とすることに賛成の委員の挙手をお願いいたします。挙手多数であります。よって本件は閉会中の継続審査とすることに決定いたします。

次に、ただいま採決いたしました請願第20号、第23号および第26号除くその他の請願陳情についてでありますが、引き続き調査研究をしていく必要があると考えますので、本日のところはいずれも閉会中の継続審査にしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。異議なしと認め、本件はいずれも閉会中の継続審査とすることに決定いたしました。

(休憩)

(略)
委員長:
次に、理事者から4件の報告の申し出がありましたのでこれを許します。それではまず、比治山公園の回遊性向上策の取りまとめについて企画総務局から報告をお願いします。

企画総務局長:
それでは比治山公園の回遊性向上策の取りまとめについて、着席して説明いたします。お手元の資料1の1ページをご覧ください。まず1概要についてです。本市では平成29年3月に策定した比治山公園平和の丘基本計画に基づき、第1期第2期第3期の三つの期間に分けて段階的に整備に取り組むこととしており、現在第2期の整備に取り組んでおります。

こうした中、令和5年1月に放射線影響研究所の広島大学霞キャンパスへの移転が決定したことから、放影研移転後の敷地等を活用した第3期の整備に向けて、公園を回遊する魅力をさらに高め、訪れる人を増やすため、令和5年度に市民等との協働によるワークショップを計4回開催し、公園内の既存施設や沿道沿いの未利用地の利活用、公園内および公園の内外への回遊性を高める取り組みなどを検討を行いました。

お手元の資料2の回遊性向上策は、ワークショップの検討結果等を踏まえつつ、第3期の整備に着手する令和10年代初頭までの完了を目指し、第2期の整備をさらに加速させるため、基本計画の第2期のアクションプランとして取りまとめたものです。

なお第3期につきましては、基本計画に沿って、放影研移転後の敷地を平和芸術文化ゾーンとして、多目的エリアなどを整備することとしておりますが、当該敷地の整備内容につきましては、広島市博物館基本構想の取り扱いを改めて整理する必要があることや、放影研の建物に近代建築としての歴史的文化的価値を認め、保存活用を求める声があることなどを踏まえつつ、検討することにしております。

次に回遊性向上策の概要についてです。公園内の既存施設等を活用した回遊拠点の魅力向上や、各拠点を繋ぐ安全で快適な回遊動線の整備などの基盤整備に取り組むとともに、これらの基盤を生かして新たな来園者やリピーターを増やし、公園内および公園の内外の回遊を促進するための取り組みの充実を図ります。

具体的には三つの取り組み方針に沿って進めることにしており、まず取り組み方針1、既存施設等の魅力向上では、人が集まりとどまる魅力的な拠点をつくるため御便殿広場やムーアの広場等の既存施設について、その利用状況等を踏まえながら、魅力をさらに高めるための再整備を行い、また基準トンネル上部の未利用地を活用して、公園の新たな魅力を創出するための整備を行います。

2ページの別紙のページ中央部の整備ページをご覧ください。主な取り組みとして、一番上の御便殿広場はバーベキューやイベント、子どもの水遊びができる広場として、また漫画図書館と一体となった緑陰読書ができる広場として再整備をいたします。また2番目のムーアの広場は、現在美術館と一体となった〓が感じられる広場として、また居心地が良くくつろげる広場として再整備いたします。さらに3番目の比治山トンネル上部の未利用地②の部分は、自然とのふれあいの中で子供が自由に遊ぶことができるプレーパークとして整備をいたします。

1ページにお戻りください。次に取り組み方針2、回遊動線の機能強化では、公園内を安全で快適に回遊できるよう、園内動線の整備などを行うとともに公園への誘導性を高めるため、公園周辺部の案内サインの充実を図ります。

再び2ページの別紙のページ中央部の整備イメージをご覧ください。主な取り組みとしまして、整備イメージの一番下にあるような自動車と歩行者の動線の分離やほ横断歩道の設置などを行います。また案内サインやサイクルポート等を設置するとともに、園路沿いの未利用地、オレンジ色で、①⑥⑦⑧⑨と記載した箇所ですけれども、ここを活用した休憩拠点の整備などを行います。さらに比治山トンネル西側の市道や鶴見橋の東橋などの河岸緑地への案内サインの設置などを行います。

1ページにお戻りください。次に取り組み方針3、回遊の促進では、魅力的な拠点や回遊動線などの基盤を生かして、公園内を目的を持って回遊できるよう、回遊コースの設定などを行うとともに、公園の内外を一体的に回遊できるよう、パンフレット等での紹介などを行います。

主な取り組みとしまして、歴史や平和、芸術、自然健康などの特定のテーマの回遊コースを設定し、パンフレット等で紹介します。パンフレットは、回遊コースの他、ウオーカブルなまちなかの形成に資する広島都心回廊作りや、広島大学旧理学部1号館、旧広島陸軍被服支廠等の被爆建物を回遊するルートの拠点の一つとして、平和の道、文化の道や、西国街道、ピースツーリズムのおすすめルート等もあわせて紹介いたします。

また、公園内の回遊コースを巡るイベントや公園の内外を回遊するイベント等を、多様な主体と連携しながら開催するとともに、平和学習や自然学習、遠足等の場として、回遊コースを活用してもらえるよう小中学校等に働きかけます。さらに庁内の関係部署と連携しながら、ウェブやSNS等を活用し、公園内の回遊コースや、公園内および公園の内外を回遊するイベント等の情報発信を強化いたします。最後に3地図および整備イメージ並びに主な取り組みのスケジュールについてです。

2ページの別紙をご覧ください。ページの右側には取り組み方針ごとに主な取り組みのスケジュールを示しており、これらについて令和10年代初頭までの完了を目指して取り組みます。なお資料2として比治山公園の回遊性向上策の全体版を添付しておりますので後ほどご覧ください。比治山公園回遊性向上策の取りまとめについての説明は以上でございます。

委員長:
ただいまの報告に対して、ご質疑等がございましたらお願いします。

若林新三委員(市民連合・市民の声):
私が議員にさせていただいた頃はですね、博物館をつくる構想というのはあったように思いますが、もうなくなったものだという風に私自身は理解をしておりまして、この概要のところを見ますとですね、広島市博物館基本構想の取り扱いを改めて整理する必要があるというようなことを書いてありますので、まだ残ってたんだなということを改めて感じたところであります。これどういうことかなということで少し調べさせていただいたわけでありますけれども、1980年ですね。昭和55年ということになりますが、比治山芸術公園基本計画というのができております。その後にですね、広島市博物館基本構想というのが1983年の3月に出来たということでありましたです。調べようと思ってもですねなかなか中身がわからなかったんですが、この比治山芸術公園基本計画というのはどういう中身だったんでしょうか。

繁喜博・平和の丘担当課長:
比治山芸術公園基本計画は本市が昭和55年に政令指定都市に移行したことを記念して策定した計画で、広島の文化を代表する芸術公園として整備するという理念のもと、現代美術館やマンガ図書館の前身の青空図書館博物館などの施設の整備を位置づけたものでした。以上です。

若林委員:
はい、それを受けてですね、博物館基本構想というのができたんですけれども、これも、これについても少しどういう中身だったか教えていただけますか。

尾高・文化振興課長:
はい。広島市博物館基本構想につきましては先ほど委員ご紹介の通り、昭和55年度に策定した比治山芸術公園基本計画を受けて、昭和57年に策定したものになります。比治山公園に計画している博物館は、人文社会系博物館としての機能の他、広島市における博物館群のセンター機能を担う施設として位置付けられており、さらに平成3年度に策定した博物館基本計画において、放映権式一応予定地として具体的な計画的建設計画等を定められました。

その後、放影研の移転が進まないことや、本市の財政状況の悪化などから、平成10年度に計画が凍結され、現在に至っているものです。以上です。

若林委員:
比治山についてはですね、私も一般質問で放影研の移転ということでずいぶん質問をさせていただいた経過があるんです。それで、私自身も比治山に、整備、なんか何らかの整備計画を作っていただいて、放影研に移転をしていただくのを促してはどうかというようなことをですね、取り上げてきたわけであります。今の話を伺いますと、まだ博物館基本構想そのものがですね、まだ基本構想あるいは基本計画がまだ残っているということでありましたし、残っているものに対して、改めて平和の丘基本計画というのが作られたわけでありまして、一つの計画の上にまた新しい計画ができてるように見えるんですけれども、これはどうなんでしょうか?どうなんでしょうかと言ってはいけないかもわかりませんね。そのときにですね、平和の丘基本計画を作るときに、博物館基本構想基本計画を整理をしておく必要があったんではないかなと思いますがどうなんでしょうか?

平和の丘担当課長:
本市では放影研の移転後の敷地を活用した整備は、平成29年3月に策定いたしました比治山公園平和のか、基本計画に沿って進めることとしておりますが、放影研の移転の段階で、平成10年に凍結された博物館基本構想および博物館基本計画における位置づけとの整理を行うことにしています。以上です。

若林委員:
はいはい、現状そのものなんですが私が言いたかったのは、その新しい計画をつくるときにですね、その前の計画を、博物館の基本計画を凍結していた基本構想基本計画というのを整理しておく必要があったんではないかなということを言わせていただいたわけでありますがお答えは何を言ってもそういう答えになると思いますので、次のことでですね。またその後放影研の建物に近代建築としての歴史的文化的価値を認め、保存活用を求める声があるということが書いてあります。

放影研の今の建物は、かまぼこ型のですね、面白い建物、ユニークな建物なんですけれども、これについてはどういう、どういう人たちがどういう意見を持っておられる、申し出られたんでしょうか。

平和の丘担当課長:
放影研の研究施設部につきましては、近代建築の再評価や記録保存活動に取り組む国際組織DOCOMOMO日本支部が取りまとめた、日本におけるモダンムーブメントの建築280選の一つに、令和5年度に選定されました。同団体は放影研の研究施設について資材統制建築統制が続く占領下において、アメリカから調達された資材とアメリカ式施工品質管理法により、高品質かつ合理的な施工が行われており、施設の社会的意義はもとより、建築技術的にも貴重な事例であると評価した上で保存活用を求めています。以上です。

若林委員:
はい。建物はですね、先ほど言いましたようにちょっとかまぼこ型というの何回も言いますけれども、何か耐震というか地震に対してはですね、ちょっと強そうなイメージを持つわけなんですが、耐専耐震構造についてはどのようになっているんでしょうか。

平和の丘担当課長:
はい県からは、かまぼこ型の建物はアメリカで設計され、アメリカから調達された資材で施工されているため、耐震構造となっているかを判定することが難しく、現段階で耐震基準をクリアしているかどうかは確認できていないと聞いております。以上です。

若林委員:
はい。これ最後の質問ということになりますけれども一つは補建物を残してくれという声があるということで今お答えをいただいたわけであります。私も放影研はですね、議員になる前からいろいろ伺っておりまして勉強させていただいてまいりました。その都度、あの建物を見てはですね、日本にはないユニークな建物だなというふうに感じておりました。そういう意味で、あの保存をする声があるということについてはですね、やっぱりなということを改めて私も感じているところなんですけれども、石田委員長が一般質問をされたときに、食品ロスの関係で、事業者が堆肥化するのをそういうの支援をしたらどうかということを提案をされまして、市長がですね、一石三鳥だというようなお答えをされておりましたんで、例えばこのケースで当てはめてみると、一つは昔残ってた博物館構想というのがまだ残ってる凍結をされているが残っている。一方では建物については歴史的に私でいいますとユニークな建物ということになるんですけれども、残したらどうかというような声もあるということを私はこの資料で初めて伺ったわけなんですが、例えばそういうことを考えるとですね、その建物を残していただいて、博物館になるかどうかは別にしてもですね、博物館という構想がまだ残ってるわけですから、そ、そういうようなことも考えられるんではないかなというふうに思うんですけれども、その点についてはどうでしょうか。

文化振興課長:
はい。委員ご指摘の放影研の建物を活用した博物館の整備についてというところでまずその基となる広島市博物館基本構想こちらが策定後40年以上経過しておりまして、この間社会経済情勢や人々の価値観、ニーズも大きく変化していると、こういう状況を踏まえますと、まずはこの構想の取り扱いをまず改めて整理をして検討を進めてまいりたいと考えております。以上です。

委員長:
他にご質疑等はございませんか。それでは本件についてはこの程度にとどめます。

(略)

委員長:
最後に、付託案件以外の事項について、お手元の発言通告者一覧表の通り通告がありますので順次これを許します。効率的な委員会の運営のため、質問答弁は簡潔的確にお願いいたします。

平和記念式典挙行時の平和記念公園への入場規制

平岡優一委員(自民党市民クラブ):
今日は、今年の8月6日の平和記念式典について、いくつかお尋ねいたします。残念ながら昨年の8月6日我々の聖地、原爆ドーム前では衝突事故、暴力事件が起きました。これを受けて今年は警備体制の見直しであるとか、さらには規制範囲を平和記念公園全体に拡大する、そういう発表が先般されました。

具体的には、原爆ドーム周辺を含む平和記念公園全域を式典会場とし、午前5時から9時までの4時間、会場への入場規制を行う。一般の方については、午前6時30分から入場を開始、その際、拡声器、プラカードのぼり横断幕の類は持ち込み禁止、またゼッケン、たすき、ヘルメットなどの着用も禁止、さらには他の公園利用者を強引に排除して場所を使用する大人数で滞留して、他の利用者の通行を妨げることも禁止、禁止行為があった場合には注意をし、従わなかった場合には退去を命令するという内容でした。

つまりはですね、これまで長年にわたって毎年原爆ドーム前でデモ団体が拡声器を使って行ってきたデモ集会、これが実質今年からはできなくなるというものです。ただ、だからといって、彼らデモ団体が素直に言うことを聞くか甚だ疑問であります。個人的には今年の8月6日はこれまで以上に激しさを増す、激しい様相を呈すると危惧しております。

そこでお尋ねしたいんですが、まず規制がかかる5時前のことについてです。5時前に関しては、例年通り自由に原爆ドーム前については使用ができるんでしょうか。もしそれができるとすればですね、デモ団体が5時前からやってきて、そこで終結をしてデモ集会をする可能性もゼロであるとは言い難いです。これについてはいかがお考えでしょうか。

市民活動推進課長:
本市は平和記念式典の円滑な強行のため、一般市民等の公園利用などに妨げない範囲で平和祈念公園の使用許可を得ているものであり、式典の入場規制を開始する午前5時より前の時間帯については公園内への立ち入り制限は行っておりません。以上でございます。

平岡委員:
であればですね5時前の段階で、デモ団体が集結した後5時から入場規制をかけたとしてですね、そのまま居座った場合ですね。座り続けた場合どうされるんでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。午前5時の時点において公園内に人がいた場合、まずは式典主催者である本市から公園外への移動を要請することになります。以上です。

平岡委員:
公園外への移動を要請というのはおそらく口頭でされるんだと思うんですが、口頭で移動命令、要請したところで聞いてくれますかね。6時半には一般の方が入場を開始されます。つまりはそれまでには完全に退去させないといけないと。そうした場合例えば強制力を持って、具体的には実行力、実力行使を持って、その方々をですね、退去させるということは考えられるんでしょうか

市民活動推進課長:
公園外に退去しない人がいた場合、本市からまずは自主的に退避していただくよう、粘り強く要請を行うことになりますけれども、仮に要請に応じていただけない場合、広島県警察とも連携して適切に対応してまいりたいと考えております。

平岡委員:
はい。ということは県警の協力も得て退避をしていただくということですね。ちなみに今回の決定に関しては、これまで原爆ドーム前で活動されていた各団体に対しては既に説明されたんでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。これまで試験当日に原爆ドーム前に集まっていた各団体に対しましては、式典会場の拡大、入場規制の内容などの職員との変更点等について個別に説明するとともに、入場規制等に対する理解と協力をお願いしたところでございます。以上です。

平岡委員:
各団体、どういった反応だったでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。本市からの説明に理解を示していただいた団体もあればそうでない団体もあります。引き続き理解と協力を得られるよう働きかけてまいりたいと思います。

平岡委員:
はい、よろしくお願いいたします。ところで、今年の2月27日ですね、広島市議会では、この問題に関する2件の請願が賛成多数で採択されました。一つが、平和推進基本条例に即した厳粛な平和記念式典の開催について、これ総務委員会の所管です。もう一つが、平和推進基本条例に則した厳粛な平和記念式典の開催に伴う原爆ドーム前の現状の解消について。これは建設委員会の所管です。

今回の入場規制については後者の原爆ドーム前の現状解消についてこれに対する回答だと思われるんですが、ただ、前者のですね、総務委員会に対する請願、具体的にはデモ行進に関する請願に対する回答、広島市としてのソリューションはいまだ示されてないように思うんですが、これについてはいかがでしょうか。広島市議会で賛成多数で採択された請願、これ広島市としてはどのように受け止めておられますでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。本市としましては、式典の挙行に適した環境を確保するため、平和推進基本条例の趣旨を踏まえて、憲法で保障されたデモ行進、実施団体の表現の自由にも配慮しながら、話し合いによる解決を目指してきているところですけれども、市議会において、請願が採択されたことは真摯に受け止めており、引き続き粘り強く対応してまいりたいと考えております。以上です。

平岡委員:
デモ団体、具体的には8・6広島大行動とはこれまで協議をされてきたんでしょうか。されているとしたら何回ぐらいされましたか。

市民活動推進課長:
はい。デモ行進の実施団体とは昨年の式典以降11月、2月、5月と3回協議を行っております。

平岡委員:
今後は何回ぐらい協議をされる予定でしょうか。

市民活動推進課長:
来月協議予定しておりますけれども、そこである程度その自主的な取り組みというかですね、音量抑制の取り組みが提示されればそこで終わるかなと思います。そこで終わらなければ、また再度、複数回ということも考えられるかなと思います。

平岡委員:
相手の反応はどうでしょう。どういったやり取りがなされてるんですか。

市民活動推進課長:
簡単に言うと、この規制に対しての反対の声明というものを、反対意見というのを表明するというのが中心でありまして、なかなかこの市の、市側からのお願いというのは聞いていただけない状況となっております。以上です。

平岡委員:
であれば、今年も彼らは8・6広島大行動ですが、原爆ドーム前で早朝からデモ集会はされるんでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。彼らが配布しているチラシによりますと、例年通り行われると思います。市への申し入れ書においてもですね、デモ行進を行うということを表明しておるところでございます。以上です。

平岡委員:
はい。課長先ほどなかなか言うことを聞いていただけないとおっしゃいましたが、5時前に退去してもらえますかね。本当に一般の方が入所される6時半までに完全退去していただけますかね。かなりハードル高いと思うんですがどのように思われますか。

市民活動推進課長:
はい。先ほど答弁しましたように、まずはお願いをしてそれを粘り強く要請を行って仮に要請に応じていただけない場合にはですね、県警とも連携して、適切に対応していくということでございます。

平岡委員:
つまりは強制力、実力行使も辞さないということでいいですね

市民活動推進課長:
はい、県警と連携して適切に対応してまいります。

平岡委員:
ありがとうございます。ちなみにこちらがですね、規制範囲を書いた地図なんですが、これを見ますと、元安橋の東詰め、カフェポンテの南側ですね、こちらの規制がかかってないんですね。ということは、例えばこのエリアに彼らデモ団体が早朝集結をしてデモ集会をする可能性があると。これについてはいかがお考えでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。具体的な警備の内容についてはですね、この場でお答えできないんですけれども、本市としましては、安全安心かつ円滑に式典を挙行するため様々なケースに対応できるよう、県警等関係機関と協議を重ねながら警備体制等の検討を行っているところでございます。以上です。

平岡委員:
はい。ここも規制かけた方がいいように思うんですけどね。結構なスペースがあるんで、100人は言うに入ろうかと思うんで、ここも何かしら対応を図っていただきたいと思います。あとは、対応に関していますとデモ行進に対する対応がまだなされてませんが、これ今年の具体的には8月6日までには何らかの対応が示されるんでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。今年の8月6日に向けてはですね、まずは昨年発生した衝突事故の再発を防止、安全安心かつ円滑に式典を挙行できるよう十分な体制のもとで対応していくとともに、厳粛な環境の確保に向けても、平和推進基本条例の趣旨を踏まえ、粘り強く引き続き粘り強く話し合いによる解決を目指していきたいと考えております。以上です。

平岡委員:
はい。ちなみにデモ行進の拡声器の音量について一つの目安として、85デシベルというのがあります。ただ、85デシベルであれば、元安川沿いの通りから音を発したとしても、式典会場には届かないでしょうか。厳粛で静謐な空間って保つことができるんでしょうか。これ、実際に実証実験ってされたことはあるんでしょうか。

市民活動推進課長:
はい。これまでも何とか説明をさせていただいておりますけれども、その85デシベルという数値については、本市がこれまで団体とですね、拡声器の音量を下げることについての協議を重ねていく中で、団体からどの程度を両方上げればよいかわからないという発言があったことを受けまして、本市が県のその拡声機による暴騒音の規制に関する条例、ここでこれを参考に目安として提示したものであります。実際に議員が言われるように元安川沿いの通りで85デシベルの音を出した場合、音の到達状況を実験したことはありませんけれども、式典の目的を達成するという公共の福祉、あとデモ行進を行うという表現の自由の調整を図る観点から、適切な目安ではないかと考えております。以上です。

平岡委員:
ぜひともですね、一度実証実験を進めてください。個人的には85デシベルを前提に話をすること自体がとてもナンセンスだと思っております。決してですね、目的は85デシベルを守ることではないんですね。厳粛な平和祈念式典を実現すること、それが目的なんですね。なのでぜひとも実証実験をしてみてください。何デシベル以下であれば、元安川沿いの通りから音を発しても、式典会場に届かないと、当然ですね天気であるとか風向きによってずいぶん変わってまいります。ただいかなる条件下においても、この音であれば、このデシベル以下であれば必ず確実に届かないというのをですね、明確にしていただきたいです。もしデモ行進を容認するんであればその数値をもとに、相手方と話をしていただきたいです。これについてはいかがでしょうか。

市民活動推進課長:
はい、先ほど答弁した通り85デシベルというのは本市としては適切な目安であるという風に考えております。

平岡委員:
でも聞こえますよね。目的は85デシベルを守ることじゃなくって厳粛な平和記念式典を実現することなんで、これぜひとも検討してみてください。来年に向けてでも構いませんから個人的にはデモ行進自体、本当はやめていただきたいです。特にあの通りはですね、午前5時から9時半まで交通規制かかってますよね。であればですね、歩行者の安心安全な歩行空間を確保するためにも、更にはですね、デモ行進に関しても何らかの規制はかけるべきだと思います。例えばですね、一本東の通りでやってもらうとかですね、ルート変更を要請するとかされてもいいかと思うんですがいかがでしょうか。

市民活動推進課長:
はい、これまで行われているデモ行進につきましては、広島県の集団示威運動で集団行進および集会に関する条例、いわゆる県公安条例といいますけれどもこれに基づきまして県公安委員会の許可を受けて実施されると聞いておりまして、今年もデモ行進の実施団体からの申請があった場合には、県公安委員会において適切に判断されるものと考えております。以上です。

平岡委員:
はい、わかりました。そろそろ終わりにしますが、今年はですね、本当にこれまで以上にボルテージをね、上げて彼らデモ団体は臨んでくると思います。逮捕された仲間5人を奪還とかですね、声高に拡声器で叫んでくると思います。昨年のように、中核派とか、全学連とかそういったヘルメットをかぶって完全に戦闘モードでやってくるかもしれません。場合によっては、昨年以上の惨事が起きるかも知れない。ただ、来年は被爆80周年という大きな節目の年です。そろそろこの問題については終止符を打つべきです。大変なことはよくわかります。ただ、皆さんも頑張った、我々議員も頑張った、そして市民の皆さんも頑張った、その結果ようやくここまでたどり着いたわけです。長年揉めに揉めたこの問題、ようやく今解決を迎えようとしていると。このときを逃してはならないです。とにかくですね、本当に気概を持って臨んでいただきたいです。今やらねば、いつやる、いつできるんだと、私がやらねば誰がやるんだと、そういう気概、責任感を持って、ぜひともこの問題、取り組んでいただきたい、臨んでいただきたいです。よろしくお願いいたします。以上です。

被爆遺構展示館から平和祈念館までの間につくった通路について

中森委員:
はい。1点質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。被爆者のお一人の方から腹が立ったのでいっぺん見てほしいという風なことを言われまして、改めて見に行きまして、気になったことがありましたので聞いておきたいという風に思います。あまり時間をかけるつもりはありませんのでよろしくお願いします。

平和記念資料館の北側にあります被爆アオギリの北側から被爆遺構展示館を挟んで、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館までの間に土の高さよりも20センチ程度ですかね。コンクリートだと思いますけれども、あえて盛り上げて高くした通路が作られております。こういう通路を使った意味とは何でしょうか。

被爆体験継承担当課長:
はい。当該園路の中ほどにございます被爆遺構展示館の整備に当たりましては、広島県原爆被害者団体協議会の両団体のトップや学識経験者で構成される平和記念公園における旧中島地区被爆遺構の展示整備に関する懇談会を設置しまして、具体的な内容等について4年半の間、様々なご意見を伺うなどして検討を進めたものです。こうした検討の中で、令和2年8月に策定いたしました。旧中島地区被爆遺構展示整備基本計画におきまして、当該園の整備目的につきまして、被爆遺構展示館を中心とした施設間のアクセスを向上させ、平和記念公園内の回遊性を高めるため、旧天神町筋があったと想定される場所に見学者用として整備することとし、その整備にあたりましては、かつて通りがあったことを想起できるように配慮するとされております。以上でございます。

中森委員:
この通路はどれくらい費用がかかったんでしょうか。その財源も含めて教えてください。

被爆体験継承担当課長:
はい。当該園路の整備費用は3812万5000円で、その財源は全て特定財源で9割が市債、1割が原爆ドーム保存事業等基金繰入金でございます。以上でございます。

中村委員:
この通路、平和公園の他のいろんな雰囲気といいますか、いうのもあるんですけども、あえて黄色い色が付けられておりまして、盛り上げた両サイドは白い色で塗られておりますけれども、この黄色の色っていうのは、これまでの平和記念公園にはない、ずいぶんとなんていうか、ケバケバしい感じのする、かなり濃い黄色ですけれども、そういう印象があるんですが、この黄色の色をつけた理由ってのは何でしょう。

被爆体験継承担当課長:
はい。当該園路につきましては、先ほど申し上げました旧中島地区被爆遺構展示整備基本計画におきまして、旧天神町筋を想起させる園路を整備することを念頭に置きまして、園路を脱色アスファルト舗装することとされておりました。このため、脱色アスファルト舗装する際に砂をイメージしまして、現在の色に着色したものでございますが、この色はときの経過とともに、より自然な風合いになると聞いております。以上でございます。

中森委員:
砂をイメージしてっていうことなんですよね。これまた後で聞きますけれども、この通路を作った後ですね、この通路はどの程度利用されてるんだろうかなという風に思うんですけどもこの通路を作った意図っていうのは生かされているんでしょうか。

被爆体験継承担当課長:
はい。園路整備前の昨年5月整備後の今年5月の被爆遺構展示館と国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の入館者数を比較いたしますと、被爆遺構展示館は47.4%、追悼平和祈念館は55%、それぞれ増加していることから、園路整備によりまして、平和記念資料館の多くの来館者を、被爆遺構展示館や追悼平和祈念館に誘導するという効果はあらわれているものと考えております。以上でございます。

中森委員:
利用者が増えているというふうな答弁出てありましたけれども、この通路は被爆遺構展示館から追悼平和祈念館の間で平面の通路と交差していて、この黄色い色のある通路が途中で切れているわけですよ。その黄色の通路と交差する平面の通路との間に結構大きな段差が作られているので、被爆遺構展示館の先の方は4段の階段と、それに並行するスロープが設置されております。ところが一方で、交差する平面の通路を経てですね。次の被爆記念館ですね平和記念館の方へ行くかはですね、その次の黄色の通路の入口は5段の階段、それから出口には7番の階段だけしかないです。最初のところはスロープがあったけれども、次の二つはスロープがないというふうなことになっております。階段しかありませんので、被爆遺構展示館から車椅子で最初のスロープを下りた方は、今度は車椅子の方だけをぐるっと遠回りをさせるような形になってるんですよね。どうして階段だけなんだろうかなという風に思うんです。階段しかないっていうのは、本日のバリアフリーの到達点から見てどうなんだろうかなという風に思いますし、本当は階段は作らずにですねスロープだけにするべきじゃなかったんかなという風に思うんですけども、現実は逆になっているわけです。世界に目を向けている広島市としてはこの考え方がずいぶんちょっと遅れた感じになってるんかなという風に思うんですけど、どうお考えでしょうか。

被爆体験継承担当課長:
はい。本市としましても、バリアフリーの観点からスロープを設置することを検討いたしましたが、スロープの勾配を確保するためには一定の長さが必要となり、ご指摘の園路部分は国が定めたガイドラインで示された長さを確保できませんでした。また、先ほどご答弁と申し上げました懇談会におきまして、当該園の整備に当たっては、当時の天神町筋を極力再現してもらいたいとの意見がございました。こうしたことを総合的に勘案しまして、当時、天神町筋が実際にあった場所に園路を再現することとし、ご指摘の園路部分は、スロープではなく階段で整備することとしたものです。なお、こうした整備内容につきましては、本市の公共施設福祉環境整備要綱を踏まえております。以上でございます。

中森委員:
いろんな意見を聞いたりとか、市の基準をクリアしたと言ってもですね、現実には階段しかないとちょっとどうなんだろうなという風に思うわけですよ。実際はですね、車椅子でぐるっと回るといっても、大した距離ではありません。だけれども、この車椅子の必要がない人、元気な人はまっすぐ短い距離を行けるけれども、車椅子が必要な人は遠回りをさせてもいいという風なことになってしまっているという、ここはどうも問題を感じてしまうわけです。

今申し上げたのは、被爆遺構展示館の方から追悼祈念館の方へ行く場合を言ったわけですが、目的は追悼祈念館の方からということであるならですね、最初から階段を行く人とぐるっと回る人がわかれるということになるわけです。

これは発想としてどうなのかなという風に思うんです。いろいろ工夫をしながらですね、階段ではなくて、やっぱり全部スロープにした方が良かったんではないかなという風に思うんですけども、どうなんでしょう。

被爆体験伝承担当課長:
はい。今委員ご指摘がされたのはその二つ目の階段の二つ目のですね園路の階段のことなんでしょうか?そうですね、すいませんそれは先ほどちょっと申し上げました通りですね。まずスロープを設置するために長さを確保できなかったこと、あとはその懇談会におきましてですね、当時の天神町筋を極力再現してもらいたいということがですねございましたことを踏まえまして、当時天神町筋が実際にあった場所に遠路を再現することとしまして、ご指摘の部分はスロープではなく、階段で整備することとしたものでございます。以上でございます。

中森委員:
スロープが急な勾配になってしまって、国の基準に沿わないというご答弁でしたけれども、このこの通路はですね先ほども申し上げたように、平面のツールよりも少し高くして仕切っている区域ですね。被爆遺構展示館も、その土を盛るためにですね、少し平面のツールに少し高くなっている。そういう区域の中にあるわけです。で、その少し高くしているところにさらにコンクリートを盛ってですね、高くして、通路を作っているというこういう風な構造になってるもんですから、結局、平面の通路、に比べるとずいぶん高くなってしまったということなんではないかなと思うんです。

こういうふうに盛り上げなければですね。そこまで、あの階段ばっかりになってしまうということにならなかったのではないかなというふうに思いますし、もっと今の、これ従前のそういうこの敷地の状況っていうのを生かすような形で、この通路を作るという風なやっぱりそういう工夫であるとかですね、あるいは例えば一つ目の被爆遺構展示館がある方は、ちゃんとスロープもあるわけです。

でも、もう一つの方はないそれは、何らかの形でスロープを別な形で作るとか、そういう工夫もやっぱりしてみるべきではなかったんだろうかという風にも思うんですよ。結局階段しかないという風なことになっているってのは、これはやっぱりこのこの世界標準といいますかね、バリアフリーの観点から考えると、ちょっと異質なものになってしまったなというふうに思っておりますけれども、これでよかったのかなというふうに思うんですよ。どうなんでしょうか。

被爆体験継承担当課長:
はい。これまでですねご答弁申し上げました通りこの度の整備につきましてはですね、アクセスの工場であるとかですね。旧天神町筋の再現を意図しながら被爆遺構への影響とかバリアフリーなどを配慮して、全体な的なバランスをとりつつ、懇談会の意見を聞きながら行ったものでございまして、バリアフリーに関しましてはですね、本市の公共施設福祉環境整備要綱も踏まえた整備内容としているところでございます。以上でございます。

中森委員:それはしょうがないというそういうところはやむを得ないというそういう風なことではないかなと思うんですけども、それはねやっぱり工夫をするべきではなかったかなというふうに思います。

ついでに申し上げますと、あの黄色、薄い黄色じゃなくて非常に濃い黄色です。よく目立つんですけれども、周辺の環境とはずいぶんと違和感があります。黄色で目立つようになってるので余計そのその階段しかないというのがね、気になるということにもなっているわけです。脱色アスファルトだという風におっしゃったんですが、この脱色アスファルトっていうのは、アスファルト、黒いアスファルトの代わりにアクリルという材質として使ったということでそのままだと透明になって、〓骨材である石最適ですね。

この色がそのまま見えるというふうなものになってるんだろうと思います。この上の色っていうのは、これ黄色でなくても、いろんな色を選択できるわけですけれどももっとこの周りとマッチした、その別な色を選択することも考えられたのではないかなという風に思います。今のところはですね、合わせてもいないので非常に目立つ鮮明な黄色い色というふうなことになっていまして、非常にコントラストが強いなという風に思います。ちょっといろんな感覚としても、ちょっと現状では疑問があります。

展示館があるところの周りの全体をぐるっと見回してもですね、土が違って、木が植わっている区域っていうのは、これ平面の通路よりも少し高くなっているんですけども、その区域から平面に下りるところは全てスロープが設置されているわけです。

これらの区域ではスロープしかないんですよ。〓がんしかないというところはないんですよね。公園全体の中でもあえて階段だけ設置してある施設ってのは、これはないという風に思うんですよ。そういう公園の中であえて今回階段だけのものができてしまったということなんです。

「国際平和文化都市」としてですね、やっぱりここら辺はもっと感覚を研ぎ澄ましていただいて、やっぱり国際の流れに沿うような形のものを作っていくという風な考え方が必要だという風に思います。どこかで工夫をしていただいてね。手直しもぜひ考えていただきたいと、このことを申し上げて終わります。

以上


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