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すれ違い

誰もが知るレアル・マドリーのレジェンド、セルヒオ・ラモスの退団が先日発表された。

幾度となくチームを救ってきたカピタンであり功労者の退団は多くのサポーターに衝撃を与えた。


彼は会見で「僕はオファーを最終的に受け入れたんだけど、もうそこにはなかった。有効期限があるとは知らなかった。」と発言した。

これは、多くのマドリディスタの反感を買い、会長のペレスには多くのヘイトが向けられることになった。

どちらが良い悪いは一旦置いておいて、今シーズンのラモスを振り返ってみる。

蓄積疲労や今までの無理が重なった結果だろうか、今期の彼は非常に負傷が多く、安定しなかった。

そんな中、彼は独断で手術を遂行したり術後にも関わらず代表召集に応じ怪我をした事もあった。

これにはペレスを始めとしたクラブ側は不満を募らせていた。

このことから、マドリーは原則としてサラリーのカット、更に年齢も考慮して単年での契約を提示する方向で固めていた。

一方セルヒオは17/18シーズンのCL決勝(3連覇達成)後のインタビューでは「(そろそろ契約が満了だが?という質問に対して)僕はここと延長するつもりだ。安易に離れることはないよ。」とコメントしている。

そして迎えた今シーズンで、上記のようななんとも微妙な関係性となってしまったわけだ。

なぜそこまでしてラモスはラモスで2年契約に拘ったのかについては「僕自身のためじゃない。家族の為になんとしても2年が欲しかったんだ。僕は金で動くような人間じゃない」と語っている。

さらに、「僕にとっての第一の選択は残留だった。セビージャからここに来て本当によかった」とも続けている。

「最終的に僕はサラリーカット、単年を呑んだが、もう遅いと言われた。オファーはそこにはなかった」と、最初に書いた"有効期限"のような話も多々出ている。


マドリー側の言い分としては、もう今シーズンの彼は正直残念で、シーズンも後半になるにつれミリタオの台頭を始めとした所謂"ラモス依存"から脱却しつつあった。

その為、代表での自身の記録を優先したりそれ故に負傷を繰り返し離脱が増えたことなどから彼に良いオファーの提示はしなかった。それは以前から決めていた通りだった。

最終的にマドリーはラモスに"連絡"を要求した。残りたいならラモス側からクラブ側への連絡が必須ということだ。

ラモスはこれを熟考の末承諾。オファーを受け入れる旨を伝えたが、もうオファーは期限切れ。そこにはなかったというわけだ。

メガクラブとスーパースター故のプライド、意地の張り合い。両者譲れず、最後は大きな"すれ違い"を生んでしまった。。。

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