日本語を教えているはずが、『共鳴』を楽しんでいるという話。
日本語を教えてる??
最近特に強く感じていることがあります。
それは、「私って、日本語を教えてる?」ということ。
1回1時間なり2時間なりの授業。
その中で、文法や単語、表現などを扱っています。
五十音から一緒にやっている学習者も少なくないです。日本語が話せる状態から始まったわけではない。
ということは、もちろん授業の中で「日本語を教える」という内容もあります。
なんだけど、私がやっていることは、
ということがほぼ全て。
とにかく、「話したい!」があふれている
私は話すのが好きです。
だけど、それ以上に『相手に話してもらうこと』が好きです。
日本語を話す相手が周りにいない学習者や
学習を始めてまだ日が浅い学習者
少なくともこのような学習者にとっては、
私がその【話したい相手】であり、私に【伝えたい内容】があるように、
その関係づくりをしています。
日本語で会話する最初の相手、今の相手はこの私に限定されているかもしれません。
でも、やっぱりここで【話す楽しさ】や【伝わる喜び】をたくさん味わってもらいたいんです。
そうしたら、きっと次は、
「日本に行ったら、前の日本人の同僚に日本語で話しかけてみよう。」
「沖縄にダイビングをしに1人で行っても、日本語で会話できるから、きっと大丈夫。それも楽しみ!」
と、そこから更に世界を広げていってくれるでしょう。
ミカさんとの共鳴が止まらない
前にも投稿した【ファッション専門のミカさん】。
最近ミカさんとの共鳴が止まらない。
そう、まさに(2)の「振動が増大する現象」であり、(3)の「自らも同感すること」なんです。
ミカさんは10月に、東京にある服飾専門の大学院の入学試験を受けるため、今年の6月から私との授業を始めました。
ミカさんの記事を書いたのは、今から1ヶ月前。
その頃は小論文の練習を中心に授業をしていました。ファッション、社会問題、環境問題などなど、様々なテーマについて書き、それについてお互い理解を深めたり、時には意見をぶつけ合ったり。
そして今は願書提出直前。
なので、今までのファッション作品のポートフォリオを作っています。
で、ミカさんの大学時の卒業制作をポートフォリオに載せるために、その説明文の日本語をチェックしている時のこと。
という一文があったんです。
私は、
と反応してしまいました。
私たちはその後、ずっと夢の話で盛り上がりました。
ミカさんの作品はとっても素敵で、その説明文の中で更に、
私「なるほど。ミカさんの日常、日中の不安やモヤモヤが、夜ミカさんに夢を見させるんですね。そして、それがミカさんのデザインにインスピレーションを与えているんですね!表現の場があるって羨ましい。」
私「いいなー、絵が描けるって。しかもそれを形にして、服が作れるだなんて。私なんて絵が下手すぎて…」
いいなー。羨ましいなー。私にも何かあればなー。私もミカさんと同じように夢を見るのになー。
そして、私はミカさんと色々な対話を繰り返しているうちに、とても大きなことに気づいたんです。
これに気づけたのは、ミカさんとの対話のおかげです。
発した言葉により、更に言葉が繋がっていく。そして、一緒に言葉をどんどん紡いでいく。
2人が発した言葉により振動が増大し、同感する。
そういう経験が、また次の「話したい!」に繋がります。
ミカさんのセンスがすごすぎて、毎回作品を見せてもらっては「うわー、すごい才能の持ち主だ。」と彼女の将来への期待が止まりません。
こんな私なので、いつも考えるんです。
『日本語教師じゃなくて、他にいい名前ないかな』と。
何かアイディアがあったら、是非教えてください!
染
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