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水分補給と塩分チャージ

朝、起きたら、少し頭が痛かった。きっと、枕が合わなかったんだろう。
私は、普段は低めの枕で寝ているので、ホテルのフカフカの枕で寝ると、だいたい、次の日の朝に首が痛くなる。それは知っているので、ホテルに泊まるときは、バスタオルを適当な厚みになるように折って、枕の代わりにしている。バスタオルは寝るときに使うから、シャワーを浴びても、バスタオルは使わない。普通のタオルで体を拭く。昨日は、久しぶりのツーリングの初日、ということもあって、シャワーのあと、間違ってバスタオルを使ってしまった。間違いに気が付いたのは、寝る前だった。ホテルのフカフカの枕を試した後、少し考えて、枕は使わないで寝ることにした。
そして、今、頭が痛い。
何でもかんでも歳のせいにしてはいけないのかもしれないけれど、最近は、何かをどうにかすると、すぐにあちこち痛くなる。簡単にけがしないよう、強い体を作ろうとジムで筋トレしても、力の入れ方を少し間違えたら、すぐに筋を痛める。筋を痛めないようにストレッチをしても、体の伸ばし方を少しでも間違えたら、やっぱり、筋を痛める。私の大学時代の友人は、健康のために山歩きを始めたら、膝の軟骨がすり減って、普通に歩けなくなってしまった。体を動かさないと衰えるけど、体を動かすとケガをするって、いったいどうしろっていうんだ、と思うけど、そういうものらしい。こないだ、会社の若いのが、人間の生物学的な寿命って50歳らしいっすよ、と言っていた。俺、今年、51歳。生物学的に寿命。
つまりは、そういう身体なので、うまくやりくりするしかない。ツーリングの前の週は、大事を取って、ジムの筋トレも休みだ。話だけ聞くと、試合で最大のパフォーマンスを発揮するべく試合前の調整を軽めにするアスリートのようだ。実際は、筋トレで間違えてケガしないように、というほぼ正反対の事情だったりする。
そんなふうに注意深く暮らしていても、バスタオルで体を拭く、というミスを犯しただけで、その代償は頭痛だ。歳とってるので、もちろん回復は遅い。枕が合わなくて頭痛、ということは、原因は、肩か首だろう。バイクに乗ったらひどくなりそうだけど、できることはない。ひどくならないように祈るだけだ。
幸い、稲倉の棚田を観光したり、唐沢の滝に行ったりしても、バイクに乗ったせいで、頭痛がひどくなることはなかった。頭が痛いと言っても少しだけだったので、バイクに乗ってしまえば、逆に、あまり気にならなかった。
次の目的地の米子大瀑布に行く前に、コンビニに寄った。米子大瀑布の景色を見ながら、昼食にするつもりだった。山の景色を見ながら食べるなら、おにぎりだろう。と、おにぎりを手にして、飲み物のことを考えた。少しでもメンテを怠るとすぐにあちこち痛む身体だ。ツーリング中は、こまめに水分補給するように心がけているし、飲むのはスポーツドリンクにしてある。だがしかし、おにぎりにスポーツドリンクはどうだろう。せっかくの米子大瀑布の絶景、昼食にはベストを尽くしたい。おにぎりなら、麦茶だ。ミネラル入っているって、ラベルに書いてあるし、体にはいいはずだ。こういうときのために、塩分チャージもちゃんと持ってきてる。体のケアとしてはベストかもしれないが、これくらいは、なんとか頑張れ俺の身体(生物学的に寿命)。手持ちのスポーツドリンクは、さっき飲み干してしまったので、コンビニを出て、さっき買った麦茶を飲んだ。それから、忘れずに、塩分チャージを口の中に放り込んだ。
5分後、頭痛が収まった。え、そういうことなの。スポーツドリンクを飲んでいれば、塩分もチャージされていると思った。この日から、ツーリング中は、朝昼晩と、塩分チャージを服用するようになった私であった。

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