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【うつ病読書録】『さみしい夜にはペンを持て』

 さみしくて仕方がない日にふと目に止まって手にした一冊。いじめられっ子のタコジローがヤドカリのおじさんと出会い、日記を通して自分と対話することを学び成長する物語だ。

 こちらの本には次のような文章が出てくる。とても共感した。

「一方、おとなになるとまた別のさみしさをおぼえるようになる。ひとりきりというわけじゃないのに、さみしいんだ」
「ひとりじゃないのに?」
「家族や友だちと一緒にいるのに、さみしい。だれかとおしゃべりしながらも、さみしい。友だちもいて、家族もいる。笑顔もあるし、たのしい時間もある。それでもやっぱりさみしいんだよ」
「友だちがいるのに?どうして?」
「そこに『自分』がいないからさ」

『さみしい夜にはペンを持て』 p96

 結婚していても、子どもが居ても、さみしい。

 そう思っていた私にスッと染み込んできた言葉。そうか、『自分』がいなくてさみしかったんだ。

 続けて、本では『自分』を取り戻すため、『みんな』から離れて『ひとり』になる方法のひとつが『書くこと』であると示されている。

 私がnoteを書くのも、同じ理由かもしれない。『ひとり』になって『自分』を取り戻そうとしている。だから、書く。

 さみしいは、もう怖くない。
 さみしいは、病気だからじゃない。
 さみしいは、自分を取り戻したいのサイン。

 さみしい夜にはペンを持とう。

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