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芸術科学都市 in Valencia、SF世界があった! 備忘録VOL2


ホテルへ向かうタクシーの中で仰天、『あそこに見える巨大なものは!』


普通の市街地の間にニョキっとしたものが見えた。
後で調べると芸術科学都市の中の一つの建築物だった
 
こんなところがスペインにあったのか! 建物観察が趣味なので、嬉しくて目の保養、保養である。細長い目を大きく開けた。

芸術科学都市とは、著名な建築家サンティアゴ・カラトラヴァ・ヴァイスバレンシア語:Santiago Calatrava Vallsが中心となって設計した「芸術、科学、自然」をテーマとしたレジャースポット。斬新で近未来を思い浮かばせるデザインをした建物が、広大な土地に点在している。(写真、ガンガン続きます)
 


あごらの前の水槽のようなプール

さすがスペイン! ガウディがバルセロナであれだけの多くの建築物を作ったのと同じで、この芸術科学都市も、一人の建築家が作ってるというのは、大きな魅力! と思ったら、最新の建物は、もう一人の建築家の作品であった。
スペイン出身、メキシコのフェリックス・キャンデラ。2003年にオープンしたヨーロッパ有数の水族館(入場料が高い!)がそれ。

そう、建築家は巨大なものをどんどん建てるアーティストの方と、都市計画に沿って、人々が住みやすいアパートなどを建築する人たち(商業施設や、個人宅もここに含まれる)に分かれてると思う。

アーティストの作品にはいつも大きな驚きで多くの人をエキサイトさせてくれるけど、都市計画のされた場所は、頭がいつもごちゃごちゃしている私には気持ちがいい。もし私が建築家になっていたとしたら、そちら側だなぁと勝手に妄想。(性質的には違うけど😅)

高さ。
アゴラ(CaixaForum)


アゴラの中
良い展覧会がちょうどやっていて非常に嬉しかった。


私たちは近くのカフェレストランはモダンでランチによく利用した。
夜は個々のライトアップがオシャレで人で賑わう。

この都市ができたきっかけは?


1957年10月14日。バレンシア市内を流れるトゥリア川が氾濫し、中心部は浸水、死者81名を出す大被害が起きて、それをきっかけに、市の外れにトゥリア側を迂回させる運河を建設。
なんとそれを決めたのは、スペインの歴史に必ず出てくるランシス・フランコ 独裁者で長期政権のフランコ政権
いいこともしていたのね、と感心。(感心していいのか疑問だけど)

現在は全長8キロを超える公園Jardín del Turiaになり、市民の憩いの場。
芸術科学都市 Ciudad de las Artes y las Cienciasはこの公園の片隅から始まり2キロ以上の長さ。

ここで、都市計画をする人たちへのお願い
ぜひ、この都市に行って公園を見てほしい、それも夏。
この中心にあるこの緑地化された公園がどのくらい市民を慰めているのか、35度を超えていても、この近くを通ると涼しい風を感じることができる。
スポーツ施設も、多く入っていて本当に素晴らしい。緑地化ってこういうことだと思う。ビルの周りを緑で覆えばいいというわけではない。

ギャラリー



この都市の中心はフェリペ王子科学博物館で、全長250メートル、幅110メートル、高さ33メートルの巨大な建物。(右側&下)左は、ルンブラクレ(緑の散歩道の中に彫刻が並ぶ。地下は駐車場)奥に見えるのは、ソフィア王妃系術宮殿その下にちらりと見えるのが、れミスフェリック。

この手前歩道、自転車道、自動車道があり、その反対側もまだ建男物が続く。
科学博物館、この辺りが中心


レミスフェリックス


科学博物館の中
端が好きすぎるので、橋周りの写真ばかり


私の個人的おすすめは、建物として一番若い新しいイブ・クライン系の色のアゴラ(CaixaForum)。デザインや、アートが好きな人にオススメ。

実際この時は二つの展覧会がやっていてとても素晴らしくてはまった。
一言苦言を言うとすれば、カタルニャ語と、スペイン語だけの説明文!
おいおい!

一つは、実験写真展。⇩

私の大好きな作家さんたちがゾロゾロ



もう一つはポートフォリオ展。スペインの歴史をこれほど感じさせるものはない。宗教画とは違い、生きていた人間の姿、それが貴族社会と一部のエンタメ系の俳優さんでだろうと、これだけたくさんあると、時代の変化などもわかるし、興味深い。

おそらく女優
このアゴラの中にあるカフェもオススメ。

ゴヤの宮殿画家の頃の作品もあり、この展覧会の見応えは大したものである。ただ、展示側の方に苦言を言いたい。
カタルーニャ語と、スペイン語だけの説明文!
おいおい! 英語はどうしたんですか? せめて英語での説明もお願いしたいです。(あっベルギーの美術館と同じ😅)

さて映画は?


それにしても広大は敷地、映画好きのわたしとしては、ここでSFの撮影とかしないのだろうかと気になった。調べると、やはり映画に限らず、テレビのCM、広告、SFっぽい舞台が必要な時はここがよく使われていた。

2015年公開のハリウッド映画『トゥモローランド』のロケ地もここ。HBO(アメリカ)の大人気ドラマ「Westworld」の撮影もされている。どこからどこまでも、SFの世界……。

建築ついでに、バレンシアの他の場所もちらり


角っこの建築はこんな感じ(市内)

芸術都市近くはモダンに作られているのでかなり違うが、
基本スペイン人は、ライン、角が好きではなくて、円錐形、丸さが大好きの国民のようだ。街中の古い建物なども、道の端っこの建物は必ず角で終わらない。球状だ。丸い家具とかも数多く売ってるんだろうなぁと推測。なかなか、北欧や、他の国では見つからない家具がありそう。一度家具売り場とか行ってみたい。

この備忘録2のまとめ


とにかく、二日三日だけでは収まらないくらい見どころたくさんの、芸術科学都市。私はアゴラと、科学博物館をうろうろできただけである。
日本語のウイキキペディアにはまだ載ってないアゴラをはじめとしてそのお隣の野鳥が、飼われている大きな球状の建物。(名前分からず……)
そして新しい建物はまだ建築中で、ホコリをかなり放出中。
もはや2キロどころか、3キロへ向かって長さを更新中である。

一体どこからお金が湧いてくるんだろう? そのあたり気になるところであるがイタリア人夫曰く、EUからの補助金をスペイン政府がうまく使っているらしい。

ヴァレンシアには、こんなすごいところがあるってもっと前に誰も教えてくれなかったのを愚痴りたくなるくらい良かった。おそらく皆さん、市中だけに泊まっていたに違いない。幸いにして、地中海のビーチと街の間でホテルを探した私はラッキーだったのかもしれない。SF好きな人は是非、この辺りのホテルを探すといいと思う。

このスペインの後、また二度ほど小旅行へ行ったが、基本このヴァレンシアの旅が今年はベストなのでこのヴァレンシアのホリデー日記まだ続きます。

読んでくれた人、ありがとう。また来てください。



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