大学に入ってからの僕とこれから。

はじめに

 ここまで内省にふけった時間はない、といえる程まで内省にふけり、週1でカウンセリングに通い、精神科に通っている。薬のせいで何も考えられずぼーっとしてバイトと大学を休みがちになり、合理的配慮をしてもらいながら大学に通う日々。文章を書くのも久しぶりで、筆を執るのもなかなか気乗りせず、書こうと思ってから数ヶ月経ってしまった。

これまでの僕

 高校生時代に僕とXなどで話したことのある人、あるいはリア友ならわかると思うが、今の自分とはまったく違う自分だった。兎に角明るくて、毒舌で、正義感が強くて、曲がったことが一切許せないような人間だった。その筋は変わっていないのだろうが、その多くが変わってしまった。

「心が壊れちゃったんです。」

 「心が壊れちゃったんです。」実際に精神科で言った言葉だ。
 大学1年生の4月、入学してすぐに、あまりの友達の出来なさと人とのコミュニケーションの取り方の難しさに気づいた。今までそんなことはなかったのに。有能感に溢れる同級生がまぶしかったのだろうか。波長があまりに合わなかったのだろうか。きっと両方だと思う。
 大学1年生の7月、バイトで担当変更されたのが辛くて、上司に怒られるのもつらくて、大学の授業中に泣き出してしまった。そのとき、そんな状況から救い出してくれた人がいた。一緒になってつらさを分け合って、生きていてもいいんだよ、って言ってくれるそんな彼女のことをいつの間にか好きになっていた。その時、メンタルクリニックに通い始めて、「適応障害」を診断された。
 大学1年生の10月、親に精神科通いがばれて「どうしてそうなったの?」と問い詰められた。僕は咄嗟にカウンセリングで出て来た「母子家庭で、父親の存在について今まで尋ねたことがなかったからだと思う」と言葉をつないだ。
 そうすると、母は父親の名前と電話番号を教えてくれた。同時に、複雑な家族構成も。
 受け入れたつもりだった。受け入れることができたつもりだった。でも、身体と心はそれを受け入れることができなかった。
 大学を休んだ。早退した。遅刻した。バイトも休んだ。遅刻した。朝起きられなくなった。
 すぐに精神科に行った。「心が壊れちゃったんです。…」それから、一番強い薬を出された。

「まるで、灰色の世界に色がついたみたいだったんだ。」

 大学1年生の10月、一番強い薬を出されて、12時間くらい寝た。そしたら、抑うつ気分がなくなっていて、「あ、自分は適応障害なんかじゃなかったんだ」なんて思うくらい体調が久しぶりによかった。友達にも笑顔を向けることができて、とてもうれしかった。
 友達と一緒に、紅葉を見に行った。
その時に友達に言った。
「まるで、灰色の世界に色がついたみたいにね、今日見ている景色がとても素敵に見えるんだ」
心の中に、その思い出をしまった。

「マイナスを、プラスに変えられるような人にならなきゃね!」

 大学1年生の11月、同じ学科の男子が心配してくれて食事会を開いてくれた。
 「おまえが先生になったら絶対社会的に弱い立場の生徒の気持ちにより添えるよ!」言われて一番うれしかったなあ。
 絶対に先生になろうって思ったり、やっぱり向いてないやって思ったり、思考がぐるぐるして忙しいけど、いまはぜったいに先生になりたい。校種はまだわからないけど、決断する、その時のために小中高全部教員免許取るんだ。
 「過去のことで悩んでいてもしょうがない、マイナスを、プラスに変えられるような人にならなきゃね!」僕の一番大切な人に、そう送ったら「折り合い、つけられているんじゃないかな、良いと思うよ!」と返してくれてうれしかった。

入院とヤングケアラー

 大学1年生の2月、希死念慮がどうにもならなくて、カウンセラーの先生にしきりに入院を勧められた。精神科の入院は怖かったから、実家でゆっくり休むことにした。これが大きな間違いだった。
 実家に帰ると、水道が止まっていた。そう、母親は金銭管理がまったくできていなかったのだ。その現実を受け止めきれずに、過呼吸になり、救急搬送された先は高校1年生の時に入院していた病院だった。
 入院先で、中学校の頃から親の金銭管理をしていたことを話したら看護師さんに、「それってヤングケアラー」じゃない?と教えてくれた。
 ヤングケアラーの相談窓口に、泣きながら電話をかけた。兎に角逃げ出したくてたまらなかった。入院中も生保の親のCWとのやりとりを中継するのが精神的苦痛だった。

現在の僕と、変わらないもの

 これを書いている今は、双極性障害と診断変更され、比較的安定している状態を保っている。過眠の症状も快復してきた。
 世界で一番大好きな人には、フラれてしまって気持ち的にも落ち込んで、何回も食事に行くなどしていた日々を思い出したりときどき待ち合わせ場所にしていた札幌駅の白いモニュメントを通るたびに、彼女がいる気がしてしまったりするけど、友達として関係が築けていれば良いかな、なんて思ったりする。 
 1年半、どん底を経験したと思ったらその先にさらに底があってつらかったけど、今後よくなっていくしかない!なんて思ったら人生楽しくなりそうかな。
 生きていて良かった、そんなことを思えるようになれば良いな。
 支えてくれている友達に感謝を込めて。


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