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銀行員はエレベーターにこう乗る

京大卒元メガバンカーの総一郎です。


今日、駅のホーム階から改札階へのエレベーターに乗った時、僕より後からもう一人おじさまが乗って来られた。

エレベーター内には僕とおじさま二人。

僕は奥に立ち、おじさまはボタンの前に立っていた。

改札階へ着いたとき、おじさまは「開」ボタンを押し僕に道を譲った。

日本の古臭いマナーからいうと僕はマナー違反だったかもしれない。

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▼銀行員はエレベーターにこう乗る
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僕の主観が入っているかもしれないが、日本で一般的に "正しい" と思われてそうなエレベーターの乗り方はこんな感じではないだろうか?

①乗ったら「下座」である「ボタンの目の前」をキープ
②エレベーター内での大声での会話は「恥ずかしい」&「マナー違反」なので静かにしている
③誰かが乗り降りする際は「開」ボタンを押す係をする 
④誰かが乗り降りし終わったことを確認し「閉」ボタンを押す係をする
⑤もし扉付近にいる場合は、乗り降りする人の有無にかかわらず、ドアの開閉の度に一旦降りて、乗り降りする人がいた場合に備えて道を空ける
⑥自分の降りる階に到着したら「開」ボタンを押し、他の方が降り終わったことを確認して、最後に自分が降りる

これは個人の好き嫌いかもしれないが、⑤はぶっちゃけ時間の無駄だし、⑥は「扉に近いあんたが先に降りた方が奥の人も降り易いんだけどな」と思ってしまう。

さて、では銀行員はどうかというと、基本的には同じだ。

ただ、ヒエラルキーの強固な銀行においては、乗り降りの際に一つ条件が加わる。
 
「 ※ただし、地位が上の方から順番に」 だ。

地位の上の者から乗るので、当然地位が上の人が一番奥に入る。

出るときは、一番奥にいて当然出にくいにもかかわらず、地位が上の人から降りるのだ。

そのため、地位の低い者は出口に近いのに上司に道を譲り、それから降りる。

非常に効率が悪い。

それでも銀行員はこういう分かり易い「上司に気を遣ってますよ感」を出すのが文化なのだ。

こういった非合理な銀行の文化にアレルギー反応を示してしまう僕は、中国駐在中、中国人のエレベーターの乗り方に共感した。

「マナーが悪い」と捉える人もいるかもしれないが、中国ではこうだ。

一、乗った順番に奥へ詰める
二、同乗者との大声での会話や、スマホでの通話は「恥ずかしい」ことでも「マナー違反」でもないのでお構いなしに続ける
三、扉付近かどうかにかかわらず、乗り降りする人がいたとしても、扉の開閉時に一旦降りたりせず、その場で道を空ける
四、扉に近い人から順番に降りる

以上。

マナーもなにも無いのだ。

国が違えばルールやマナーが違う。

日本でも銀行とその他の企業できっとマナーが違う。

自分の思っている「当たり前」など勘違いでしかなさそうだ。

「ボタンの前に立っているんだから、閉めるボタンを押してくれよ」

とか、たまに思ってしまうが、そういう時に「あぁ、これは自分の当たり前を押し付けようといしてたな」と気づけるようでありたい。


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