【かわいい短歌】令和5年6月22日
うなされてまぶたを開ければ傍らのスヌーピーはいつも笑顔で
昼下がり起き上がれないいつもよりスヌーピーをたくさん撫でる
愛犬を枕に芝生に寝転んで『論語』を読んでるチャーリー・ブラウン
食いしん坊101ぶんの1ぴきが「楽に行こうよ」気負ったぼくに
この「かわいい短歌」は、私が自身の創作の中でも特別な愛着を感じているシリーズです。
幼い頃からずっと、かわいいものが大好きでした。動物などの無垢で愛らしい存在に対し、自分でも不思議に思うほど強く沸き起こる愛情は、私の人間性を構成する本質的な要素の一つです。
決して一つではない、想像を絶するような運命に半生を通じて耐え続けなければならなかった私にとっては、毎日の生活の中で目にするすべてが切なく感じられてならないほどです。
それでも自分自身の中に、どれほど酷薄な巡り合わせによっても、どれほど醜悪な暴力によっても、決して汚されることのない、本来の自分の瑞々しい輝きが失われずにあるということを、はっきり感じるときがあります。
平穏で愛らしいこれらの歌は、そうした天啓にうたれたような瞬間を詠んだものでもあります。「かわいい短歌」は、決してかわいいだけの歌ではないのです。
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