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【今日の短歌】令和5年6月5日

こうやって泳げと事も無げに説くあなたは私の海を知らない

血を流すように書いても本当に独りなんだな人は私は

第一首は、「踏みにじる土足の目には」の歌(今日の短歌 5月29日)と同様、私の心の最も深いところから生まれた歌です。
 
「事も無げに」の箇所は、当初は「責めるように」としていました。どちらでも歌としては成り立ちますが、それによって「私の海」の持つ意味がまったく変わってきます。

もし「責めるように」としたならば、「踏みにじる土足の目には」とよく似た内容の歌になります。いずれを採用しても私にとって真実の表現となるのですが、最終的にこちらを選びました。
 
第二首は、連作「生きたいのに」の補遺に含めた歌の一つを直したものです。

この不幸極まりない実感は、どれほど励み努めても、私を離れる気配はなく、むしろ強まってさえゆくように感じられてなりません。

少なくも、今はまだ――。


私の作品に最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。魅力をお感じ頂けましたら、そのお気持ちをお伝え下さいますと幸いです。コメント、フォロー、サポートなど、いつでもお待ちしています。私たちの心が、芸術によって通じ合いますように祈ります。

五十嵐創(Twitter & Instagram: @soh_igarashi)

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