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風景のレシピ #36 “冬の公園”| nakaban

「旅と記憶」を主題に絵を描いている画家のnakabanさんが、風景画の制作過程をレシピ化するこころみです。序文はこちら



風景のレシピ #36 “冬の公園”

調理時間:7時間

材料:
植物:大量
歩道:縦横に
何かの標識:一本
2月の曇り空:全体的に


1.冬の曇り空をよく伸ばし、四方にひろげる。


2.縦横に歩道を敷き、縁取る。余った土地に植物を大量に植える。
  さまざまな植物は灰色の空気をたっぷり吸い、冬眠している。


3.何も書かれていない標識をひとつ立てて、できあがり。


*調理のコツ
ポケットに手を入れて散歩するように


誰も歩いていない公園
地名を記し忘れた看板
冬眠する植物群
できあがり。クリックすると拡大して見られます。


◎プロフィール
nakaban (なかばん)
画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。
新潮社『とんぼの本』や本屋「Title」のロゴマークを制作。
著作に『ダーラナのひ』(偕成社)『ことばの生まれる景色』(辻山良雄との共著、ナナロク社)『窓から見える世界の風』(福島あずさ著、創元社)など。
好きなことは果樹栽培、ポストカード収集、そしてもちろん絵を描くこと。
本を読むのが遅い。
広島市在住。www.nakaban.com

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