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大阪を想う

 わたしは大阪市生まれ大阪市育ち。お寺に生まれて、近所のじーちゃん、ばーちゃんに育ててもらった。

 家の近くに、安くて有名な商店街がある。ここ数年で、商店街の活力が寂しくなってきて、店もどんどん変化している気がするが、おばちゃんたちが立ち話をしたり、野菜や肉や魚が市場のように売られていたり、安いコロッケ屋さんや甘味処に老若男女集い、中高生のおしゃべりの場になっていたり、立ち飲みやスナックが並んでいたりする光景は、私が幼いころから変わらない。

 わたしの過去には、いろいろな出来事があって、どうしても、この町・大阪と実家のお寺が好きになれなくて、地元を離れたいという気持ちが湧き出ていた。

 だけれども、歳を一年、一年重ねていくことで、ようやく、大阪のディープさを味わえるようになった。そして、大阪市という町の複雑性みたいなものを知るようになった。

 特に、わたしの地元以上に下町情緒あふれる区を歩けば歩くほど、カオスで面白い匂いで溢れている気がしてならない。そこには、その町で、生きてきた人々の、生きている人々のぬくもりがあるからだろう。

 町は、ひとの生きる拠り所なんだ。
 だから、大切にしなければならない。

 わたしは、この町・大阪がすきだ。
 そして、もっと、たくさんこの町・大阪のことを知っていきたい。

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