英語が話せなくても、英国での仕事がどうにかなる方法
日本語しか話せない日本人は、英語さえ話せることができれば外国人とコミュニケーションできる思っていたりする。
そんなことは全くない。
『共通の話題』がなければ、コミュニケーションは成り立たないのだ。
コミュニケーションが成り立たなければ、友だちもできない。
思い出してほしい。
あなたは今いる友人と、なにがきっかけで仲良くなっただろうか?
島国の日本の文化は独特だ。
音楽にしても、スポーツにしても、テレビ番組にしても、日本には多種多様の文化が存在する。学校や会社でも『共通の話題』には困らないだろう。
しかし、ひとたび海外に出ると、日本の文化について誰も知らない。
当たり前だ。
私がイギリスで仕事をし始めた時、英語はほとんど話せなかった。
とはいえ、仕事。語学学生ではない。どうにか、同僚とコミュニケーション取らなくてはならない。仲良くならないといけないのだ。
そこで、英語を学ぶ前に覚えたこと、
それはプレミアリーグの選手の名前を覚えることだった。
正直、私は野球派だ。サッカーは、W杯の時だけ応援するニワカファン。Jリーグすらよく知らない。サッカーはからきしだった。
しかし、英語をコツコツ勉強している暇はない。
知っている言葉は、中学英語。ハローとサンキュー、ハワーユー程度。
しかし、そこに「スティーブン・ジェラード」という言葉を覚える。同僚とパブでビールを飲む際に「スティーブン・ジェラード」と連呼するだけで、コミュニケーションは成り立ってしまったのだ。
スティーブン・ジェラードは、プレミアリーグ・リヴァプールFCのミッドフィールダー。2004-05シーズン、UEFAチャンピオンズリーグの際は、彼のゴールでリバプールFCにトロフィーをもたらした。私がイギリスで働き出した際のイギリスの英雄。ちなみに、1980年生まれの同じ歳。
とにかく、プレミアリーグの選手を知っているぞ、と言うことを、アピールするだけでイギリス人も喜んでくれた。そして、勝手に色々と私に話をしてくれた。(プレミアリーグについて。)
英語が話せなかった当初、それで同僚とのコミュニケーションは成り立たせることができたのだ。
コミュニケーションは言語ではなく、『共通の話題』が全てだ。
よくビジネス会話より、日常会話の方が難しいと聞く。
本当にその通り。
ビジネスは『共通の話題』が明確だ。金銭であったり、取引であったり、たとえ相手が自分に興味がなくても、『共通の話題』は明確なのだ。
多少、言語が不十分でもどうにかコミュニケーションはとれる。サイアク、通訳を使えば良いのだ。
しかし、日常会話はそうはいかない。『共通の話題』が不明瞭だからだ。
オフィスでの水曜日の話題には苦しんだ。
月曜日は、「この週末はどうだった?」
金曜日は、「この週末はなにするの??」
を、聞けば良い。
しかし、週も半ばになると、話題がないのである。
そんな日常会話に、わざわざ通訳は呼ぶわけにはいかない。そんな取り止めのない話題に通訳を付けられても、相手も興醒めだろう。
そんな英語が話せなかった私でも、イギリスのアニメーション会社で3年働くことができた。
それは、同僚との間に"アニメーションの仕事"という『共通の話題』があったからだろう。
たとえ、英語が話せなくとも、考えを"絵"にすれば良いのである。
作るべきアニメーションを絵コンテにするだけで、コミュニケーションを取ることができたのだ。
つまり、仕事としては成り立ったのである。
絵コンテはコミュニケーションの道具だ。本当は英語の説明文を書くべき「ACTION」の項目が空欄でもどうにかなった。
私にとって、アニメーションやデザイン、そしてアートはコミュニケーションの手段なのである。
それが「共通の話題」になり、どんな人種・民族であろうとも、仲良くなれると信じている。
それが、世界を平和に導く方法なのではないだろうか。
お読み頂き、ありがとうございます。
少々、最後の結論が飛躍したかもしれませんが、今後それを埋めていくので
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