川崎フロンターレ 現時点の課題点①
今回は、4月2日に行われましたセレッソ大阪戦を踏まえたフロンターレの個人的に感じている現時点の課題を書かせて頂ければなと思う。
現在感じている課題は3個ある。
①IHの立ち位置(IHはインサイドハーフ)
私が一番現時点で課題であると感じているのはIHの立ち位置。課題であると感じる場面は二つ、一つ目はCBがボールを持った時の立ち位置。二つ目がSB、WGがボールを持った時の立ち位置。
一つ目のCBがボールを持った時の位置であるが、セレッソ戦では以下の画像のように引き出していることが多かった。
実際に、1失点目のシーンでは谷口が同サイド圧縮を受け、前に運ばざるを得ない状況で、チャナティップが下りてきてしまったことで、谷口がプレスを掛けられやすい状況ができてしまっていた。
改善案としては、IHの一枚がCBの位置まで下りてビルドアップに参加すること。
上記の図は、IHが下りてきてゴール前まで運べたとする場合の一例である。もちろん、実際はこんなにはうまくいかないが、下りたIHにボランチがついてこない場合、相手のSHに対してIHとSBで数的優位を作ることができたり、ライン間をとるWGやCFに対して縦パスが入りやすくなる構造となる。
SBが絞って3バック化する方法もあるが今回はIHの立ち位置をテーマとするので触れないでおく。
次に、サイドにボールがある時点でのIHの位置。今回触れたいのは、ボールがない側のサイドのIHの立ち位置である。最近の川崎フロンターレのサイドにボールがある時点での全体の立ち位置は大体以下の画像のとおりである。
上記のようにインサイドハーフがかなり中央寄りになり四角の黒いスペースに選手がたっていないことが多い。これにより、ここから逆サイドに展開した際に人が足りてなく、左サイドによった選手が右サイドに戻ってくるまで時間がかかる。そのため、せっかく空いているスペースに相手のスライドが間に合ってしまい効果的な攻撃ができなくなってしまっている。これはセレッソ戦の2失点目までの川崎が押し込んだ展開がまさにこの展開であった。
もちろんIHが四角のスペースに必ずいなければならないわけではないとも考える。今回両SBを務めた山根と佐々木であれば十分にこのスペースで活躍できる素質はあるだろう。しかし、このスペースはIHがとるべきだと考える。なぜなら、逆サイドのIH(この場合だと脇坂)が中央まで絞ることでCFのスペースを埋めてしまっていると考えるからだ。IHが四角のスペースにいれば、WGのプレイヤーがCB-SB間をとりながら、SBが大外の位置をとれるからである。そのため、IHが四角のスペースにいるべきであると考える。
このように、川崎のIHのポディショニングには課題があると考える。22シーズンに入り、川崎対策として4-4-1-1のシステムを採用しているチームが増えており、これからも同じような対策をされることであろう。そうなるとビルドアップの課題は早急に対処されるべきであり、チームとしてこの課題に対する答えを見つけるのを期待したいと思う。
長くなってしまったので他の改善点はまた別のノートで書きたいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?