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アイルランド休学紀行 〜②乗り継ぎ、入国編〜

前回からの続き。

アイルランドへの道のり

成田空港を出発した私は、緊張していた。
まずは無事に目的地に着かなくては話にならない。

アイルランドへは日本から直行便が出ていない。
必ず1回は乗り継ぎが必要である。
一般的なのはロンドン(ヒースロー)で乗り継ぎするパターンだろう。

当初から計画性の無さには定評のある私だった。
航空券もロクに取ったことの無かった私は、早めに取った方が良いことは知っていたが、典型的な締め切り間際にならないとやらないタイプで、余裕をぶっこいていた。
結局留学エージェントから、「そろそろチケット取らないとマジでやばいですよ」と言われ慌てて購入した。
3月末の海外赴帰任者や学生旅行が多い混雑している時期で、既にヒースロー直行はめちゃくちゃ高かったと記憶している。

アイルランドへ行くのであれば、アイルランドの航空会社である「エアリンガス」に乗りたいという希望だけはあった。
それ以外に、こだわり以前に航空の知識が無かった私は、とりあえず安くてまだ空席のあった以下のチケットを購入した。
・キャセイパシフィック航空(成田→香港→アムステルダム)
・エアリンガス(アムステルダム→コーク)
エアリンガスは当時LCCに毛が生えたみたいなエアラインだったので、当然キャセイとは別冊のチケットである。

なぜオランダを挟んだのかは全く覚えていない。。。

当時、国内一人旅すらしたことなく、ビビり of ビビりだった私にとって、中々ハードルの高い選択だったと思う。
今だったらこんなわけわからない旅程は絶対に組まない。

ヘトヘトでアイルランド入国


日本人以外に囲まれた経験の無かった私は、すでに香港行きの機内でビビっていた。
3席がけの中央席で、中国人だか香港人に挟まれて小さくなっていた。緊張のせいかCAさんの簡単な英語も理解出来ず、機内食は隣のおっさんの頼んだ物を指差し「Same」で乗り切った。(※ 私は当時文学部である)

こんなんで数ヶ月も海外でやっていけるのかと、心底情けなくなった。

だらだらと書いても仕方ないので、アイルランド入国までを箇条書きで記す。
当時スマホもなく、SNSだったりネットが出来なかった為、寂しさを紛らわす為にひたすら日記的なものを書いていた。

【香港空港】
・乗り継ぎ検査場で歯磨き粉没収される(なぜか成田ではスルー)
・乗り継ぎ検査場で「お前刃物持っとるやろ!カバンの中見せろ!」と言われビビる。爪切りがX-ray機器に反応しただけ。(爪切りを機内持ち込み手荷物に入れている時点で、初心者丸出しである)

【スキポール空港(アムステルダム)】
・一旦入国の必要があったが、トランジットの為の一時入国に過ぎない、というのがうまく伝わらなかった(※伝えられなかった)らしく、税関で別室に連れて行かれ手荷物をすべてあらためられた。
・小便器の高さにビビった(海外初日本男子あるある)

【コーク空港】
・着陸した瞬間に機内で拍手喝采が起きた(理由は不明)
・税関構内(手荷物返却ベルトのところ)が地元っぽい少年のスケボー練習場と化していた(もちろん日本ではありえない、というか他の国でも見たことがない)

ようやくコークについた頃にはヘトヘトになっていたが、無事ホストマザーと対面し、遂にアイルランド留学が幕を開けた。

次回へ続く。

今日の1曲

【A Movie Script Ending/ Death Cab for Cutie】
・デスキャブもアイルランドでヘビロテしていた。
切ないメロディ、と異国での寂しさを感じる自分を重ね合わせていたのだろうか。

プロモも素晴らしいのでぜひ。


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