ダークリングの燃え滓

　お腹が満たされて眠くなった僕は身体の悪いところを探そうと色々スキャンを始めてしまう悪い癖があると思います。うつ病を克服するのにこの癖はなくなった方が良いと思う。僕は憂鬱な気持ちになりたいのかも知れない。そんな事を考えるのは人の縁を感じるとクラクラとするからだ。
　どのくらいクラクラするとのかと言うと、一人だともう立てない。目を閉じてジッとしてしまう。誰かの気配を感じると。

　「また、コイツ寝ているのか。さっきまで元気にご飯を食べていたのに」

　と思われたり、

　「シンドイの？片付けもせずに寝たの？だらしない」

　と思われたりするのではないか？と勝手に勘繰って僕は黙って慌てて起きて色々と動きだします。
　それなら、最初から片付けておけば良いではないか、と思われるかもしれないが、これがまず横になってしまう。テレビもつけない。電気を消してしまう。多い情報を遮断し自らの殻に閉じ込もる。

　今気づいたのだが、情報(または刺激)をたくさん感じているのかもしれません。

　今日は久々に楽しく服を買って、みんなで楽しく料理をしながら食べて、メンクリで薬をもらって、また楽しく料理をしながら食べた。

　それと、僕がお店をやっていた時のお客さん同士が結婚したと聞いたのでおめでとうのリプを投げたのだが、感謝を告げられて、それになぜか困惑している自分が居てるのは、店を畳むのを逃げ出して動けなくなって何もかも失った喪失感をも捨て去ったのに、その残滓が祝福として現れたり、僕は６年間でいったい何を為したのか？
　家族を不幸にし、自分を最後まで捨てて、自分を捨てきれず生き残った。
　自分を裏切って生きて、
　覚悟を裏切って生きて、

　そんな割り切れない感情の予感が僕の心の遮断につながったのだろう。
　こんなカッコ悪いプライド(の様なもの)を捨てずに大切に取っておくなんて全く迷惑な奴だと自分でも思います。

(それ取っておくの？)
(まだ過去に出来ていないからね)
(変なのが好きなんだね)