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小説のあとがき

 「一瞬に泳ぐクジラ」を最後まで読んで下さってありがとうございます😊まだ読んでない人はぜひ読んでもらえるとうれしいかな👏
 今回この短編小説に挑戦したのは文芸サロン青い傘の部長のグリーンドッグのペーパーブックを作るよ!の思惑に乗れたからです。僕に挑戦のきっかけをくれて感謝してます🧚‍♀️
 きっかけになった募集が下記です。

【テーマ】
メインテーマ「一瞬に泳ぐクジラ」
関連テーマ:一瞬、瞬間、時(間)、永遠、有限、無限、海、深海、などメインテーマから連想される物
【募集作品】
 テーマに関連する:
 *作品にはご自身でタイトルをつけてください
1)超短編小説
文字数:2000 - 6000文字程度
掲載予定作品数:1 - 2
2)詩
 (中略)
【期限】
とりあえず3月31日を期限とします!

 毎日ノート更新に頓挫して、認知療法にも中途セーブしてた僕の次の気晴らしになるかなと軽い気持ちで僕は短編小説に取り組んでみました。
 モチーフに対して最初に浮かんだイメージは深い海溝に身を委ねながら走馬灯を見ているシロナガスクジラでした。これは副部長の清水君が一瞬の中に秘めている膨大な時間にエモさを感じると話してたのに引っ張られたと思います。

 舞台となるトンガ海溝はGoogle Earthを眺めながらマリアナ海溝と比較したり、ウィキペディアやシロナガスクジラの生態を調べてトンガ海溝が身を委ねる場所にふさわしいと思いました。知らないことばかりだったので第1章を書いてる時間よりも取材をしてる時間の方が長かったです。
 僕はリアリストなので自分の中で納得がないと書き始められないのだなと気づくことができました。

 この小説を書いて、グーグルアースをこんなに長い時間眺めていたのは初めてでした。走馬灯の最初からとなると子供の頃から書こうと思い、自由なルゥを泳がせてみました。天敵のいないシロナガスクジラは海での覇権を握っており160,000頭以上が地球に住んでいたそうです。海は彼らたちの楽園でした。しかし、北極海での虐殺は彼らを6000頭以下にまで追いやったそうです。彼の物語は暗いものになります。

 シャチのニコルは現実に即して書きました。頭数調査は不明ですが、人間が猟銃を発明してから人間への襲撃がなくなり、頭数にも変化がないことから非常に賢い生き物として書きました。(僕の釣りは漁師ほど魚を取らないので詳しくはないですが、シャチの話はちらほらとかじり聴きで書きました)
 このニコルは世界中の海を回遊する。大型の1匹狼タイプをモデルにしています。

 執筆作業中は実際にクジラたちが聞いていた年代の曲を流しながら執筆しました。
 僕が驚いたのは第二次世界大戦後、アメリカ、フランス、イギリスが狂ったように核ミサイルを海洋実験として海に打ち込みまくって島を吹き飛ばし続けていたという史実でした。でも、僕が賢いニコルを殺したのは逃げだったかも知れないですね。

 シロナガスクジラにとって頭数が増え始めたのは最近のことです。このまま死にゆくクジラを書かないにしようと決めたのはニコルを殺した時でした。彼がイマジンを聞くまでに生き残れたのは彼が楽観的なキャラクターで強い決意があるからだと気付きました。トンガ海溝では仲間たちとともに落ちようと思ったのかもしれませんが、あまりにも時が経ちすぎていました。
 何が彼を泳ぎ進めるのかは僕には計り知れないですが、今も泳ぎ続けているのだと思います。

 タイトルは部長のグリーンドックのタイトルをそのまま盗用しました。謝々。

(4000字書くのに八日もかけるなんて贅沢だね)
(おっしゃる通りで)

BGM: chemistry. Point of no return

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