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私の転職と年収の変遷① 38歳からの8年ぶりの再就職

57歳で転職する前職の年収は650万円だった。

ざっくりだが、転職や役割が変化することによる年収の変遷について表を作成してみた。

私の転職と年収の変遷

38歳の時、私は離婚した。
実家からまず母が上京してきてくれ、子供たちの面倒を見てくれることとなった。
早速就職活動を始めたが、38歳での再就職は想像以上に厳しかった。

有名国立大学を卒業して、流通業界でマーチャンダイザーを3年間。その後、中堅の渉外法律事務所で弁護士秘書を約4年間。29歳で結婚、30歳で出産して、出産を機に退職。8年間の専業主婦をしたのち、38歳で離婚。

当初は、バイヤー職や秘書で求人をさがして、応募するも、書類選考をなかなか通過することができなかった。特に秘書については年齢的な壁が大きいと感じ、途中からバイヤー職にしぼり就活。バイヤー職のほうは、書類を通過して、面接に2社ほど行った。

その時に面接をしてくれた方から言われたことは、20年経た今もはっきりと覚えている。
私がマーチャンダイザーとして服飾雑貨の買い付けをしていた時は、まさにバブル期。イタリア・フランスから仕入れたバッグやアクセサリーがイタリア製・フランス製というだけで売れていった時代。
バブルが崩壊した今、当時の経験や実績は何の役にも立たなくなっているということを理解しているのかということと、履歴書に書いた私の希望年収がその前提(つまりは、ほとんど経験がないに等しい)をふまえた金額になっていないということについて、指摘を受けた。

「今のままだと、どこもあなたを雇いたいと思う会社はないよ」
とはっきりと言われた。

もうその方の顔も名前も思い出せないのだが、そうはっきりと言われ目が覚める思いだった。
自分の今までのキャリアには、市場価値がなく、そこそこ役に立つかと思われた学歴もあまり役に立たず、途方に暮れた。

そんな時に、家庭裁判所の調停で別れた夫と会った。ずっと、どんな仕事が自分にむいているのだろうかと考えていたせいもあってか、別れた夫に軽い気持ちで、
「私、どんな仕事がむいていると思う?」
と尋ねてみた。
すると、あまり考えこまずに、
「金額の高いものを売る仕事とか向いてそう!
例えば、家とか宝石とか高級なものを売る。高ければ高いほどいいんじゃないかな」
と。
へーっと思った。へーっという感想しかその時はなかった。

今まで、営業という職種についてはまったく応募していなかった。当時、特に営業には、つらいとか、きついとかのイメージはなく、ふうん、営業という職種でも求人を見てみようと思ったのが、再就職が決まるきっかけとなった。

当時、自分では何通も履歴書を送ったように思っていたが、たぶんせいぜい、20通前後だったように思う。今はもっと送っても難しいとおもうのだが、当時は20通送ってもダメなんて、このままずっと無理なのではないかと思えるくらい、気持ちが焦っていたことだけは確かだ。
正社員にこだわっていたのだが、そんなこと言っていたらいつまでたっても就職できないから、まずは、雇ってくれるというところに素直に飛び込もうと思った記憶がある。

営業職はいろいろあった。当時は子供もまだ小さかったので、自宅の近くで働ける職種を見ていた。その中に、エリア限定の媒体が創刊されることとなり、その営業のメンバーの募集を見つけたのだった。
経験は問わず、ただ、エリア情報には詳しいということと、主婦向けの媒体だったために私の今までの生活での実体験が活かせるということから選んだように思う。
まずは、自分の適性もわからないから、雇ってくれるというところで、とことんまず仕事をやってみようと、その時腹をくくったように思う。
この腹をくくったことは大きかった。

今の自分にできることはない。素直にまずはやれと言われたことをやってみよう。
人が10やるならば、自分は12くらい,いや20ちかくまで努力してみよう。
きっとそこから先が見えてくるに違いない…と。

本当に、今思うと相当楽観的なのだが、あれこれと贅沢をいってる場合ではないと思い、すっと営業という仕事に飛び込んでいけたように思う。
エリア誌での初めての営業は50名近くいた営業メンバーの中で、2位の成績をとることができた。
広告の営業で100万円の広告も売ることができ、1か月で300万円近くの売り上げをあげた月もあった。その月は、15%のマージンで45万円に、ベースの業務委託費5万円で月額50万円近くなった。

つくづくラッキーだったのは、今も仲良く付き合っている当時の上司と出会えたことだと思う。営業について一から教えてもらい、私の営業としての強みの部分などをのばしてもらった。

と、同時に、その後部下のマネジメントを任されていく際に、当時の上司のありかたをいつも思い出して部下と接することで、私はそれなりに部下から信頼される関係を築くことができたように思っている。

その上司の推薦もあって、半年後に業務委託から、営業の契約社員となることができた。
社会保険に加入することができると思い、ずいぶんホッとした。

私の転職と年収の変遷② 正社員になれない! へと続く

桃とモッツアレラ

そろそろ桃の季節も終わり。大好きな桃とモッツアレラの組み合わせ。
都立大学で、休日のランチにワインを飲みながら。

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