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2021年、Self-Loveファーストなバレンタインのすすめ。


今年もバレンタインデーが近づいてきた。
毎年この時期になると、町中が華やかなチョコレートであふれ、あらゆる店のイメージカラーが一気に赤とピンクに染まったかのような印象を受ける。

バレンタイン。
それは一般に、大切な人に愛や感謝を伝える日として知られている。
日ごろから照れくさくて言えなかった思いも、こうしたイベントごとの勢いに乗せてしまえば軽やかに口をついて出るという人もいるかもしれない。
ひっそりと恋焦がれていた相手に、思い切って告白しようと今から心臓をドキドキさせている方もいるかもしれない。
あらゆる思いが交錯する中、私はひとりこんなことを考えていた。

「今年はまず、自分に愛と感謝を伝えてみるのはどうだろう?」

巷にあふれる「セルフラブ」という言葉にアレルギー反応を起こしている方もいるかもしれない。
でも、あえて一歩引いたところからもう一度だけ考えてみてほしいのだ。

わたしたちは日ごろ、他人のモノサシを気にしてどれほど自分を抑え込んでいるだろう?どれほど頻繁に自分への感謝の気持ちを述べているだろう?そして、どれほど自分という人間を真剣に捉えているだろう?

中にはバレンタインに毎年高級チョコレートを自分に贈るという方もいる。ここぞとばかりに自分を甘やかす(チョコだけに)。素敵なアイディアだ。
そこで。今年はあえてもう一歩進んで、そうした感謝の気持ちや労いの意、はたまた自分自身を丸裸にして受け止める、といった作業まで「口に出す」「視覚化する」チャレンジをしてみることをお勧めしたい。

なぜいきなりこんなことを言い出したのかというと、一応曲がりなりにも理由がある。

今年のバレンタインと言えば、やんごとない理由で自粛期間中に行われる。
裏を返せば "だれも見ていない" のだから、あなたがこっそり大きい声で自分を褒めたって、鏡に向かって多少ナルシストな発言をしていたって関係ない。
今までやってみたかったド派手なメイクに思い切って挑戦したって、とっておきの一枚を身にまとって家で思いっきりヘンテコなダンスを踊ったって誰も見ちゃいない。
少し大げさな表現をすれば、自分という人間の "Be" をフルコースで楽しむことだって可能なのだ。
どうだろう?
こう考えてみると、次第に今年のバレンタインほどSelf-Loveに捧げるにふさわしい日は見つからないような気がしてはこないだろうか?


さて、そうと分かったらどこからスタートしよう?とワクワクしてきたあなたには、今年のバレンタインに今すぐ使える初級、中級、上級編の「Self-Loveスタートダッシュ」をそれぞれご用意した。初級→中級→上級と順番に進んでいってもらうこともできるし、レベル別にスタートすることも可能となっている。

ここで大事なのは、自分に合ったレベルで、決して無理のない範囲でスタートすること。何事もスタートが肝心だ。
そして、これらのスタートダッシュで勢いをつけたら、一気に100メートルを駆け抜けてみてほしい。ゴールする頃にはきっと、一皮も二皮も剥けたあなたが曇りなきヒーロー・ヒロイン顔で微笑んでいるに違いない。


初級編:まずは自分の頑張りに感謝を向けよう

「自分を愛する」なんて、ともするとほとんどの初級編の方々にとっては大げさで不自然な響きに聞こえるかも知れない。「なんだか照れ臭い」、「愛するって言ったって、こんなに欠点だらけの自分をどうやって?」と、無意識のうちに思考がぐるぐる回転しだしたらハイ!スト~ップ!
「欠点だらけ」に見える自分にも、頑張っているところはあるはずだ。

例えば…
朝起きて、会社にいく(または、リモートワークのために仕事用の机に座る)。ゴミ出しをする。食べた食器を洗う。睡眠をとって、次の日の自分に備える。食事を摂って、体調管理に努める。ウイルスから身を守る。家事、育児、介護。友人の悩み相談…

ここまで来て、全部当たり前のことでしょ。と思ったあなたには、もうすでにハナマルをあげてほしい。なぜなら、その気持ちはあなたが「当り前」をしごく当然に行えているという証だから。
真面目なあなたは、日々を淡々と過ごしているだけの自分には何の美点もないと感じているかも知れない。でもそれは違う、とあえてきっぱり断言したい。
当たり前のことを当たり前に出来ない人が、この世にどれほどいることだろう?ごみの分別、割り込みをしない、挨拶をする…あなたが「当然」と捉えているあらゆることは、ひとりひとりが、目に見えないちいさな意識を積み重ねた上ではじめて成り立つことなのだ。

そんなあなたの、目に見えないちいさな意識をここぞとばかりに紙に書き出してみてほしい。
遠慮は不要。誰にも見せる必要などないのだから。思いつくまま心のままに「おりゃー」と書いてみよう。
書き終えたら、一つひとつの言葉を音読しよう。この時、ただ読むのではなく、それらの言葉がきちんと自分の中で消化できた、と思えるまで心の中で何度も反芻させること。誰かにお礼を言われるように、自分のちいさな意識に「ありがとう」「いつもお疲れ様」「よく頑張ってるね」と言えたなら、きっと今よりほんの少しだけ自分のことを大切にしたくなる。


中級編:人に自分のいいところを3つ聞いてみよう

さて、中級編の方々はもう少し積極的にいってみよう。思い切って親しい人たちに「ねえ、私の良いところ3つ挙げてみて」と聞いて回るのだ。
ここでポイントとなるのが、聞く方も言う方も無理なく自然に行える範囲であるということ。

いきなり「私のいいところ100個教えて」と言われたら相手も頭を悩ませてしまうかもしれない。しかし3つであれば、相手にとっても無理なく答えられる範囲だ。なお且つ「3」という数字は、人間の中で最も記憶に残りやすいナンバーだといわれている。
教えてもらった3つの良いところを記憶の片隅にとどめておけば、いつでも引き出せる心のビタミン、ビタミンG(元気の素)の完成だ。
それに、ひとりに3つずつ聞いて回れば、いつの間に自分のいいところ30個ゲット!なんてことも起こり得る。その場合、ひとりずつ違うページにわけて書き残しておくのもいい。

以前、「好きなところ100」というプレゼントブックが話題になった。
相手の好きなところを100個書いて渡すという何ともハートウォーミングなプレゼントだ。これを一人にまるっと頼むのではなく、寄せ書き形式でたくさんの人に書いてもらうイメージで行えば、いつしか自分だけの「いいところ100」が出来上がる。
中には「3つじゃ足りない。あなたの良いところ10個は言える!」と言ってくれる人もいるかもしれない。自分では思いもしなかったような部分が、他人から「いいところ」にうつっている事実に驚くこともあるだろう。そしてこの場合も、教えてもらったいいところはちゃんと反芻すること。流し読み、流し聞きはNGだ。

周りの人に聞くことのメリットは、まさにこの自分では気づけなかったいいところに焦点を当てることにある。
感謝するところ、頑張っているところ、じゃなく、純粋に人から見て「いいねえ」と太鼓判を押したくなるところが出てくるかも知れない。そうなったら「頑張らない自分」にだって、まるごと愛を注げる気がしてこないだろうか。

上級編:鏡に向かってやさしく話しかけよう

さて、いよいよ上級編だ。
上級編のあなたには、まずこんな質問から始めたい。

鏡を見て、一番初めに頭に浮かんでくるのはどんな言葉だろうか?
「あぁ、またこんなところにニキビができた」
「なんだか肌がくすんでいるなあ」
「いつ見てもひどいクマ」
と、こんな言葉をたとえ頭の中ででも繰り返しているとしたら、一度立ち止まって自身に問いかけてみてほしい。

「はたして私は同じ言葉を、他人にも同じトーンで言えるのだろうか?」

おそらくほとんどの人の答えは「NO」だ。
なぜなら私たちは、他人の新しいニキビにいちいち意地悪なコメントをしたり、「顔色悪いね」なんてぶしつけな発言をすることは失礼だと考えているから。ではなぜ、相手が自分だと途端に意地悪なコメントがぽんぽん口をついて出てくるのだろう?

わたしたちのマインドというのは不思議なもので、繰り返し伝えられることで、それをあたかも真実かのように錯覚してしまうところがある。現にナチスはこう言っている。

「嘘を充分に繰り返すと、それは真実になる」

ナチスのセリフだと思うと、なんとも聞いただけで身の毛がよだちそうである。しかしこう考えてみると、例え話しかける対象が鏡の中の自分でなくとも、自分自身に無意識のダメ出しを繰り返している人はたくさんいる。

「また失敗。こんなこともできないなんて、自分はなんてだめな奴なんだ」
「○○さんはあんなに結果を出しているのに、俺なんか…」

こんなセリフを繰り返していると何が起こるだろう?
そう、私たちはそれが真実だという錯覚を起こしてしまい、次第に自分は本当にだめな奴だと思い込むようになる。

そこで提案したいのは、あえてこの逆を行くことだ。
マイナスな言葉を繰り返し言い聞かせれば真実だと錯覚するようになる。ということは、プラスの発言だって繰り返し言い聞かせることで自分の真実に出来るのだ。

まずは自分が他人に一番言われたい言葉を書き出してみよう。
「あなたって最高!」「あなたがいてくれてよかった!」「身も心も美しい!」「愛してるぜ!」

この際、それが他人から見た真実かどうかは関係ない。自分自身の真実を自分で造り出すことにこそ意味があるからだ。

書き出せたら、鏡をご用意。鏡が良く見えるようにきれいに拭いて、自分をまじまじと見つめてみよう。最初は何とも微妙な気持ちになるが、まずは何事もまっすぐ受け入れることから始まる。

よし。書き出した言葉を、鏡の中の自分に向かってつぶやいてみて。
「うっわあああはずかしい!」
わかります…私も初めは顔から火が出る思いだったから。笑
でも、ここで恥ずかしさに負けずに繰り返していると、次第にすがすがしさに満ち足りてくるから不思議なものだ。

だって、鏡に映る自分の姿は何一つ変化していないのだから。そこにいるのは、あるがままの自分の姿。その「あるがまま」の自分に向かって発する肯定的なセリフは、自分をまるごと受け入れるある種の覚悟を私たちの心にそっと植え付けてくれる。そう、セルフラブとはまさに「覚悟」なのだ。

今の自分を受け入れる、という覚悟
自分と他人は違う、という覚悟
自分には意思がある、という覚悟

この覚悟を身に着けたとき、私たちは他人のモノサシで発せられたどんな意地悪な言葉をも跳ね返す無敵のシールドを手にしている。
自分という人間を真剣に捉えなおすことで得る覚悟というのは、そこはかとないパワーと存在感を放つからだ。

そして、一旦自分という人間に対する覚悟を手に入れると、不思議と心にゆとりが生まれ、他人にも穏やかな気持ちで接することが出来る。
するとどうだろう。
本来のバレンタインの趣旨である「愛する人への想いを伝える」ことだって、気張らずごく自然にできる気がしてこないだろうか?


だからこそ。
今日、覚悟を決めて一歩踏み出してみよう。
ありのままの自分で、とびっきりのダンスを踊ろう。
思いっきり、自分で自分をお祝いしよう!

なぜって?
たったいま、あなたは一生ものの覚悟を手に入れたから!


Happy Valentine!♡



Peace.




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