夢を見ていた。 いつか当たり前のようにスーツを着て働き、 モデルとまではいかない綺麗な奥さんと結ばれ、可愛い子友達に囲まれる。 それは決して無理難題ではなく、努…
『あんたの孫はいくつだったか。』 ざんぎり頭の長身の男が波風も立たない 静かな湖を眺めながら呟いた。 『今年で大学を卒業する頃だったかな。』 答えたのは小太り…
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smogg06
2024年3月18日 04:15
夢を見ていた。いつか当たり前のようにスーツを着て働き、モデルとまではいかない綺麗な奥さんと結ばれ、可愛い子友達に囲まれる。それは決して無理難題ではなく、努力せずともある程度は自動的に叶うと考えていた。 定員割れとは言え、公立の高校を出て、所謂Fランだが大学もストレートで卒業した。小さな中小企業の内定ももらったが、友人に誘われベンチャー企業に籍を置いた。 学生の頃は気が付かな
2024年3月15日 04:47
『あんたの孫はいくつだったか。』ざんぎり頭の長身の男が波風も立たない静かな湖を眺めながら呟いた。 『今年で大学を卒業する頃だったかな。』答えたのは小太りで白髪混じりの初老の男だ。 『それはあんたが生きていればの話だろ。お前が七回忌であっちに戻った時には孫を抱いていたと言っていたじゃないか。』 意外と知られていないが、あの世に時間という概念は存在しない。つまり時は流れない。
2024年3月15日 03:59
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