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#09「こころの力」に目を向ける - 解決志向アプローチ -

この記事では「解決志向アプローチ」の考え方について、一緒に学んでいきたいと思います。前回の記事では「全てダメだ」と思えるような状況でも、あるものにフォーカスすることで、こころのエネルギーが湧いてくるというお話でした。

今回は「自分の強みやリソースに気づき、それを活かせる力」を養うために、きっと役立つ言葉を1つ紹介したいと思います。特に問題を抱えていて、つらい・しんどい・苦しいときに、是非、つぶやいてみてほしい言葉です。

「全てダメだ」と思ったとき

人は大きな問題を抱えているとき、「全てダメだ」と極端に考えがちになります。そして、そのように考えていると、ますますつらくなったり、しんどくなったり、苦しくなったりするものです。大きな問題を抱えていたら、そのような気持ちになってしまうのも無理ないですよね。至って、自然な感情だと思います。

一方、「つらい・しんどい・苦しい」という感情でいっぱいになってしまうと、ますます自分自身の無力感を感じ、身動きがとれなくなってしまうこともあります。そのような状況に陥らないようにするために、問題にぶつかり、つらい・しんどい・苦しいと感じたとき、ぜひ、この言葉をつぶやいてみてください。

それは、

「にもかかわらず」

こんなつらい状況であるにもかかわらず、大崩れせずにいる。

こんなしんどい状況であるにもかかわらず、投げ出さずにいる。

こんな苦しい状況であるにもかかわらず、今日も起きている。

つらい・しんどい・苦しい状況であるにもかかわらず、今を生きる自分の「こころの力」に目を向けてみてほしいんです。

人間は弱い生き物です。その一方、僕たちは自分が思っている以上に強い存在でもあります。

労りの言葉を自分に送る

にもかかわらず。

この後に続く言葉が、私たちのこころに力を与えてくれます。

にもかかわらず。

特にお勧めは「よくやってるよ」という労りの言葉。

「にもかかわらず、よくやってるよお前」・・・フィリピンに移って、生活環境がガラリと変わり、問題だらけで辛い思いをしていたとき、僕は何度も自分にこの労りの言葉を言ってました。大きなこころの変化はなかったかもしれません。でも、この言葉によって「また頑張ろっかな」と思えたことも確かです。

皆さんも、何か問題にぶつかり、「全てダメだ」と思ってしまったとき、つらい・しんどい・苦しいと感じたとき、ぜひ、この言葉をつぶやいてみてください。きっと、僕たち人間が本来もつ「こころの力」に気づかせてくれるキッカケになると思います。

ここでは、解決志向アプローチに必要な3つの力の1つである「自分の強みやリソースに気づき、それを活かす力」について、「にもかかわらず」の後を考えることで、自分自身の「こころの力」に気づけるということを一緒に学んできました。次の記事では、ちょっと別の角度から、自分の中にあるリソースに気づき、それを活かしていくプロセスを一緒にみていきたいと思います。(つづく)

【参考文献】
De Jong, P. and Berg, I. K. (2012). Interviewing for Solutions. 4nd Edition, Brooks Cole, Pacific Grove, CA, 152.

Warner, R. E. (2013). Solution-focused interviewing: Applying positive psychology: A manual for practitioners. University of Toronto Press.

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