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未来のSmartHRを見据え、人材戦略の大黒柱をゼロから創る。〜今、一番おもしろい「スケールアップ企業」の人事戦略部の仕事〜

マルチプロダクト戦略を掲げ、事業の拡大と新規事業の創出を続ける中、いよいよ従業員1,200名を超える組織となった「スケールアップ企業」のSmartHR。さらなる企業規模拡大を見据えて2024年7月に人事組織を再編し、新たに「人事戦略部」が誕生しました。
近い将来「戦略人事といえばSmartHR」とベンチマークにされるような人事組織を目指し、人事戦略部で奮闘する2人に話を聞きました。


【馬 剣虹さん(@ma_jianhong)写真左】
中国北京出身。大学ではファイナンスを専攻し、University of Wales のMBA を取得。外資ITコンサル、金融、総合小売、外資人材派遣・HRソリューションなどの業界でファイナンスと人材マネジメントの領域を経験し、2024年6月にSmartHRに入社。2024年7月に組織された人事戦略部の立ち上げメンバーとなる。「6歳と13歳の娘の子育てがひと段落して、最近はホットヨガが自分のいいリラックス時間になっています」

【枝松 恵さん(@mame)写真右】
新卒で大手人材紹介会社に入社し、IT業界を中心としたキャリアアドバイザーとして勤務。2019年からはIT企業にてエグゼクティブ採用の立ち上げなどを経験し、その後もエンジニア人材サービス会社の採用責任者としてPR・広報活動も含め幅広く採用業務の経験を重ねる。2023年5月にSmartHRへ入社し、カスタマーサクセスやバックオフィスの採用人事、ユニットチーフを務めたのち、馬さんと同じく2024年7月より人事戦略部に参画。「家ではポメラニアンの”ちくわ”を溺愛しています!」


1,200人規模になったSmartHRで、人事組織の横ぐしとなり戦略的な人材マネジメントを主導

──まずは、SmartHRに入社したきっかけを教えてください。

馬:これまでの私のキャリアは、4割がファイナンス系の仕事、6割は人事系の仕事でした。今後のキャリアを考えた際に、MBAの資格を活かしてより経営者目線で人事の仕事に携わり、成長したいと考えていました。SmartHRで人事戦略の立ち上げを経験できるのは大きなチャンスだと感じましたし、SaaSという新しい業界にも成長性を感じ、新鮮でワクワクしましたね。

枝松:これまで「採用」を軸にキャリアを築く中で、採用は会社を変えることができる尊い仕事であり、今後も採用のプロフェッショナルとしてさらに成長したいと思っていました。SmartHRの人事は事業の急成長に合わせて新たな組織戦略を立ち上げるフェーズで、良質な課題が盛りだくさんの、いい意味でカオスな環境に飛び込むことが自身のキャリアにとって貴重な経験になると考えました。

──2024年7月に人事組織が再編され、「人事戦略部」が立ち上がりました。その背景やミッションについて教えてください。

馬:人事戦略部のミッションを3つにまとめると、第1に経営戦略に合わせた会社全体の人事戦略をリードしていくこと、第2に戦略を戦術まで落とし込み、各組織と一緒に汗をかいて実行していくこと、第3に人事部門の横ぐしとして、2つのHRBP本部の連携推進とサイロ化を防止することです。

馬:これまでのSmartHRでは、スピートを持って会社の成長に合わせた採用・育成を行ってきた一方で、中長期的視点で人材マネジメントをする余裕も持てずにいました。
“well-working”を掲げマルチプロダクト戦略を実行する中で、事業も急成長していき、SmartHRは従業員1,200名を超える企業となりました。しかし、これはあくまで通過点で、今後さらに従業員規模を拡大し、SaaS業界のベンチマークとなるような組織として成長していかなければなりません。スピーディーな事業の拡大過程では足元の仕事に集中しがちですが、3年先、5年先を見据えた経営戦略を実現するために、今は人材ポートフォリオを構築し、戦略的に人材マネジメントを考え、実行していくフェーズにあるのです。

枝松:人事組織が再編され2つのHRBP本部制になったこともあり、本部最適ではなく全体最適の視点を持って、採用や育成の横ぐしを通す役割もますます重要になりましたね。

変化の激しい時代で、中長期的な視点を持って業界をリードする人事戦略を設計、推進していく

──具体的にはどのようなプロジェクトに取り組んでいますか?

馬:直近3カ年の人事戦略実現に向けた各人事施策実施のリードや、人事統括本部組織の組織運営の基盤づくりに向けた取り組みを行っています。具体的には、①人材確保に向けた求める人材像や人材要件を社内・社外両方の視点から可視化することや、②一人ひとりの社員が働きがいを感じられ、自律的にキャリアアップできるCDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)施策の企画と運営、また③将来、経営戦略を担う人材の確保に向けたタレントマネジメントやサクセションプラニングに関する体制構築などです

SaaS業界は非常に変化が激しいので、10年先は誰も想像できないのが正直なところです。それでも、1年先、3年先に社会がどうなっていて、私たちSmartHRがどんな会社であるべきなのか?という意識を持ち、会社の経営戦略と照らし合わせながら、この先必要になる人材の獲得・育成・配置についての施策を検討しています。
人材獲得で言えば、これまでも「今」必要な人材要件は部門ごとにかなり整理されていたのですが、「3年後」に必要な人材要件を設定するために、経営陣や各部門とプロジェクトを組み、議論を重ねています。

枝松:私は新たな採用戦略についても考えているところです。一例として、これまではほとんどがメンバークラスの採用だったのですが、これから会社がさらに成長するためには役職者、いわゆるハイレイヤー獲得の仕組みづくりが欠かせません。
現在のSaaS業界は、ある企業が突出した状況ではないと思っています。そんな中SmartHRが一歩前に出て業界をリードしていくためには、これまでやってきたことをこなすだけではなく、変化を起こさなければなりません。では、「コンフリクトを恐れず、変化を起こせる人」とはどんなことができる人材なのか?その基準を策定し、求める人が入社したいと思うような評価制度から広報活動や選考体験に至るまで、採用の流れの一つひとつを作り込んでいきます。

:これからジョインする方には、SmartHRの経営戦略の実現に向けた2024〜27年の人事戦略実行と浸透、および2028年以降の人事戦略の策定などに携わっていただきます。
今までは急成長する事業を支えるために、現場も人事も目の前の業務に集中してきました。しかし、SmartHRが次の事業展開を確実に実現するためには、中長期的な視点を持ち、視座を高め視野を広げて、人材マネジメントを進める必要があります。そのために取り組むべき課題はたくさんあります!

──再編されて間もない人事組織ですが、SmartHRの人事はどのような雰囲気ですか?

馬:人事戦略部は現在枝松さんと私の2名体制で、これから新しい仲間も受け入れながら、チームを作っていくところです。
人事全体としては、とてもエネルギッシュな人が多いですね!そして、チームで一緒に働くという意識が強いと感じます。オンラインで仕事をすることも多いですが、チャットも含めて非常に活発に議論し、いろんなアイデアが出てきます。喩えるなら、「コミュニティ」「ファミリー」のような感覚です。

枝松:私は、学ぶ姿勢を怠らない「勉強家」が多い印象を持っています。他社の動きなど常に外部からインプットし、それを自分たちでどう活かすかを一人ひとりが考えているので、お互いが刺激を受けて自身をアップデートできる環境にとても恵まれていると感じます。
そして、人として素敵な人ばかりですね。私自身働きづらいと感じたことが一度もないんです。ただ、今後会社が成長を続けるためにはいい意味でのコンフリクトはもっと起きてもいいと思っていて。さらに多様なバックグラウンドのメンバーが議論に加わってくれることが、新たなフェーズには欠かせないと感じています。

人事戦略の大黒柱をゼロから築く。横断プロジェクトで各部門と共に汗をかき、人事として思いきり成長できるチャンス!

──今、SmartHRで人事戦略に携わるおもしろさや、逆に大変なことはどんなことでしょうか?

枝松:私たちは今、人事戦略の大きな方針となる大黒柱そのものを立てようとしています。普通、人事戦略の仕事は、すでにある大黒柱を基にどんな家を建てるかを考えることの方が多い。大黒柱をゼロから立てるなんて、なかなか経験できることではありません。大変なことばかりですが、だからこそやりがいがあるし、今が一番おもしろいタイミングだと思います。
もちろん、将来のあるべき姿を見据えながら今何をするべきかを考えるのは簡単なことではなく、1年、2年では成果が見えないしんどさがあると想像しています。それでも、会社の未来を創るのに汗をかくことにワクワクできる人にとっては、とても働きがいのある環境です。

馬:「人事戦略」という言葉を分解してみると、「人事」の領域で一定の経験や専門性があることに加え、「戦略」を立てるための視野の広さ、視座の高さが求められます。そしてその戦略に基づき仕組みを整えて機能させていくためには、論理的思考を持ってうまくブレイクダウンすること、それを現場と一緒になってPDCAを回すためのコミュニケーション力や関係構築力など、さまざまな能力が求められます。人事戦略部では横断的なプロジェクトをリードしていくことが業務の中心になるので、それだけエネルギーも必要です。
だからこそ、ゼロからイチを生み出すのが好きな人、そして、SmartHRや自身のキャリアに対して熱いパッションを持っている人にとって、大きな成長を感じられるフェーズだと思います。

──これから、どんな人と一緒に働きたいですか?

馬:業界としても、企業のフェーズとしても、SmartHRは今後大きく変化していきます。目の前の変化に向き合い、突然困難にぶち当たっても、楽しみながら走り続けられるポジティブな人といろんなチャレンジをしていきたいですね。例えば、海外旅行でロストバゲージしたとしても、その先の旅行を楽しめてしまう、みたいな人は向いていると思います。私も経験があります(笑)。

枝松:私たちの仕事は短期的な利益も大事ですが、将来を見据えることも必要です。その両方の視点を持っていることが大切ですね。
そして、自分自身も気をつけているポイントなのですが、戦略を考える立場というのは一歩間違えるとただの批評家になってしまいがちです。批評家という立場ではなく、自ら手を動かし、会社のみんなを巻き込んでリードしていく意識を持っていてほしいと思います。私たちの上司にあたるVPofHRの宮下さんも、周囲を巻き込むためのストーリーづくりを重視しています
SmartHRのメンバーは積極的にコミュニケーションを取り、巻き込むのが上手な人が多いです。ですがこれから企業規模がさらに大きくなるにつれ、これまでのやり方だけでは通用しないとも感じるんです。だからこそ、新しい仲間と思いきり未来を見据えた仕組みづくりをしていきたいと思っています。

オフショットでの2人。和やかな雰囲気の中でも活発で鋭い議論をしているのが印象的でした。

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取材協力:リスナーズ株式会社