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SmartHRという「スケールアップ企業」について 〜スタートアップにも大企業にもなれないわたしたち〜

こんにちは、SmartHR CEO の芹澤です。

こうして会社のアカウントで note を書くのは、実に昨年3月の「事業戦略発表会では話せなかったSmartHRの組織のリアル」ぶりとなります。

あれから1年弱、組織も事業も堅調に成長をしています。

例えば、従業員数でいうと昨年1年間で約330名の方にご入社いただき、ついに1,000名を超える組織規模となりました。ブリッツスケーリングでいう「都市」のステージに突入です。採用はまだまだ加速させる予定で、半年間で約240名の方を採用する計画となっています。

事業の方も、これはもう、とても伸びています。本当は具体的な数値を書きたかったのですが、この辺りは近々別の形でご報告したいと思っていますので、ぜひ僕のX(@masato_serizawa)かSmartHR公式X(@SmartHR_jp)をフォローして続報をお待ちくださいませ。

さて、昨年3月のnoteで僕は「SmartHRらしい大企業を目指す」と書きましたが、今年1月の全社会では「SmartHRはスケールアップ企業である」というスピーチをしました。
この「スケールアップ企業」と呼ばれる概念が、まさに「SmartHRらしい大企業」を目指す上で参考になる考え方だったので、社内向けの内容ではあったのですが、せっかくなのでより多くの人に届けたいと思い、こうして note を書いています。

SmartHRの現在地である「スケールアップ企業」とはなにか

スタートアップ企業の特徴を「事業が未確立で市場テストを行う段階」で「失敗が多くリスクも大きい」とすると、確かにSmartHRはもうスタートアップ企業であるとはいえないかもしれません。

一方、大企業の特徴を「製品が市場に行き渡り成長が緩やかになる段階」で「失敗が少なく、事業や組織が安定している」とすると、SmartHRは全然大企業ではありません。僕たちには市場シェアもまだまだ広げる余地があり、その中で急成長していますし、事業も組織も変化が激しく安定しているとはいえない状態です。

かねてより僕は、会社の成長はもう少し漸進的であり、スタートアップと大企業の間に別の段階があるのではないかと思っていました。色々と調べるうちに、世の中には同じようなことを考える先人がいるようで、その段階は「スケールアップ企業」という名前で定義されていることを知りました。

スケールアップ企業の特徴は「製品の市場テストが完了し、規模拡大を行う段階」で「組織・事業ともに急成長する」とされています。これはまさしく、スタートアップ企業にも大企業にもなれない僕たちにぴったりの段階であり、僕が目指したかった「SmartHRらしい大企業」に辿り着くためのヒントのように思いました。

スケールアップ企業のキーワードは「規模拡大」と「急成長」です。ポテンシャルの高い製品とそれを拡大する優れたメンバーが揃い、大きな組織で大きなことを成し遂げていけるようになるタイミングです。

僕たちはスケールデメリットに目を向けるのではなく、スケールメリットを活かし、たゆまぬ工夫と努力のもと、まだまだ急成長をキープしていきたいのです。

腕を試すのにベストな“いいとこ取り”の企業フェーズ

考えれば考えるほど、SmartHRというスケールアップ企業は「腕を試すには最も良いフェーズの企業」と言えるのではないかと思っています。

1,000名を超える社員がいるので、社内にはさまざまな領域の優秀な人がいて、気軽に協働し、刺激しあえます。社会に与えるポジティブな影響も徐々に大きくなってきています。これは明らかな組織のスケールメリットに感じます。

また、チャレンジする人には次々とチャンスが与えられます。急成長する事業には、さらなる拡大をするための機会が多く存在するので、それだけチャレンジの数も増えます。かつ、それが「失敗すれば事業が吹き飛ぶ(職を失う)」ほどのハイリスクな状態でやらなくて良いのも、スケールアップ企業のメリットです。

もちろん、実力を発揮したり成長するためのさまざまなサポートも受けられます。高いパフォーマンスを出すための福利厚生も揃い、持続可能な状態でチャレンジを続けられる環境です。

なぜ急成長をしたいのか

話は戻りますが、そもそもなぜ急成長をしたいのか、という点について書きます。

僕は急成長することが良いとか、常に努力をすることが良いとか、そういう話をしたいわけではありません。考え方やスタンスは人それぞれ多様であって良いと思います。

ただ、SmartHR社としては、急成長を追い求めたいのです。

なぜなら、僕たちは「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる(well-working)」ことを達成したいからです。

(SmartHR社のコーポレートミッション)

僕たちはSmartHRというプロダクトをかれこれ8年とちょっと運営していますが、well-working に向けた道のりはまだまだ長く、決して簡単なことではないと感じます。

それでも僕たちは少しでも早く well-working を達成するために、優れたチームメンバーとともに切磋琢磨し、偉大な仕事をしていきたいと考えています。

これを持続可能な状態にするためには、成長の勢いを止めず、優れた人たちを惹きつけ続けることが重要となります。

「医者の不養生」にならないために

一方、前回の note でも書きましたが、well-working な世の中を作っていく僕たち自身の組織が、well-working な状態になっていることも大切なポイントです。高いミッションを追うあまり自分たちが心身をすり減らすような働き方をしてしまっていては元も子もありません。

ミッションに含まれている「誰もがその人らしく働ける」状態は、会社によってそれぞれ違っていて良いと思います。SmartHR社における「誰もがその人らしく働ける」状態は、実はこれまできちんと明文化できていなかったのですが、スケールアップ企業としての働きがいを意識して以下のように定義しました。

  • 日々、成長実感と自己実現の機会があり、誇りを持って働くことが出来ること

  • また、その結果としてSmartHRの事業成長をリードしている実感が持てること

成長実感と自己実現の機会がある、というのがポイントで、この機会を作るためには前提としてマズローの欲求5段階説でいう生理的欲求〜安全の欲求〜社会的欲求を満たしている必要があります。また、これらはハーズバーグの二要因理論でいう「衛生要因」に紐づく欲求であり、つまり、平たくいうと、「働きやすさ」と「働きがい」を併せ持つ職場環境の上に成り立つ概念となります。これが、SmartHRにおいて「医者の不養生」とならないバランスで急成長を追い求めるサステナブルな働き方です。

We are hiring

僕自身も「スケールアップ企業」という環境で努力し、自分がどこまで成長できるかの腕試しをしている人間の1人です。毎日のように、悲喜こもごも、さまざまなことが起こりますが、総じて誇りを持って楽しく働けている実感があります。

僕たちと一緒にSmartHRというスケールアップ企業という稀な環境で実力を試し、「労働にまつわる社会課題」を解決していきたい方、ぜひ一緒に働きませんか。

ご応募、お待ちしております。