見出し画像

1,200人を超えたSmartHRの人事体制をまた再編している話

こんにちは。SmartHR の 日永(@hina)と申します。

2019年11月にSmartHRに入社して以来、ずっと “採用担当の日永です” と自己紹介してきたのですが、2024年7月からは人事体制が大きく変わり、私も所属が変わることになりました💪ということで、今回は、2024年7月からのSmartHRの新しい人事体制についてご紹介をします!

少し遡ると、2024年3月にも人事体制の再編についてnoteを書いておりました。

…それから半年でまた再編...?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、今回はさらに再編度合いが高いんです!ということで、まず変わったポイントをお伝えできればと思います。

1. VPoHRが爆誕
2. 機能別組織から 機能別 + マトリクス組織のハイブリッド型へ
3. マトリクス組織 = HRBP本部や人事戦略部など新しい組織を新設

この記事では、上記の変更に至った経緯や、新しい組織を担当するメンバーからの組織に対するコメントを紹介していければと思います!


新旧人事体制の比較

まずは、2024年1〜6月と、2024年7月〜の人事体制を比較してみます。

2024年1〜6月

2024年1〜6月の人事体制

2024年7月〜

2024年7月の人事体制

組織が増えている...?感じがしますね。冒頭に挙げた3点に沿って、再編のポイントを紹介していきます!

1. VPoHRが爆誕

2024年6月までは、人事はCEOの芹澤さん直下の組織でした。2024年7月からは、昨年11月に入社しCEO室で人事領域を担当されていた宮下さんがVPoHRに就任されることとなりました🎉

2. 機能別組織から 機能別 + マトリクス組織のハイブリッド型へ

2024年6月までは、制度、労務、育成、組織人事、採用...などの機能別の組織でした。2024年7月からは、特に現場との関わりが密接な組織人事、採用を、サービス提供先の部門別に分け、横串を通す人事戦略部を置くことでマトリクス組織とし、そして、制度、労務、育成などの中枢機能は機能別組織を継続し、ハイブリッド型の組織へと再編しました。

3. マトリクス組織 = HRBP本部や人事戦略部など新しい組織を新設

上記の通りですが、今回の再編でHRBP本部・人事戦略部といった新しい組織が爆誕しました。

・HRBP本部
プロダクト&コーポレート、ビジネスの2つに分けてHRBP本部を設置しました。サービス提供先の単位で人事を設置することで、現場体験の向上と課題発見・解決のスピードを上げ、事業成長に貢献するHRサービスを提供することを目的としています。

・人事戦略部
人事戦略実現に向けた人事全般の戦術をリードします。特に2つのHRBP本部の連携推進とサイロ化の防止は重要な職務の一つであり、人事戦略部の中にも採用と組織人事を担当するメンバーが所属し、横串を通す役割を担います。さらに、人事全体の組織人事機能の役割も担います。

再編の経緯

ここからは、なぜこの再編に至ったのか?の経緯について紹介していきます。まず、2023年末に、当時CEO室に所属されていた宮下さんを中心に人事戦略が策定されました。

策定後すぐ、「人事戦略を実行するための理想の人事体制とは?」についても検討をスタートしました。
新体制の検討・実行は、宮下さんが策定したロードマップの元、約半年で進んでいきました。ドラフト案を作成するまでは最少人数(宮下さんを含めて4名)で2ヶ月ほどでクイックに進め、残りの期間をかけて、人事の皆さんの意見も反映しながら最終化していく、という流れをとりました。

新体制検討の流れ
 ▼2023年12月

  ・キックオフ
 ▼2024年1月
  1. 人事戦略の実現に対して To beと As is を洗い出す
  2. 1を元に、各人が理想の体制図を持ち寄り、論点を洗い出す
 ▼2024年2月
  1. 論点に対しての pros / cons を議論する
  2. 1を元に、各人の理想の体制図ver2を持ち寄り、ドラフト案を固める
 ▼2024年3月
  ・人事統括本部のマネージャーへドラフト案を共有する
  ・マネージャーの意見を元にドラフト案を更新する
 ▼2024年4月
  ・人事統括本部全体へ体制図をアナウンスする
  ・個人のアサインを検討する
 ▼2024年5月
  ・個人のアサイン確定 & 改めて人事統括本部全体へアナウンスする
  ・引き継ぎなどを開始する

新体制を検討する上では、人事戦略の実現に向けて組織全体のアウトプット・アウトカムを最大化することはもちろん、人事メンバー個人のキャリアにとって良い機会を提供できるか?ということも大事な観点として持っていました。

新体制検討のコンセプト
1. 人事戦略を実現することを最重要課題とする
2. 従業員数が3,000人に増えても対応できる体制を確立する
3. 現場へのサービス品質を向上させ、必要に応じてリーダーシップを発揮できる体制を整える
4. 社員の体験を向上させる体制である
5. チーム間の連携を強化し、協力を促進する組織である
6. 人事統括本部メンバーの市場価値を高める機会を提供する
7. 適所適材で考える

議論中も、「今のアイデアは3,000人規模にも耐えうるものか?」や、「人事メンバーにとってこれはどういう意味があるだろうか?」など、上記コンセプトを元に確認し合いながら進めていきました。立ち戻る場所として、この様なコンセプトを共通認識として持っていることはとても重要だったと改めて思います。

改めて人事体制の紹介

この様な議論を通じて、約半年で新しい人事体制を検討してきました。改めて、2024年7月からの組織体制は以下の通りです。

2024年7月の人事体制

ここからは、VPoHRと、各組織を担当するダイレクターそれぞれからのコメントを紹介していきます!
まずは、下の写真にそって右から順番に紹介です。

この記事に登場する4名がならんだ写真(はじめてリアルで集合した時の写真です😊)

VPoHR:宮下 竜蔵さん
大学卒業後、外資系製薬会社に入社し、営業や研修業務を経験。その後、複数の事業会社にて人事業務(採用・教育・HRBP等)を経験。前職では、Head of HRとして人事全体のマネジメントを担当。2023年11月にSmartHRに入社し、人事戦略の策定、タレントマネジメント導入等、人事業務に幅広く携わる。2024年7月にVPoHRに就任。

人事管理 & 人材・組織開発本部 ダイレクター:豊田 聡さん
さまざまな企業でアジャイルコーチとしてアジャイル開発(スクラム/LeSS)の導入に携わる。2020年より約3年、業務委託としてSmartHRのアジャイルコーチを務め、2023年7月に正社員としてジョイン。以降、人事管理 & 人材育成本部ダイレクターを経て現職。

プロダクト・コーポレートHRBP本部 ダイレクター:日永 早希
人材育成コンサルティング会社に新卒で入社し、営業や企画職を経験。その後、数十人〜1万人規模の複数の事業会社にてバックオフィス・人事業務を経験。2019年11月にSmartHRに中途採用担当として入社。2022年10月より産育休を取得し、復職後、採用本部のダイレクターを経て現職。

ビジネスHRBP本部 ダイレクター:廣辻 孝さん
家電量販店での販売業務、求人広告の営業、タレントマネジメントのSaaSの営業を経験。2020年にSmartHR関西支社にセールスとしては2人目の社員として入社。プレイングから全国規模のマネジメントを経て、2023年7月からグループ会社のNstock株式会社へ出向。2024年7月から人事へジョイン。

人事体制の伸びしろは?

新体制ははじまったばっかり!伸びしろしかない!ということで、各人から「自分の担当領域の伸び代は?」を聞いてみました👂

宮下さん:人事戦略部 & 人事企画室

人事戦略部
今回の組織変更に伴い新設した組織です。人事戦略実現に向けた、人事全般の戦術をリードします。特に、新設されたプロダクト・コーポレートHRBP本部、ビジネスHRBP本部の連携とサイロ化防止は重要な職務の一つです。また、HRBP部とHR全体の底上げやHRの予算策定やハイレイヤー獲得も担います。人事戦略も定期的に見直し、全社視点での全体最適の施策を実施します。新たなチームなので、むしろ「伸び代」しかありません!

人事企画室
「サステナブル人事」を推進します。「サステナブル人事」は、海外で注目されている考え方ですが、「SmartHR 版サステナブル人事」を世の中に提供して行きたいと考えています。また、長期目線で人事戦略を検討頂く部署にもなります。答えのない分野を切り拓く部署なので、こちらも「伸び代」しかありません!

豊田さん:人事管理部 & 人材・組織開発本部

人事管理本部(人事制度部・労務部)
人事制度の観点では、評価や報酬制度を適切に再設計・アップデートすることで、従業員のみなさんの成長を促し、モチベーションを高めることができます。また、ニーズの多様化に応える柔軟な対応が必要になってきており、フェイズに応じた適切な働き方制度の再設計も求められています
労務観点では、スケールアップによる従業員のみなさんの急増に伴い、管理の効率化が求められています。また、今後は労務問題も増加していくと思います。こういった問題への個別の対応力の強化や、コンプライアンス観点でのマネジメント職の育成を行うことで、組織全体のリスクを低減し、信頼性を高めていく必要もあります。
また、自社プロダクトを使った上での知見を開発チームやビジネスチームにFBすることで、事業にも大きな貢献ができます。これはSmartHRならではの醍醐味だと思います。

人材・組織開発本部(人材育成部・エシカルワーク部)
・人材育成観点では、スケールアップに伴い、多くの人が入社する状態が続いています。入社した方の立ち上がりを早め、カルチャーやバリューを理解・体現していただきいち早く活躍していただくことが必要です。また、組織の拡大に対応するためにマネジメント職の育成も急務であり、育成施策の拡充だけでなく、そのスケーラビリティと持続性も重要になっています。社員の一人ひとりのやる気を引き出すような学びの多様化や、未来の経営幹部を輩出するタレントマネジメント手法の確立など、まだまだやるべきことは多いです。

・組織開発観点では、DEIBを推進することは社内の創造性とイノベーションを促進し、新しいアイデアや革新的な解決策を生み出す重要な要素です。多様な視点を持つことで、複雑な問題に対する解決策が増え、バランスの取れた判断が可能になります。また、従業員のみなさんがありのままの自分で居られる事で、エンゲージメントとモチベーションを向上させ、働きやすく働きがいのある環境を作ります。ここはまだまだ着手しはじめたばかりの領域で、伸び代しかありません。

豊田さん

日永:プロダクト・コーポレートHRBP本部

・HRBPは新しくできた部門です。これから成果を出し自信をもってHRBPです!と名乗れる様に、今後の成長ステップを 「コンシェルジュ」「壁打ち相手」「共創パートナー」という三段階で定義しています。
・現在はまだ「コンシェルジュ」〜「壁打ち相手」のステップにおり、「共創パートナー」の役割を果たせている!とは言えない状態です。具体的には、2-3年後を見据えて人事から何か投げかけをする、などの動きはまだまだできていません
・これらを行っていくためには、人事としての専門性・先行事例の取得や、SmartHRのビジネス・担当部門に対しての理解を深めることはもちろんのこと、ビジネスパーソンとしてのポータブルスキルもさらに伸ばしていく必要があります
・プロダクト・コーポレートHRBP本部については、「HRBPとして担当部門のどんな指標を改善できたら貢献できていると言えるのか?」について、これから言語化をしていきたいと考えています

HRBPの今後の役割イメージ。こちらのスライドは、マネジメントでの議論を経て組織人事のマネージャーのroppongiさんがまとめたものです

廣辻さん:ビジネスHRBP本部

・HRBP全体としては日永さんと共通です
・人・事業の解像度はまだまだ高められる余地があります。現場レベルの解像度でHRの状態を理解し、未来を現場責任者と共に描き、サポートではなくパートナーとして事業成長に寄与したいです
・これまでは組織体制が別だったため持っている情報に違いがあったり、打ち手の一連性に欠くシーンがありました。今後は組織体制も整備されたため現場・採用・組織人事が三位一体で事業と向き合い、事業成長に貢献したいです。
・「コスト」対「成果」をより意識したいです。普段実施しているMTGについてもアウトプット・アウトカム・インパクトを念頭に、投下しているコスト(MTGの時間やリソースなど)に対して成果はどうなのか?投下コストを下げて同様の成果は狙えないのか?もっと効果的なものはないのか?など常にバージョンアップを心掛けたいです。

廣辻さん

ということで、まだまだ伸び代がたくさんあります!
これも、目指すべき場所(経営戦略と紐づいた人事戦略)が示されたからこそ見えてきたものですし、何よりスケールアップ企業として求められるスピード・ハードルの高さゆえだなと思っています🔥

こんな人と一緒に働きたい!

伸び代を埋めていくためには、体制変更だけではなく、個人・組織力のパワーアップが必要になります!今後の人事体制で、どんな人と一緒に働きたいか?どんな組織にしていきたいか?についても聞いてみました。

宮下さん

・これまでの人事経験から、「成長する人材の要素」があると感じ、私なりに「ASK」という言葉を見出しました。ASKとは、A:明るさ(どんな時でも物事を前向きに明るく捉える)、S:素直さ、K:謙虚さを指します。スキルや経験は後からでも身につけられますが、ASKはベースとなる部分であり、非常に重要な要素だと捉えています。個人的には、このASKを体現されている人と仕事をさせていただきたいです。
・また、「人事のための人事」ではなく、「事業成長のための人事」の考え方を持ち、実践されている方は非常に魅力的です。自分の意見を明確に持ち、周囲に説明し、価値を創出しようとする方と一緒に働きたいと思っています。
3年後には、「戦略人事と言えばSmartHR」と世の中に認知されるような強いチームを皆で築き上げたいと考えています。

宮下さん

豊田さん

人事は目指すべき理想と目の前の現実の二律背反の状況を扱う事が多いです。
自分の目指しているものだけでなく他者の視点や価値観も尊重し、対立を乗り越えて協力する行動が重要になります。
また、短期的な成果だけでなく長期的な目線をもって持続可能な変革を担いますので、目の前の状況に囚われすぎず、育成や成長を含めて人や組織と向き合える柔軟さも大切です。
あとは、自分の行動が周囲に与える影響を考慮しながら行動し、それらを内省し、常にカイゼンし続ける姿勢を持ち続けることも重要だと思います。
これらを完璧にできている人を求めているのではなく、いつかそう在りたいと思い、日々の仕事の中で自分を向上させようとしている事が成長につながると思っています。

日永

・他の皆さんが書かれていることにも完全同意の上で、付け加えるとすると、自分の言葉で自分の動機を語れる組織にしていきたいです(たとえば、HRBPとして担当部門にどんな価値を発揮していきたいか?などです)
・HRBPという役割は、まだまだ日本では発展途上のものですし、我々も自信をもってHRBPの役割をまっとうできている!というにはまだまだ超えなけれないけない壁があります
・また、SmartHRはスケールアップ企業として求められるスピードも質量も高く、正解も決まった道筋もありません
・この環境で立ち止まらずに成果を出していくためには、行動にうつすスピードや、周囲に頼ったり巻き込んでいく力が大事だと思います。言われたからやる、ではなく、自分の動機をしっかり持つことで行動にうつすスピードも、周囲を巻き込む力も、ぐっと高まると考えています
・人事の活躍が一石二鳥にも三鳥にもなり得るというSmartHRという環境で、事業貢献と組織や自身の成長の両軸を一緒に求めていきたいです!

日永

廣辻さん

・私たちは3年後の2027年には「戦略人事といえばSmartHR」と国内でベンチマークされるHR組織に成長することを目標としています。この高い目標にワクワクし、主体性をもって働ける方とご一緒したいです。
・人事だけではなく、全社的に今イメージされている5倍ぐらいまだまだ整っていない部分(伸びしろ)が多い状態です…。スケールアップ企業として変化が多いこの環境を楽しみ、急成長をしてもらうのではなく、自身が急成長を牽引するんだ!という気概の方と共に会社・個人を成長させていきたいです。
・人事として現在のキャリアに不安がある方にはピッタリなタイミングです。2024年7月からHRBPの体制もスタートしたばかりで、事業も組織も生モノでこのタイミングでしか得られない「立ち上げ」を主導された経験はきっとキャリア引き上げの一助となるはずです。

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございました!
少しでも、SmartHRの人事体制についてお伝えできていたら嬉しいです。

こんな新しいSmartHRの人事体制では、以下のポジションの採用を引き続き行っております!気になった方はぜひ各ページより情報をご確認いただくか、直接お声がけいただけたらと思います😊

🌵人事戦略部

🌵人材育成部

🌵HRBP本部

おしまい📚

いいなと思ったら応援しよう!