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SDGs史 #9 テックよ、お前もか。
SDGsのロゴのデザインと教育のお話を記事にすると書きました。その前に、少しスパイスを利かせておきたいとこの回を入れ込みました。時代の潮流を観察するには、大切な前振りです。
このところ北欧を取り上げています。でも、もう一つ1970年代に変貌を遂げた国があります。それがアメリカです。いくつか話題を提示し、エコロジーとテック企業をつなげていきます。
以前、スティーブ・ジョブズとSDGsを取り上げました。なんと、スキ数/pvが、全記事で最小記録でした。ムリに一つの記事にして、つながりが分かりづらかったかなぁ、と反省。編集しなおしてみました。
それはともかく、アップルの創業年は1976年です。二つのオイルショックのあいだの年です。アップルの名称の由来は多々ありますが、J.S.ヤング+W.L.サイモンの「スティーブ・ジョブズ 偶像復活」の中で、Appleは、「スティーブがオレゴン州のリンゴ農場でエコロジーな友だちと過ごしてばかりいたことから出たものだった。」との一節があります。
彼がエコロジストに共感していたことはよく知られたところです。東洋哲学にも傾倒していました。そして、コンピューターの時代が脈流しはじめていたころです。
その後、アップルは、『1984』というCMで、一躍有名になります。巨大なシステムたる某大手IT企業を破壊する、イノベーター!時代の変わり目を象徴していました。
いま、こうして『note』で書けるのも、こうした反骨精神をもった方々が創りあげたインフラのたまものなんですよね。感謝です。
これをもってエコロジーとテック企業を同じ世界観とするのは、少し乱暴ですね。
でも、その二つの動きをたどると同じバイブルにたどり着きます。それが、「WHOLE EARTH CATALOGUE (1968-1972年)」です。そのカタログを編集したのがスチュワード・ブランド氏です。
1970年代、スチュワード・ブランド氏が画期的だったのは、エコ、ヒッピー、ハッカー、テックの深化をすすめただけでなく、それらをソーシャルに結び付けた点、と総括できます。インターネット以前のSNSのような機能をすでに構想していたわけです。
そして、彼は、NASAにアポロが撮った地球の写真を公開する活動をするなど根っからの地球主義者です。そんなブランドが手掛けた「WHOLE EARTH CATALOGUE (1968-1972年)」の内容およびカタログに載せる際に用いたフィルターをみてみましょう。
内容
Understanding Whole Systems(システム全体の理解)
Shelter and Land Use(シェルターと土地の利用)
Industry and Craft(産業と民芸)
Communications(コミュニケーション)
Community(コミュニティ)
Nomadics(ノマド)
Learning(学習)
選定に用いたフィルター
(1) Useful as a tool(役に立つ道具である)
(2) Relevant to independent education(自立教育に関係がある)
(3) High quality or low cost(ハイクオリティー、もしくはローコスト)
(4) Easily available by mail(メールで簡単に手に入る)
この雑誌の編集ポリシーは、前述のスティーブ・ジョブズ含め、テック企業の創業者に影響を与えたのも、うなずけます。50年前にかかれた世界観が今を生きる私たちの生活を規定ている、ということに気づかされます。
✾とんがった人間の知恵の宝庫「WHOLE EARTH CATALOGUE」
そして、スチュワード・ブランド氏は、エコロジストとともに、財団を通じ、ストックホルム人間環境会議に、詩人、ネイティブアメリカン、クジラの保護活動をしている人などを送り込んでいます。活動的でもあるんですね。
✾国連の「人間環境宣言」には、マイノリティの声が反映されています。
エコロジーの話も、テックの話も、1970年代の潮流が芽生えて、50年をかけてSDGsと脱炭素で融合していく、ってのが私の仮説です。
それも、スチュワード・ブランド氏が影のキー人物だとあたりを付けています。そうすると、SDGs史がより物語性を帯びてきます。ただし、史実をまげてまでこじつけたりはしないので、そこはご安心ください。新しいものの見方を提示していければと思っています。
そんなわけで、SDGs史を通じて、サステイナビリティを哲学してみる、そのきっかけをつくっていければと思います。
次回こそ、SDGsのロゴのデザインと教育のお話を記事にします。今回の記事を読むことで、より意義が伝わると嬉しいです。
長文読んでくださり、ありがとうございます!!!
まだまだ初心者なので、読んでくださるだかで、心から嬉しいです!!!
「世界を変えるお金の使い方(Think the Earth Project編)」に基づいて100円単位~数万円単位でできること、50項目を実行し、その報告を記事にします。 「毎日使う100円玉にも世界を変える底力があります(P11)」 応援、ありがとうございます!!!!