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涼しいところで 駄弁るキミとボク。



八月。電車に揺られているとこんな会話が。
聞こえちゃいました。

「…時代の境目と境目におったら、【便利が不便】ということもよくあるなあ。」
「便利が不便?たとえば?」
「電子マネー。」
「ああ。最近いろんなものが出て来て、何が良いのかわからんねえ。」

「結局は自分の経済圏に見合ったものを使えばええかなあとは思うけど。
 いざという時、例えば旅行とかに行ったとき。
 普段はあまり 使わないお店チェーン店等ので電子マネーを使おうとしたら、
【そこのお店は、その電子マネーに対応していない。】もしくは、
【現金のみ】なところもまだまだ多い。」

「時代の境目やなあ。不便やけど、少しずつ世の中が良くなっていったらええんとちゃうか。今更、人力車移動手段にを使おうなんて思わんのと思わないのと一緒やろ。
 当時の人等も思ったんとちゃうか。切符?乗り場?ややこしいなあ。馬(馬車・人力車)の方が慣れてるねんって。」
「人力車は、人力車で風情があるで。」
「経済の発展の代償が、風情を捨てるということや。」
「そうかなあ。なすびの乗り物とかええ感じやで。」
「どんな乗り物やねんな。それ、」
「でもまあ、お盆のときの、なすびの乗り物みたいに、」
「その、なすび かいな。」
「キミも乗り心地はよぅ知ってるはずや。」
「あほ、言いないな(しょうもないことばかり言ってからに。)」
日本人は、新しいものへの対応が遅いと言われるけれど。何でもちゃっちゃと。テキパキせえと言われるけれど。せやけどもなあ。
「なんや?」
ゆっくりと、確実に。安定して進化していく民族なんとちゃうかなあと。ボク、思うんや。」
「キミにしては、えらい ええこと言うなあ。」
「 キミにしては、ボクの魅力に気付くのが えらい遅いなあ。」
「やかましぃわ。」

「ゆっくりと、確実に。安定して。君にだけ分かる言葉で、どこまでいっても内容のない話を繰り広げられる。ボクは、自分のことをテンサイてんさいやと思うんや。テンサイてんさいと言うても、わざわいの方やないで。」

「和歌ってる。和歌ってる。ボクは、キミのことをよぅく。詩ってる。
 てんさいは、甜菜でも、砂糖の方や。」
和歌っていてくれる分かっていてくれるなあ。…ボク等 二人の身の丈を。」
「おい、巻き込まんといてくれ。Σ(・ω・ノ)ノ」


「ああ。そうや。ところで。キミ、アレ知ってるか?」
「アレとはなんや。」
「アレや。アレ。」
「アレでは分からん。ボクは、キミの恋人やないぞ。」
「和歌ってるよ。今更、詩ってることを言うな。もし、万が一。ボクとキミが恋人同士やったらば。だとしたら。もう少し、キミに甘い言葉を囁くよ。」
「この、甜菜め。」
「ありがとう、(^◇^)」
「むしば と、糖尿(病)と。痛風で、おなか いたなれ。」
「どういうこっちゃ。( ̄д ̄) ?」

「アレで、分からんか? こそあど言葉は、便利なものやのに。」
「便利が不便やわ~。」

「アレや。アレ。新しい500円玉の話。知ってるか?」
「新しい500円玉の話?」
「この暑さの中、熱中症にならんように。ある人が、自動販売機で飲み物を買おうとした。」
「水分は大事やで、」
「ところが自動販売機に 新500円玉を入れたら、ころんと戻ってきた。」
「たまにある事や、」
「何回、入れ直しても。入れ直しても、ころころ戻ってくる。なぜか。」
「何故や?」
「その自動販売機が、新500円玉に対応してなかったんや。」
「便利が不便やわ~。」
「全国の自動販売機が、新しい硬貨(もしくは新紙幣)に対応できるようになるスピードと、ヒトが電子マネーに対応できるスピード。一体どちらが早いんやろうなあと思いながら。ボクが、自動販売機の前で干からびる速度が何よりも早かった。」
「やめい。やめい。キミの話かいな。危ないなあ。大丈夫やったんかいな?」
「地獄の沙汰も金次第。あの世も まだまだ電子マネーにも、新しいお金にも対応してなかったわ。」
「便利が不便やわ~。」



クダラナイコトガスキー戯曲
【弱霊房車で話すボクと、キミ。】



(エンディング~5分27秒)




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