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カバーを歌うヴォーカリストたち③(クイズ:洋楽カバー編)

cover songs 3


 以前書いた、カバー・ソングの記事について、その補完記事を書いているのですが、前回は、前記事でカットした「アニソンカバー」に関して ”note” させてもらいました。

 今回は、前記事の「洋楽カバー」カテゴリーで紹介しきれなかった曲について ”note” していこうと思います。(洋楽カバーは、紹介したい曲が多すぎるのです💦)


 ただの曲紹介だけでは面白くないので、原曲の方を聴いてもらって、誰がカバーしてたのか想像してもらうクイズ形式で進めていきたいと思います。

 例えばですね、次の曲は誰がカバーしたか憶えてますか?(曲名は伏せています。)

ドーン・トーマス


 ロバート・レッドフォードとデミ・ムーアが共演したにもかかわらず、評判が悪かった1993年の映画『幸福の条件』の主題歌だったドーン・トーマスの「If I'm Not in Love With You」です。(主題歌は名曲なんですよね~w)

 この曲をカバーしたのは伊藤由奈さんです。
 2005年公開の映画『NANA-ナナ-』の劇中歌として披露されました。

伊藤由奈「ENDLESS STORY」2005


 と、いう感じで紹介していきます。
 
 ただ、比較的新しい曲はこの曲だけで、後は80年代を中心とした選曲になるのでご了承ください!(みんな、そうなると思ってるよ、多分… )


+  +  +  +  +  +


1.ユーロビートカバー

 80年代中期以降、アイドル達がユーロビート(またはディスコミュージック)をカバーする流れがあったんですよね。

 では、ここで最初の問題です。
 次の曲をカバーしたのは誰でしょうか?


① アンジー・ゴールド


② パッティー・ライアン


③ カバー・ガールズ






 聴いたらすぐ分かりますよね。

① アンジー・ゴールド「素敵なハイエナジー・ボーイ」→ 荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」1985

② パッティー・ライアン「You’re My Love (My Life)」→ 長山洋子「ユア・マイ・ラヴ」1987

③ カバー・ガールズ「Show Me」→ 森川由加里「同」1987

 他にも、以前紹介した、カイリー・ミノーグをカバーした Wink の「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」や、マイケル・フォーチュナティーをカバーした BaBe の「Give Me Up」、バナナラマをカバーした長山洋子さんの「ヴィーナス」などが同系統になります。
 また、この後もユーロビートのブームは続き、この流れは90年代中期の、安室奈美恵さんの「TRY ME 〜私を信じて〜」や、MAX の「TORA TORA TORAトラ・トラ・トラ)」あたりまで、つながっていくことになるのです。

 では、ここでは、長山洋子さんの「ユア・マイ・ラヴ」を紹介します。



2.けっこう洋楽カバーしてるあの方

 さて、私にとって、よく洋楽カバーしてるな~って思う男性シンガーの方がいるのですが、皆さんは思い浮かぶ人がいますか?
 次の曲たちは、すべて、その男性シンガーがカバーした曲なのですが、誰だか分かりますか?


バーティ・ヒギンズ


フリオ・イグレシアス


フィリップ・ラビル






 そう、その男性シンガーの方というのは、郷ひろみさんです。

バーティ・ヒギンズ「Casablanca」→「哀愁のカサブランカ」1982

フリオ・イグレシアス「黒い瞳のナタリー」→「哀しみの黒い瞳」1982

フィリップ・ラビル「La Chica de Cuba」→「Wブッキング」1990

 いや~、大人の郷ひろみさんなのです!
 「哀愁のカサブランカ」以降、けっこうカバーしてるんですよね。
 他にも、イグレシアスカバーの「ロマンス」「シャトレ・アモーナ・ホテル」、ジョージ・マイケルのカバー「ケアレス・ウィスパー」、そして、アチチでお馴染み、リッキー・マーティンのカバー「GOLDFINGER '99」などなど、名曲カバーがいっぱいなのです。
 同じ御三家の一人だった西城秀樹さんも、「ヤングマン」をはじめ洋楽カバーがあるのですが、郷ひろみさんはラテン方面を攻めてる感じですね。

 では、ここでは、私のカラオケナンバーでもある「哀愁のカサブランカ」をど~ぞ~!(知らんがなッ)



3.80年代以前のカバー

 では、ここで、時代を少しさかのぼって、60~70年代にリリースされた洋楽カバーも紹介します。
 もう、50歳以上限定になるかもしれませんが、すいません、私の好きな曲なんです。

(60年代)

アニマルズ「悲しき願い」

 なんか聴いたことないですか?
 スタンダードナンバーと言ってもいいと思うのですが、多数のカバーが存在しています。
 このアニマルズ版も有名なんですが、私にとっては、映画『キル・ビル』で使われたサンタ・エスメラルダ版が大好きなのです!


 この数々のカバーが存在するこの「悲しき願い」なんですが、日本でカバーした方というのが…





 あの、尾藤イサオさんなんですよね。

尾藤イサオ「悲しき願い」1965

 1965年のヒット曲らしいのですが、尾藤イサオさんの代表曲のひとつです。…かっこ良過ぎですよね。


(70年代)

ミシェル・フュガン「愛の歴史」

 ミシェル・フュガンはフランスのシンガーなんですが、この曲をカバーしたのが…



 コーラスグループ、サーカスです。


サーカス「Mr.サマータイム」1978

 原曲とは、けっこう雰囲気が違うんですけど、どちらもいいんですよね~、大好きなのです。

 実は、「Mr.サマータイム」の大ヒットを受けて、続けて、ミシェル・フュガンの「chante comme si tu devais mourir demain」という曲もカバーしてます。

サーカス「愛で殺したい」1978

 タイトルすごいですよね。

 

 そして、次に紹介するのがヴィレッジ・ピープルです。

 ヴィレッジ・ピープルといえば、西城秀樹さんの「ヤングマン」の原曲が有名なんですが、その大ヒットを受けてカバーされたのが、この曲なのです。


ヴィレッジ・ピープル「In The Navy」

 この曲をカバーしたのは誰だか憶えていますか?



 そうです、当時、全国の小学生が、運動会で旗を持って踊ったという..

ピンクレディー「ピンクタイフーン」1979

 いや~、たしかに!
 たしかにこんな振り付けでした!

 でも、ピンクレディーしか思い出せなかった人はまだまだですよ~
 なぜなら、この曲は競作カバーだったんです。

 と、いうことで、もうひとつのカバーを歌っていたのが




渋谷哲平「ヤング・セーラーマン」1979

 渋谷哲平さんでした、”西城秀樹さんマイルド” みたいな感じですね。




4.大ヒットした洋画のサントラ盤からのカバー

 80年代は洋画のサントラ盤がビックヒットを連発した時代でした。
 そのため、そのサントラ盤からの曲がカバーされる流れがあったのです。が、なぜか、その曲がドラマ主題歌になってたんですよね。うんうん。

 では、最後の問題です。
 次の曲をカバーした方と、そのカバー曲が主題歌となったドラマをお答えください。


① アイリーン・キャラ「Flashdance... What a Feeling」

 映画『フラッシュダンス』1983 主題歌


② ボニー・タイラー「Holding Out for a Hero」

 映画『フットルース』1984 サントラ盤


③ ムービング・ピクチャーズ「NEVER」

 映画『フットルース』1984 サントラ盤


④ ファイヤー・インク「今夜は青春」

 映画『ストリート・オブ・ファイヤー』1984 主題歌








 それでは答え合わせです。


 ①のアイリーン・キャラをカバーしたのは麻倉未稀さんです。(実は、同時期に、山本リンダさんや畑中葉子さんのカバーもあるみたいです。)
 そして主題歌として使われたドラマは、堀ちえみさん主演の『スチュワーデス物語』でした。

麻倉未稀「What a feeling 〜フラッシュダンス」1983

 このエンディングの行進が印象的でしたね。
 そして、片平なぎささんの名前が出ると、ちょっと怖い💦みたいな…


 ②のボニー・タイラーをカバーしたのは、①と同じ麻倉未稀さんです。(同時期に葛城ユキさんもカバーしています。)
 そして主題歌として使われたドラマは、山下真司さんがラグビー部の熱血顧問を演じた『スクール☆ウォーズ』でした。


麻倉未稀「ヒーロー HOLDING OUT FOR A HERO」1984

 高校時代、ちょうどラグビーの授業があって、みんな燃えたな~。


 ③のムービング・ピクチャーズのカバーを歌っていたのは、当時の名義で MIE さんです。
 そして主題歌として使われたドラマは、伊藤麻衣子さんが不良少女役を熱演した『不良少女と呼ばれて』でした。


MIE「NEVER」1984

 原作者の方にちなんだオープニングなんですが、演舞は不釣り合い… いや、これこそ大映ドラマの醍醐味です!


 ④のファイヤーインクのカバーを歌ったのは、椎名恵さんです。
 そして主題歌として使われたのは、杉浦幸さんが二重人格の主人公を演じた『ヤヌスの鏡』でした。


椎名恵「今夜はANGEL」1986

 ナレーションからの歌の入りがいいですよね~。
 皆さんも、ヤヌスに心を覗かれないようにです!


 以上、実は4曲すべて大映ドラマの主題歌でした。
 80年代の大映ドラマでは、他にも(洋画サントラからではありませんが)洋楽カバーがよく使われてましたね。
 『乳姉妹』ではボンジョビ、『花嫁衣裳は誰が着る』ではオリビア・ニュートンジョンがカバーされてました。


+  +  +  +  +  +


 あれ?、以前の記事を補完するだけのつもりが、つい盛りだくさんになってしまいました💦

 洋楽カバーは書きたいことが多いんですよね。
 お付き合い、ありがとうございました✋




(関係note)