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カバーを歌うヴォーカリストたち②(アニソンカバー編)

 cover songs 2


 以前、カバー・ソングについての記事を書いたことがあります。

 この時は、カバー・ソングを「セルフカバー」「洋楽カバー」「国内曲カバー」の、3つのカテゴリーで書いてるのですが、実は内容が盛りだくさんになっちゃったため、「アニソンカバー」というカテゴリーをカットしちゃったんですよね。

 今回は、その時の記事を補完する ”note” なのです。


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「キューティーハニー」

 アニソンカバーというと、まず思い出すのは、2004年のこの曲ですね~(やっぱ、おじさんですな…)
 倖田來未さんの出世作となった「キューティーハニー」ですが、今思えば、庵野秀明監督による実写映画の主題歌だった曲です。(タイトルに”シン”は付いてませんが…) 

 新作に伴う主題歌のリニューアルって感じなので、純粋なカバーではないかもしれませんね。
 前川洋子さんの原曲もインパクト抜群でしたが、倖田來未さん版もかなりのセクシーインパクトでした。


「CHA-LA HEAD-CHA-LA」

 ドラゴンボールも息の長い作品なんですよね~。
 特に、Zの主題歌であるこの曲は、多くの劇場版でも使われてた定番の曲です。  
 ももいろクローバーZ は、2015年の映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の主題歌を歌う際に、併せてこの曲をカバーしています。




 「キューティーハニー」や「ドラゴンボールZ」のように、新作に併せて行われるカバーとは別に、90年代後半に、馴染みのあるアニソンのアレンジを大胆に変えたカバーが登場してきます。

 それが、アニメタルで、アニソンをへヴィメタル調にアレンジしたものなんですが、これがヒットしたんですよね~。
 まあ、賛否はあったんですが、このおかげで、アニソンカバーの裾野が広がった感じなんですよね。

「マジンガーZ」

 なんか、すごいですよね。
 でも、当時、大人気だったんですよ。


    このアニメタルの後、様々なアレンジが加えられたアニソンカバーが登場するようになったと思うんです。



「はじめてのチュウ」

 そして、パンクロックの雄 Hi-STANDARD が2000年にリリースした「Love Is A Battlefield」の中でカバーした一曲が、『キテレツ大百科』のテーマ「はじめてのチュウ」の英語版なのです。

「My First Kiss」

 この曲を取り上げること自体 ”パンク” な感じなのですよね~。
 以前の記事のコメント欄で ”何時かのさん" が取り上げてた曲なんですが、正直、ハイスタの代表曲のひとつと言ってもいいぐらいカッコいいんです!


「にんげんっていいな」

 CMソングでも、よくカバーが使われるのですが、アニソンのカバーといえば、ガガガSP を中心とした ガガガDX が、2007年にリリースしたこの曲が印象的でしたね。
 『まんが日本昔話』のエンディングテーマなんですが、ハイスタの流れをくむパンクなカバーなのです。



「銀河鉄道 999」

 同じく、CMソングとして、EXILE がカバーしたのがこの曲でした。
 高揚感の点では原曲には及びませんが、爽やかにお洒落な感じに仕上がってます。

 ただ、カラオケで歌ってたのは私と同世代の方が多かったような…w



「残酷な天使のテーゼ」

 1995年にリリースされて以降、長く支持され続けているアニソン中のアニソンですね。
 それだけに、多くの人がカバーしてるのですが、その中から、特に!と思った2曲を紹介します。

 まず、GLAY が歌ったらこうなります。

 ライブで披露されてたらしいのですが、2011年のシングル「My Private "Jealousy"」のカップリングで収録されています。


 そして、もう一人、中森明菜さんが歌うとこうなります。

 2016年のカバーアルバム『Belie(ブライ)』に収録されています。



「恋の呪文はスキトキメキトキス」

 この曲をカバーしたのは、椎名林檎さん。
 2018年のデビュー20周年記念ツアーの時に話題になったカバーです。

 この曲、なんのアニメの主題歌だったか憶えてますか?

 多分、私と同世代じゃないと分からないと思うんですが、80年代の初めに放送された『さすがの猿飛』っていうラブコメの主題歌なんです。
 このチョイスがね〜、椎名林檎さんらしいっちゃ、らしいですよね。
 ちなみに原曲は伊藤さやかさんが歌ってました。



「水の星へ愛をこめて」

 次に紹介するカバーの原曲は、『機動戦士Zガンダム』の後期オープニングテーマで、森口博子さんのデビュー曲となったこの曲です。

 ニール・セダカ作曲なんですが、ガンダムものの楽曲としては、名曲とされてます。
 余談ですが、『機動戦士Zガンダム』では、主人公ロボの”Zガンダム”がシリーズの中盤になるまで登場しなかったんです。
 それが、ようやく登場することになって、併せて、新しくなった主題歌がこれだったんですよね~。

 さて、この名曲をカバーしたのは、リッチー・コッツェンという、ポイズン や Mr. Big にギタリストとして参加していたアーティストさんです。
 どういう事情なのかは知らないんですが、この方、ガンダム関係の楽曲をカバーした『哀・戦士 Z×R』というアルバムを2006年にリリースしてるんです。
 そのアルバムが、なんと言うか… 無駄にカッコいいアルバムなんです。(すみません💦)その中でも、やっぱこの曲のカバーが最高にいかすのです!

「Blue Star(水の星へ愛をこめて)」

 カッコ良過ぎですよね。




 さて、ここまでのアニソンカバーは、90年代後半以降にリリースされたカバー曲なのですが、自分の記憶をたどっていくと、アニソンカバーの起源は、実は小泉今日子さんのような気がしてます。
 小泉今日子さんが1988年に、70年代の曲をカバーしたアルバム『ナツメロ』をリリースするんですが、その中に収録されていた「アクビ娘」が、その後のアニソンカバーの流れを作ったんじゃないかと…


「アクビ娘」

 私自身も再放送でしか見ていない『ハクション大魔王』のエンディングテーマだったのが、この「アクビ娘」なのです。

 ちなみに、このアルバムからは、後に「学園天国」がドラマ主題歌としてヒットしました。


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 ということで、アニソンのカバー曲を11曲紹介してみました。
 以前の記事にも書いたのですが、このカバーが成功するかどうかは、歌い手さんの ”原曲への愛” だと思うんですよね。
 そういう意味では、いずれも愛のある11曲だと思います。