【small design】スケールを超える
『small design』には小さいだけでなく
狭い、低い、細い、薄い、軽い、少ない…
など様々な形容詞を含んでいる
言い換えると
距離、質量、面積、体積、容積、人数…
などの単位に還元される
(=m、kg、ℓ、㎡、㎥、人…)
対象となるモノも、建築そのもののカタチ、天井の高さ、開口の大きさなどのディテール、素材、空間の広さ、コミニティーなど多岐にわたる
こういった有形無形に限らずアプローチしていきたい
いずれも単位を元にしたスケールを対象としている
建築は立体であり、常にスケールがつきまとう
例えば立体を二次元で書く場合、一点透視図法というものがある
冒頭の写真は有名な『最後の晩餐』である
透視図が用いられていることで遠近感が表現されている
三次元の空間を二次元に表したものだ
このとき空間を認識するのは空間を囲う線である
もしこの線がなかったら空間の認識はスケールを超えることが出来るのではないだろうかとふと思った
基本的に建築の内装には石膏ボードと呼ばれる下地材にビニールクロスを貼ったり、漆喰や珪藻土を塗るケースが多い
この下地の石膏ボードを入隅、出隅、3点が交わる部分を丸めたものがあれば容易にスケール感がゆる〜い空間ができるかもしれない
この下地役物を壁と壁だけでなく壁と天井、壁と床(幅木の収まりは悪いが)なんかに使えたらなんだか洞窟のような柔らかい建築になるのではないだろうか
空間の大小、狭い広いなどのスケールは曖昧になり、ふわふわした空間が出来るかもしれない
面取りの半径は小さいものから大きいものまであると、洞窟感は調整可能になってくる
調べてみると出隅を丸める石膏ボードは既に商品化されているようだ
出隅についてはまだ商品化はされていないようだ
ニッチかもしれないが商品化すれば、欲しがる建築家がいるかもしれない
なんてことを考えてみた話でした
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