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【design】『超』整理術

東京の国立新美術館ではグラフィックデザイナーの佐藤可士和さんの個展が開催されている”らしい”

コロナの影響で行く事ができないので残念だが、佐藤可士和さんといえば
2007年に出版された著書『佐藤可士和の超整理術』は私にとって今だに仕事におけるバイブルだ

佐藤可士和さんが博報堂時代につくったHONDAのステップワゴンのCMは印象的だった
当時ファミリーカーはあまり人気のないじだいだった
というのも車で家族みんなで出かけるイメージがまだなかったのだ
それを『家族と一緒にどこいこう!』というコンセプトを掲げて、手書きのスケッチで絵本のようなデザインで家族で出かける楽しさを表現する事で新たな暮らしを提案したのだ
車をフォーカスした広告ではなく暮らしを表現する広告は今では一般化した手法だが当時は珍しかったのだろう

佐藤可士和さんは情報を合理的に整理する事で本質を見極めて、それをデザインの力で顕在化する手法で考えられている

過激で魅惑的なデザインで惹きつけるのではなく本来商品が持っている本質からデザインをしていくので伝えたい事がスッと受け手に入ってくる気がします

他にもユニクロや今治タオル、セブンイレブン、ふじようちえんなどの教育施設のブランディングまで色々な業界で活躍されている

今佐藤可士和展が開催されている国立新美術館のロゴも氏のデザインである

国内5つ目の国立美術館であり、常設展示では企画展やアートイベント、アートセンターとしての役割など様々な機能をもった新しい美術館というコンセプトで完成した

佐藤氏は中々キーワードが見つからない中、客観的にこの美術館のコンセプトを探していると『新』という文字にたどり着いたそうだ

ロゴデザインのコンペ要項では国際化も意識して英語表記が前提だったがあえて『新』の文字を採用して強調する事で選ばれた

『新』の字は、それぞれの線が開かれて、誰にでもオープンな美術館であることを表現して、それぞれの文字は黒川紀章氏設計の建築の曲線と直角を用いている

仕事の仕方や働き方、デザインの仕方など様々な場面で『整理術』を使えば明確に意思が伝わる事を教わった良著で何度も読み返してきた一冊だ

あれから佐藤氏もたくさんのデザインを発表しているので是非とも『佐藤可士和展』に行きたいのだが5月までにコロナが落ち着けば是非行きたいと思う

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