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「月釜」ということばを覚えました。

こんにちは♪
お茶の稽古をはじめて10年経った昨年、教授の免許を取得した宋光(そうこう)です。

私の背景

そもそも着物を譲り受けてしまった10数年前、きものを着る機会を増やすことはできないだろうか?と始めた博多の黒田藩の武士茶道にすっかりハマってしまって、仕事も忙しい中通っていたら、教えてもよいという立場になってしまったので、せっかくだからさらに勉強したい!と活動しています。

私の所属する南坊流とは

南坊流は筑前黒田藩士立花実山を流祖とします。
実山は、黒田三代藩主光之の側近として重用されましたが、書画や詩文に秀でた江戸時代の博多を代表する文化人でした。しかも、禅や茶道にも精通し、茶道に関しては、利休侘茶の指南書と伝えられる南方録を世に出した功労者であります。
南坊流は、この実山居士が示された『徒に華を追うことなく自らの修行としての茶道、求道者として地道な研修を真儀とし、「清風自ら立つ」を旨とする茶道』を心掛けております。家元制度を採らず、社中を持つ師匠で理事会を組織し、合議制で運営を行い、福岡の茶道の普及に努めています。

福岡市茶道文化連盟・各流派の紹介ページより

ふじ丸さんのお茶会へ

11月に初めてお茶のお菓子で有名な「ふじ丸」さんの毎月行われているお茶会にドキドキしながら参加して↓

あまりに興味深かったので12月も参加して↓

そしてまた今年も1月に参加しているところです。
今日は、メンバーがあとひとり増えて、お稽古仲間のK山さんもご一緒です。

みんな着物で行きました。

私達の流派の今年の初釜は、県からの飲食店への時短要請など出たこともあり、今年もギリギリで中止となってしまったため、きものはそのときに着ていこうと思っていた、桃色の綸子の訪問着(付下げかも?)にしました。

毎回、一緒に行くYさんは着物のお仕事をされているので、事前にこれで行きます〜と着物と帯の画像を送ってくださるので、少し雰囲気を合わせて着物を選んで楽しんでいます。

多分今回は初釜気分で二人して心持ち華やかな色味ですね。
黄色と桃色。Yさんのきものは地紋が博多献上の織りが入っていてとても興味深い色無地(というのかな?)です。帯も自社製品だそうで、うっとりするほど綺麗でした。
男性のK山さんも、シックな紬のアンサンブルでばっちり決まってます♪
(男性のきものにあまり詳しくなくて説明ざっくりですみません…)

ふじ丸さんは、お茶の世界ではとても有名なお茶菓子のお店で、にじり口もあるお茶室があって、毎月そちらでお茶会が行われているのですが、写真撮影は禁止なので、いつも頭の中で覚えて、自分のMY茶の湯NOTEBOOKに書き込んでいます。

今回は、最初の主菓子は上用饅頭でした。
私は甘いものがそんなに得意ではないので、終わったあとにちゃんと調べておかないと、まったくちんぷんかんぷんで、美味しかったな〜!くらいの雑な感想しか持ち合わせることができないかもしれないので、勉強中。

上用饅頭ってそもそもは、薯蕷(じょうよ)饅頭と書くものなんだそうで、大和芋、山芋、つくね芋などを指すんだそうです。
それに米粉や小麦粉などをつないで蒸している饅頭のようで、ちょっと軽羹(かるかん)を上品でやわらかくしっとりさせたようなイメージ。
上の方に献上する饅頭ということで「上用」を使っているみたい。

調べてみると、薯蕷饅頭はシンプルなだけに、それの食べてみるとお店のレベルがわかる、というようなもののよう。

金時人参が入っていたり、ちょっとお味噌の雰囲気を感じるあたたかでしっとりした白あんのおまんじゅうに朝早くからなにも食べずに遠征してきた(1時間半くらいかけて電車を乗り継いで毎月きてます)私は心からほっこり。美味しゅうございます。

まだまだお茶会勉強中なので、慣れた方のあとについて席入りします。

床を拝見し、釜を拝見し、水指や茶入を拝見させていただいて、お点前を待つ時のワクワクどきどき。

先月はとても大きなゴツゴツとした「鬼柚子」がドドン!と床に飾られ、お花もなくて存在感すごかったのをよく覚えておりましたが、今月は「仏手柑(ブッシュカン)」といわれる、初めて見たときは目が点になってしまったすごい柑橘。

こちら↓

伊藤農園さんのみかんな図鑑より 

こんな柑橘あるんですね〜!
知った上で見回すとお寺にも飾ってあったりするようで、意外と有名?

魔除けなどの縁起物なんだそうです。

床にはその仏手柑と扇、それから柳がぐるんと輪になったものが掛けてあり華やか。

自分とは違う流派のお点前は見ていてとてもとても興味深くてカッコいいなあ!と思うところもたくさん。

お濃茶が終わって、薄茶の前に干菓子が出てくるときに、お菓子のお皿を選んでよくてそれぞれ「くじ」がついていました。

くじをめくると「仏手柑」と書かれているではありませんか。
なんか引き寄せてるなあ。新年のお守りをいただいて嬉しいお茶席でした。

干菓子は虎のしっぽをイメージしたような有平糖が可愛くて、新春を満喫しました。

一緒にお茶席に入った正客の男性の方が、別のところで月のお茶会をしているのでぜひいらしてください、とお声かけいただいたので、今度はそちらにも行ってみようと思います。

そんなこんなでお話を聞いているとどうも今私が行ってる毎月のお茶会のことを「月釜(つきがま)」というらしい、ということがわかりました。

茶会や茶事のことを「釜をかける」といいますもんね。

今の時期はウィルスの影響もあって定例の大きめのお茶会は中止になることが多いので、どこか小さく月釜をしているお寺やお菓子屋さん、お茶やさん、お茶碗を作っている窯のところなどなど、どこか毎月定期的にどんな人でも受け入れている会費制のところがあれば、積極的に行ってみたいな♪
と思っています。

宋光

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