「最低賃金と平均年収とテクノロジーと沖縄の未来」

一昨日、書店に立ち寄ると、沖縄の医療界で先頭に立って活躍されている
玉城先生の新著が並んでいた。
玉城先生は専門の乳がん治療のみならず、コロナウイルスが流行してからは、沖縄県、那覇市の医師会の理事として、ワクチン接種者の抗体に関する実証研究のほか、ワクチンの集団接種会場で会場運営に携わられる、といったようにコロナ下で奮闘されている人物の一人である。個人的には、一昨年あたりかテレビのニュースを見ていると、コメンテーターだったか出演者から、医師会は前線に立っていない、という声を耳にしたことがある。しかし、玉城先生は全国でも数少ない医師会の方として前線に立たれている先生なのだ。

ちょうど私としては、ちむどんどんと沖縄のPRに絡めた記事をnoteにアップしようとしていた段階で、そのPRが産学官民連携組織が主体となって行われようとしていたものだった関係で、第二部に組み込まれた「“Okinawa Silicon Valley Project”産官学連携産業を考える。」を題とする節のみを立ち読みした。(後から、基地に関して触れているところも立ち読みすればよかった、と後悔。明日、本屋で改めて立ち読みしたい。)

主旨として、返還された西普天間地区に、琉大病院、医学部だけでなく、創薬やバイオの研究所を誘致させ、県民の平均年収を1,200万に高めたいということが書かれていた。

ただ、平均所得には罠があるのを皆さん、ご存知だろうか?
具体的には、低い値が多く、高い値が少ない場合には平均が小さくなる傾向があり・・・①、低い値と高い値が同等の場合には平均が低い値と高い値の間になる傾向があるほか、低い値が少なく、高い値が多い場合には平均値は高い値に近くなる傾向があることを平均値を見ていく際注意しなければならない。

果たして、玉城先生はどのような平均値を理想としてその平均値を挙げたのか、先生の本には記されていなかったが、お話をお伺いできる際にはぜひお伺いしたいと思う。望ましくないのは、上記で・・・①とした場合で、
その場合には、ベーシック・インカムのような給付制度が望ましい。またその場合でなくても、県の雇用環境において急速的に高度なスキルが求められるようになった場合にはリカレント教育を無償で提供されることが望ましい。

とはいえ、これまで沖縄県にある基地跡地には、多くの場合商業施設が誘致されることが多く、その後どうなったかというと、テナントがあの施設もこの施設も同じという似た商業施設、言い換えると、商業施設で違うのは場所だけの、まるで金太郎飴のような施設が乱立している事態に陥った。そうではなく、研究施設が誘致され、これまでとは異なる跡地利用を展望してもいいのではないだろうか。

ところで、額という観点から、平均年収を高めるには、ボーナスが上がるか、月収が上がるか、時給が上がるか、というように考えることができる。

上記の中で参議院に選出されている伊波洋一氏が、時給を上げようと訴えていたのを思い出した。

https://www.zenroren.gr.jp/jp/syuntou/2021/data/2021_26.pdf

上記の資料の中で、中小企業は大企業の下請けになり、収益を確保できていない、と話が出ている。上記の資料では、伊波氏以外の方の意見も触れていて、その中に中小企業に財政出動をするよう国に促すという意見があった。
コロナ禍で色々財政出動しているけれど、どうやって財政出動するのか疑問に思うのと、このことがきっかけで補助金漬けが深刻化したらどうするのだろうか。何なら、国が一括に案件を大企業だけに発注しなければよく、下請けの企業が主体にみられるのであれば、その企業に多く利益が回るように仕組みを構築すれば財政出動なんかしなくてもいい。ここでこそ、デジタル庁に活躍してもらいたい。もしこの案で解決できない場合には、ヒトだけでなく、テクノロジーにも働いてもらうことを促したらいい。ヒトでなければいけない業務はヒトに、そうでない業務はテクノロジーに任せるビジネスモデルを構築していくのだ。そのモデルを構築する上での相談料や費用に補助を入れていけば、後々そのビジネスモデルで自走できた時に補助金漬けでなくなる。

話変わって、インフレ下になれば変な話、ハイパーインフレになれば平均年収1,200万円というのも可能な範囲になる。こう考えると、どんな状況下でその年収を実現したいか、年収に関する話が出てきたら、私としては質問してみたいと思う。

そうそう、今年の沖縄は5月に沖縄市長選、7月に参議院選、9月に沖縄県知事選、11月に那覇市長選とまさしく選挙イヤーだ。

それぞれの選挙に出る候補者の中には、目玉主張の一つに所得向上を掲げられる候補者がいるはずだ。その際、どのように所得を向上させようとしているか、そのプロセスは実現可能か否か、是非有権者にあたる方には珍味していただきたい。

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