にこにこ

本を読んだ時とか音楽を聴いた時の感情の整理をしようと思ってる

にこにこ

本を読んだ時とか音楽を聴いた時の感情の整理をしようと思ってる

最近の記事

2023 音楽記録

2023年印象的な15曲を、大体の時系列順で並べている。その一曲について思い入れがあって書いているけど、内8曲についてはアルバムでもよく聴いてた。大体月別のに既に書いてるので、ぱぱっと書こうと思ったのだけど。 “Good morning(red)” caroline (2022)  留年が決まってから時間を潰すためにバスに乗るのがルーティンになって、バスの中の時間を埋めるようにこのアルバムを聴いた。音の後ろの静寂が本当に心地いい。 “街” わがつま (2019)  バ

    • 11-12月音楽記録

      1.“Schizophrenia” Sonic Youth  ドラムで始まる、ポコポコとしたタムの音を聴きながら、あの音が入ってくるのを待つ、ベースとモヤがかかったようなギターの音。その音が鳴ると、自分はノスタルジックな夜明けや、自分がまだ生まれていない頃の、懐かしい光の中にいる。  サーストンムーアの、その曲に寄り添うような優しくて諦めを含んだ男性ボーカル。過去の光を思わせる。1分30秒のところで曲調は不穏さを帯びる。1分45秒でそれが晴れる。煮え切らないような、2つのギ

      • ギターが鳴る、ロックが鳴る

         Led Zeppelinのgood time bad times、AC/DCのhighway to hell、Number girlの透明少女 、FreeのAll right now、Joy Divisionのdisorder。そのギターが鳴った瞬間に俺は感動してしまう、ロックの衝動と言ってしまいたくなるものがそこで生まれている、俺の中にも生まれる。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの世界の終わりも、そういう曲の一つだった。  先に、本当にミッシェルやt

        • 9月-10月音楽記録

          1.“Seaforth” King Krule  思考がまどろんでいくような心地。簡素なドラムのせいか音数が少ないと思ったのだけど音の輪郭がどうも掴めない。ギター同士の音や、ギターとボーカル、ボーカルとコーラスがぶつかって混ざって、蛇みたいにうねった音に聴こえる。奥から聴こえるどこか薄い一定のドラムパターンも、ずっと聴いていると朦朧と気持ち良くなっている。意識の焦点が合わなくなるみたいな音像。去年の夏マックデマルコのanother oneを無限に聴いて気持ちよくなったのを思

        2023 音楽記録

          5-7月音楽記録

          1.“Aftersun(motion picture soundtrack)” Oliver Coates  aftersunのサウンドトラック。この伸びやかな音は弦楽器なのかな。静かに鳴り始めた音がそれが増幅してまた消え入っていく、それが繰り返される。意識の深い闇の中から何かが迫っては、また闇の中に消えていく。暗い波の中にいるよう。聴覚も視覚も、水に覆われてしまうみたいに、今いる場所や意識から離れていく感覚がある。感情をゾワっと撫でるような、メロディ(と言って良いのか)が

          5-7月音楽記録

          ARRIVAL を見て

           前置き  映画を見てから既に3週間ほど経っており、一時は自分のキャパを超えて長くなってしまった文章を前にして身動きが取れなくなり、放置していた。しかしなんとなくずっと気がかりだったのでとても雑にレビューを終わらせました。  この映画の主軸(構成としての展開)は2つある。一つは地球という世界の結束、こちらを大枠とする。もう一つが、ルイーズの家族の記憶という形で描かれる、個人的な世界の物語。この2つを分けてまとめる。大枠についてはより考察的に、ルイーズの個人的な世界について

          ARRIVAL を見て

          aftersun(※簡潔に)

          書きたいことがたくさんあってそれを全部書いたとしても、まとめる文章力がないと、書き終わった文章はどれも自分の考えの的を外してはいないが、中心から少しずつずれているような、そんな読み返したくない文章になってしまった。だけど感じたことを覚えておきたいというのもある、のでこちらに短く簡潔にまとめた。  子供のソフィがカラムに向ける屈託のない信頼、接し方。それを包み込むような存在としてのカラムがいた、カラム自身そうあることができた。カラムの暖かい視線。あの時の2人だったからこそ、あ

          aftersun(※簡潔に)

          aftersun

          6/4に1回目を見に行って、覚えておきたいこと、言葉にしたい感情がたくさんあるのに、言語化ができない、まとめられない。そんな風に詰まって、ここ数日間後回しにしては記憶が薄れていき、焦りと虚しさにやられ、もう乱雑さは残っているけど投稿したれ、という感じです。まぁでも大事なのは自分が覚えておきたい、それです、どこまで行ってもメモ (こっちに短くまとめた)  ソフィと、その父カラムの何気ない、でも愛に溢れたやりとりの連続。子供のソフィがカラムに向ける無条件の信頼、接し方。それを

          私を構成する42枚

           #私を構成する42枚、というもの。この言い方、個人的にちょっと恥ずかしい。さておきこのタグは10+12+20枚で選ぶリストで、どうやって選ぼうかと考えた時に、昔好きだったのと今好きなのという指標を、その間の細かい区切りは置いておいて漠然と思い当たる。  昔好きだったというと今好きじゃないみたいな言い方にも聞こえるかもだけど、正直今好きかそうでないかは置いておいても、こうやって思い当たったアルバムは自分にとって音楽体験のまさに入り口で、密度の濃かった音楽だったのでそういう意味

          私を構成する42枚

          2-3月音楽記録

          1.“恋人のランジェ”ハチ ボカロというジャンル、にわかもいいとこなんだけど、ボーカロイドというか初音ミクの声には、とても思い入れがある。例えば銀杏boyzが好きな人が、峯田さん自身の内面性を意識して聴いてしまう、というのは多いんじゃないかな。それと同じで初音ミクの歌を聴いてると、その内面性について意識がいってしまう、それは別に初音ミクはこんな人なんじゃないかな、みたいな具体性を持ったものではないんだけど、歌声から人格の切れ端のようなものが無意識の場所へ入ってくる。自分の

          2-3月音楽記録

          1月によく聴いた11曲

          曲単位で意識的によく聴いた曲をまとめました。1月に初めて聴いた曲が多いですが、元々知ってたけどそこまで聴いてこなかった曲もあります。Twitterに投稿してもよかったのですが、今後遡れなくなっちゃうかなと思って。 1. “Good morning(red)” caroline アパラチアンフォークからミニマルミュージックを出自とするcarolineの去年出たファーストアルバム、ということ。昼にバス乗る時にアルバムでよく聴いてた。ある種の音楽を聴いてると、気に留めなかった風

          1月によく聴いた11曲

          わがつまさんのライブに行った

          日常に溢れているような何気ない会話や、何気ないやり取り、何気ない風景。生活の中で、自分たちは多くの場合それらを、横目に通り過ぎていってるように思える。無感覚は言い過ぎだけど、普通のこととして。だけど、例えば小説なんかで書かれる何気ない日常を読んでいる時に、それが尊いものだと、自分が感動していることに気づくことがある。普段の生活ではそれらが無感情のベールに包まれているように。 わがつまさんの歌を聴いている時に感じるそれは、まさにその、見えないベールで隠されてしまっている、何気

          わがつまさんのライブに行った