わらしべ長者のサバイバリズム
「いいな、それ」
俺は25口径のベビー・ブローニング拳銃を右手に握り、大男に歩み寄る。
仁王立ちする大男の手には、大砲みたいなリボルバーが銀色に輝いていた。
「ンいかにもォ! 俺の銃は577口径、ブランド・プライゼリボルバー!」
長髪髭もじゃのバイカーギャングめいた大男が、誇らしげに説明する。
「フニャチン野郎、貴様の銃は何だ……ヒヒヒ、それは本当に銃か?」
カチリ。俺は極小拳銃の安全装置を親指で弾き、苦笑いと共に歩み寄る。
大男は左手で拳を握り、ゴリラめいて自分の胸を打っ