サカモトキッチンスタジオ

神戸にある小さな料理スタジオです。本物と体験を重視する子供の料理(アレルギー対応、障害…

サカモトキッチンスタジオ

神戸にある小さな料理スタジオです。本物と体験を重視する子供の料理(アレルギー対応、障害対応あり)をしています。そのほか、家庭からの防災、米を守る意味での米粉消費をテーマに活動しています。教室、講演、なんでもご相談ください。ウェブサイトは https://skskobe.com/

最近の記事

フライパン・パン

キッズキッチンレシピパンは親の仇のようにこねる。パンはこねるのがしんどくて…というのもよく聞きます。捏ねが命、それはそうなのですが、家庭では大きなパンを作るわけでもないのでそんなに捏ねなくても大丈夫です。大切なのは粉に水が回る時間と、イーストが炭酸ガスをしっかり出す発酵の時間です。小麦粉に水が大体混ざったらあとはグルテンができていく時間なので捏ねようが捏ねまいが、パンの生地は出来上がるのです。粉に水を回らせる時間を短縮するには、実はスピードカッターが効率的です。ざっと混ぜたら

    • キッズキッチンレター9月号

      今年も8月は暑かった!暑いときはパン!特に今年は蒸し暑く、エアコンを入れていても温度が高い状態が続きました。パンの発酵にとってはとてもいい条件でした。エアコンが入って体感温度は涼しい感じでも室温は25℃以上で湿度もあり、保温器なしでよく発行した良いパンが焼けました。難しいと言われるパンですが、イーストのご機嫌を損なわなければおいしくできるものです。ちゃんと膨れたかどうか目で見て、やさしく触って、においをかいで、と、五感を使ってイーストの声を聞くのです。その一方でレシピに書かれ

      • 鶏のスープ

         コンソメスープはたくさんの工程を経て作られるスープで、レストランでコンソメスープがあると言われると心躍るものでした。そして昔、まだ近所に肉の卸し屋さんがあったころ、骨や筋を買って来て、母がコンソメスープのようなものを作ってくれました。2日掛かって煮込む、手の込んだスープですが、出来上がりは単純で何も入っていない、塩味のスープです。元気がないときに、元気が出るスープでした。最近はなかなか豚・牛の骨は気軽に手に入りにくいので、鶏でスープを作ります。骨付きの部分ならどこでも構いま

        • キッズキッチンレター8月号

          7月のテーマは「塩」でした。地球の生き物は海から生まれたものであり、塩が適度にないと生きていけません。塩は旨味を感じるためにも必要な要素ですが、ナトリウムは私たちの生命維持にも大切な要素です。適度に使うことによって、料理に味を与える大切な調味料です。  塩そのものを舐めると塩辛いことを実感しつつ、料理に使うとどのように味が変わるのかを実験しました。具体的には、鶏ガラスープを用意し、塩を入れる前と入れた後で味見を行いました。塩を加えなくてもおいしいスープではありましたが、塩を

          切り干し大根

          今月のおすすめレシピ♪ 夏はおかず一品も面倒で…という時、我が家で作る切り干し大根をご紹介します。入れっぱなしで作る手間なし副菜です。動物の脂が入らないので、冷蔵庫に入れて保存できます。2,3日保存するときは醤油を多めに入れてください。 入れっぱなし切り干し大根 <材料> 4人分 切り干し大根 1袋(30~40g程度) 煎り大豆 10g 切り薄揚げ 50g(1枚分程度) 鰹節 1g 水 1カップ 醤油 大さじ1 砂糖 少々 ごま油 大さじ1/2 <作り方> 1 切り干し

          キッズキッチンレター7月号

          6月のテーマは「だし」でした。 今や貴重品となりつつある昆布や、鰹節、シイタケに大豆、エビに切り干し大根、お茶といった様々な食材を見て、そして実際に飲み比べてみました。  しっかりと引いた昆布だしを「まずい!」と感じた子どもたちが予想以上に多くいました。しかし、同じ「まずい」と感じた出汁に、少量の塩を加えたり、かつおだしを合わせたりすることで、味が劇的に変化し、とてもおいしくなることを体験したようです。言葉では言い表しにくいこの変化に、多くの子どもたちが驚きと不思議さを感

          キッズキッチンレター7月号

          ピクルス液を使ったコールスロー

          今月のおすすめレシピ♪ さてピクルスは酢と砂糖を効かせて作りますが、漬け汁がもったいないなと思うことはありませんか?ピクルスをあらかた食べ終わったら、その残りと汁を利用して、コールスローを作ります。 <材料> 2~3人分 キャベツ 200g お好みで にんじん、玉ねぎなど 100g お好みで ホールコーン(缶詰) 100g ピクルス液 100mLぐらい マヨネーズ 大さじ2~3 <作り方> 1 キャベツは千切りにする。ほかの野菜も皮をむき、千切りにする。

          ピクルス液を使ったコールスロー

          キッズキッチンレター6月号

          すっぱいってどんな味? 6月は食育月刊です。6月1日土曜日・2日日曜日は大阪のATCホールにてワクワクEXPO with第19回食育推進全国大会が開かれました。来年の大阪万博に向けてのプレ万博のひとつとして行われました。ほかの地方会場と比べるとコンパクトですが、とても充実して、そして来場者の途切れない大会となりました。 私たちは社団法人キッズキッチン協会・日本かんぶつ協会と合同で、お好み焼き体験コーナーを出店しました。キャベツ・青ネギを切って、混ぜて、焼くだけの単純なも

          キッズキッチンレター6月号

          焼き豚

          今月のおすすめレシピ♪ <材料> 豚肉(ロースでもどこでも固まり) 300g  塩 小さじ1  砂糖 大さじ1  水 大さじ1 または  醤油大さじ3  砂糖大さじ1 あれば お好みでガーリックパウダー、オニオンパウダー、ローリエなどのスパイス 適宜 <作り方> 1 ジップロックなどの分厚いビニール袋に調味料を入れて肉を入れて良くまぶしつけ、空気を抜いて、冷蔵庫で1~2日間寝かせる。 2 オーブンを220℃に予熱する。 3 冷蔵庫から取り出し、紙でよく

          キッズキッチンレター5月号

          新年度が始まって、あっという間に5月になりました。 今年度のテーマは「料理は科学だ!」です。 4月は「ながもちのひみつ」ということで、今年1年間することをぎゅうぎゅうに詰めた学びのレッスンでした。 人間は長らく調味料につけるか、干すか、発酵させるかで、食べ物を長持ちさせてきました。食べ物は食べ物自身にもついていて空気中にもいる菌やカビなどが人間よりも先に食べ物を食べてしまうと腐ってしまいます。そして「腐る」中でも、間が食べられる状態で腐ると、それは「発酵」です。1960

          キッズキッチンレター5月号

          直焚きでつくる あさりの佃煮

          これは「いかなごの直焚き」という方法で作るレシピです。脂がきつく、すぐに腐ってしまうような足の速い魚や海鮮を食べるときに使われるやりかたで、神戸では家それぞれに配合があり、作り方があります。それももう廃れてしまいそう。あさりは普通に佃煮にしてもおいしいのですが、技術の伝承という意味で直焚きしました。 <材料> できあがり80gぐらい あさりむきみ 100g しょうゆ 52g さとう 55g しょうが 10g <作り方> 1 しょうがはうすく切る(お好みで千切り) 2 小鍋

          直焚きでつくる あさりの佃煮

          キッズキッチンレター4月号

          1年間キッズキッチンを応援いただきありがとうございました。今年度のテーマは「まるごとの素材を知ろう」でした。弊スタジオの創設者、坂本広子が生前立ち上げたプログラム案に基づいて行っています。昔は家でしていたけれど、今はあんまりされなくなったようなことをなるべく昔されていたような形で体験できるようなプログラムになっています。ぬか漬け、1匹の鶏をさばいて肉にする、いかをさばく、いろいろな芋を使ってみるなど、1年間様々な「丸ごと素材」を使ってみました。 3月は海鮮、特に貝を中心に全部

          キッズキッチンレター4月号

          メレンゲクッキー

          今月のおすすめレシピ♪ 「マヨネーズ作った後の白身、どないするん?」と聞かれたので、ここでお答えします。 マヨネーズを作ったり、クッキーを作った後に残るの白身の使い方、そのまま卵焼きに混ぜて焼いてしまうこともありますが、メレンゲクッキーを作ることも多いです。材料は3つ、もしあれば酒で香りをつけると美味しいです。 色をつけてきれいにしても良いのです。 教室でしないのは、焼くのに時間がかかるから!ぜひお家でのんびりできる休日に作ってみてください。コーンスターチはなくてもOKです

          キッズキッチンレター3月号

          2月のテーマは卵でした。 卵で思いつくのは、鶏の卵でしょう。日本で流通している「卵」は9割以上が鶏の卵です。そのほかスーパーマーケットでうずらの卵が手に入るぐらいでしょうか。ダチョウ、ガチョウ、アヒルの卵も手に入りますが、珍味になってきましたね。うずらも育てる方が減っているので、幻の卵となりそうです。 ここ数年、鳥インフルエンザのため値上がりが続いていました。去年年間プログラムを公開した時「もし手に入らなかったらどうしよう?」と思いましたが、価格も安定してきた頃の教室となりま

          キッズキッチンレター3月号

          ピクルス

          今月のおすすめレシピ♪   昔は冬は野菜が少なく、10月下旬ごろから12月は漬物をたくさんつけていました。今はそんなこともなく、新鮮な野菜がいただけます。保存食であり、保存食ではないのが、ピクルス。今の生食用のカブやきゅうりはあんまり長い間つけておくとぐびぐび食感になってしまいます。繊維が柔らかく栽培されているせいです。なので色や食感のためなら早く食べてしまう必要があります。 カラフルな根菜、またサッと茹でた蓮根もおすすめ。 作って3時間後から1週間ぐらいが食べごろだと私は思

          キッズキッチンレター2月号

           1月のテーマは「冬の野菜」でした。冬はどんな季節でしょうと問いかけるところから始まります。冬は太陽の光が少ないので、暗く、寒い季節です。野菜は植物なので、植物が栄養を作り出すための光がないと、栄養を作ることがしにくくなります。そんなわけで、葉っぱの野菜、温かい地面の中にもぐる土の中の野菜が多くなります。花を咲かせて実を結ぶには、太陽の力が少なすぎる時期なんです。  そして葉っぱの野菜も、独特のロゼットと呼ばれるペッタリと地面に引っ付いた形になる野菜もあります。タァサイやほう

          キッズキッチンレター2月号