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42歳にして思うこと。

最近、らしくない自分にうんざりとした日々を送ってました。
そもそも「自分らしさ」が何なのか、全く分からなくなった。
42歳、人生も折り返しを過ぎた。
個人的に大きな転換期にきたと感じている。

ここ一年で大切な家族が2人旅立ちました。全く予期せぬ事が続いたので、その衝撃に対して自分はまだ立ち直れていないとも感じる。
「立ち直る」と言うよりも、まだまだもがいている最中なんだと。
 
2人とも(あさとサン=犬と猫)側にいて当たり前の様な存在だったし、僕にとっては家族以上に家族だった。ちょっと分かりにくいですかね。
とにかく2人に対しては自分の全てを捧げても構わないって思っていた。
実の家族には正直そこまで思わない。
そう、あさとサンが家に居てくれたおかげで、僕は「家族」とは何たるかを教えてもらった。

ある日、ハリィと散歩している時にふと
「この道をあさとよく歩いたな」って思い出した。
そうしたら、なんだか涙が出てきた。
今思うとハリィに対してとても失礼だった。
もっとハリィとの散歩に集中したいのに、どこか気持ちが定まらずにただただ散歩をこなしている自分がいた。

そして今週の休みの日にハリィと2人で散歩に行ったら、少し進んでは立ち止まりを繰り返すようになった。それまでここ3ヶ月近く、そういった事がなかったので驚きとともにショックを受けた。
家の中でもだいぶとリラックス出来る様になってきたけれど、まだまだ緊張しているなと感じる中、散歩は唯一楽しい時間と勝手に思い込んでいた。ハリィが立ち止まるタイミングは主に車や自転車が通る時で、それ以外はスムーズに歩けていた。でも、思い返すと僕が歩きながら色々な考え事をしていて気持ちがここにあらずの時にハリィは度々立ち止まっていた。それはハリィからのサインだったと思う。

ハリィはここにやって来てまだ3ヶ月。新しい環境に慣れようと、日々頑張っているのに、どこか僕の気持ちが空回りしていてハリィの望んでいることに応えられない自分に対してもイライラとしていた。
珍しく「何もやりたくない」という日が続き、布団に潜り込みひたすら本を読んでいた。そんな時、ハリィは足元で僕の太ももを枕にしてスヤスヤと眠っていた。
「何を今まで焦ってたんだ。ハリィとこうして昼寝するのも初めてじゃないか」と思い当たり、それ以降無理はせずにひたすらスローなペースで行動しようと思った。

ハリィとの散歩が上手くいかなくなった時にメロードッグレスキューに相談したら、代表の美織さんがすぐにコンタクトをとってくれて、土砂降りの雨の中、スマホの画面越しに散歩の様子をチェックしてくれた。
その時は、息子と明香も一緒で久しぶりにみんなで散歩した。そうしたらハリィの表情も笑顔で、立ち止まることなく歩けた。

美織さんからのアドバイスは
「原因を追求するのではなく、今何が出来るか」
ハリィにとって今はみんなで散歩に行ける事が楽しいんだって分かっただけで嬉しかった。それ以来、なるべくみんなで歩くようにしている。

僕たちは全くの素人だから、こういった時にメローに相談出来ることがとてもありがたく感じます。そしてとても心強い存在であり、いつも励ましてもらえて感謝しかありません。
美織さんのすごいところは、もっと過酷でシリアスな経験を積んでいるから、基本的に「楽しんで」取り組む姿勢にこっちも引っ張られて、「一緒に楽しむ」という原点に戻れます。

ハリィが僕たちのことをパック(家族)と受け入れてくれるまで時間がかかると思う。でもそれは勝手に僕はもうハリィを家族だと思い込んでいただけで、僕自身にもまだまだ時間をかけて少しずつ信頼を深めていかなくてはと強く思う。
何事も、焦っては事を仕損じるですね。

昨日までは何もやる気が起きなかった。夕方に学校から帰って来た息子とみんなで散歩に行った。僕がリード持ち、明香と息子が楽しそうに遊びながら散歩していたのを眺めていたら、なんだかエネルギーが湧いてきた。となりにはもちろんハリィが。こういった時間の積み重ねこそが大切なんだって気づいた。

そのおかげで今朝は早起きして(4時!)海に行った。
入って波待ちしている時には
「誰ともしゃべりたくない」って、顔も強張っていたし気持ちも張っていた。
けれど、一本波に乗ると自然と知り合いに話しかけている自分がいた。
久しぶりの人と近況を話したりしていると気持ちがほぐれて、笑ってる自分がいた。運よく波も極上だったので、それから今までの鬱憤を晴らすかのように波の上を滑走した。
テイクオフからのボトムターン、トリムからのカットバック。
「先週までの自分はなんだったんだ!!!」
うじうじしてたら波にも嫌われるんですね。
アウトで1人ボーッと波待ちしていると、いかに自分が焦っていたのかが良くわかる。あれもこれもとあらゆる波に乗りたいなんて思ってるとダメですね。
じっと焦らずに、自分の好きな波が来るのをひたすら待つのみ。
自分の感覚で選んだ波に乗れると、上手い下手関係なく波はエネルギーを与えてくれます。それは僕の背中をそっと押してくれるようで、インサイドまで乗り継げた時には拍手してくれているかのよう。

どんなに良い波が立て続けに来ても、乗れるのは一本ですよね。
人生も一緒です。欲張らずに、自分の感覚を大切に、一つずつ冷静に取り組んでやっていくしかない。ステップアップは確実に一歩づつですね。

この年にしてようやく、そういった事が身をもって実感できるようになってきたこの頃です。

僕の元気がない時に、いつも励ましてくれる明香に感謝します。
そして僕と明香の元気の源である息子、エル、チャイ、ハリィに多大なる愛を。