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春爛漫。 この4月はまさにその言葉を感じることが多く、其処此処で春に出会えた日々だったことを心から嬉しく思います。 これまで春、というと、まっさきに私の中に浮かんでくるのはThe Birthdayの「KAMINARI TODAY」という曲のワンフレーズでした。 春は、明るくて穏やかでありながら、どうしようもないほどの悲しみと切なさの両方を合わせ持っている季節。出会いの季節であり、別れの季節。こんなにも二面性のある季節は春だけかと思います。 そんな春に対して、これまでは「切

    • 夜空

      ベッドのシーツをもこもこ素材からコットンに変え、毛布もしまい、着込まず身軽に眠れるような気候になってきて嬉しいなあと思っていたところの寒の戻り。 季節の変わり目の寒暖差には毎回驚きつつ、この3月はこれまで以上に落差が激しく、心身ともにダメージが大きかったです。 そんな3月が終わってゆく。 どこかほっとした気持ちで4月を迎えられそうな、静やかな花冷えの夜です。 1月2月を振り返った記事でも綴っていたのですが、今年はまだあまり「もうこんなに時が過ぎてるの…?!」という感覚があ

      • 「必ず最後に愛は勝つ」という強さ

        花組公演「元禄バロックロック/The Fascination!」 本拠地、宝塚大劇場では2021年を締めくくる公演となり、日比谷の東京宝塚劇場では2022年の幕開きとなるお正月公演となった本作。 年の瀬を彩り、お正月にふさわしい華やかさで、花組生誕100周年を祝う公演であり、そして柚香光さんと星風まどかさんの新トップコンビのお披露目公演。 幾重にもお祝いムードに包まれたこの作品は、お芝居もショーも、柚香さんのお言葉をお借りして、紛うことなき「どハッピーエンド」の素晴らしいも

        • 不思議

          実家の庭からもらってきた梅の枝のつぼみが花開き、注文したブーケに入っていた啓翁桜もどんどん花が咲き、肌寒い家の中で「春がやってくるんだなあ」と感じている2月の終わりです。 あっという間に過ぎていくように感じるふた月だけれど、2022年もう二ヶ月経過?!という気持ちはあまりなく、それなりに踏み締めてきた感覚のある時間だったと思います。 私にとって一番大きな出来事だったのは、愛する宝塚歌劇のこと。 とりわけ心を寄せている花組さんの華々しいお正月公演が東京日比谷で行われるという

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          凪いでいくこと

          未だに2021年が終わる実感が湧かないほど、本当にあっという間の一年でした。去年の大晦日に母と実家の玄関の掃除をした時の風景を、昨日のことのように思い出せるくらい。 それなのに、この一年に起きた出来事を思い返していくと、本当に今年の出来事?と思ってしまうくらい遠い遠いことのようにも感じてしまって、自分がどこの時間軸に立っているのか戸惑ってしまうくらい、不思議な感覚です。 岡野大嗣さんが詠まれた短歌。初めて読んだのはいつだったか覚えていないのですが、とても好きで、もうずっと心

          凪いでいくこと

          「Gershwin,Pumpkin,Tambourine,Sirloin!」

          (※物語のネタバレは極力無いようにしていますが、シーンの細かい部分や表現には触れています。) *** 花組東京国際フォーラム公演「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」 1年ぶりの花組の新作ということへのワクワク感と、この状況の中劇場まで足を運び観劇をすることの緊迫感に包まれていた客席を迎えてくれたのは、なんとも明るい、なんとも幸せそうな、輝きに満ちた柚香光さんの開演アナウンスでした。 はいからさんが通るの大劇場公演では、「皆様にお会いできる日を心待ち

          「Gershwin,Pumpkin,Tambourine,Sirloin!」

          宝塚歌劇との、三度目の出会い

          数日前、テレビのチャンネルをザッピングしていたところ、CSのタカラヅカ・スカイ・ステージがぱっと写り、雪組公演「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」の東京千秋楽が放映されていました。 シーンはちょうど一幕ラスト。 ヌードルスがデボラに王冠を被せ、その情熱に胸を打たれたデボラが「嬉しいわ、そんなに想ってくれていたなんて」と呟くようにぽつりと言う場面。 時間を持て余していた昼下がり、たまたまチャンネルがあっただけなのに、そこからはもう身動きできずにじっとテレ

          宝塚歌劇との、三度目の出会い

          姉のはなし。

          会津のお土産にもらった起き上がり小法師。 押入れの中にある化粧台代わりの棚の上にずっと置いていた、このころころと可愛い起姫を出してきたのは4年ぶりになります。これは私の姉がお土産に買ってきてくれたもので、出してきたのは、姉も引き出しにしまっていたこの起き上がり小法師を、大掃除をきっかけに取り出してきていたから。 割と旅行好き(と妹は思っている)の姉は、旅先のちょっとしたもの、かわいらしいものを見つけてくるのがとても上手で、この起き上がり小法師も姉妹お揃いで買ってきてくれた郷土

          姉のはなし。

          愛おしい物語

          母が、「特別に面白い物語というわけではないけど、読み終わっちゃうのがもったいない感じ」と、最近読んでいる本についてそう話してくれました。 もうあと数ページで終わっちゃうんだけどもったいなくて、毎晩寝る前に少しずつ読んでいる、のだそう。なんてことない話なのだけど、ほのぼのするというかほっこりするというか…なんていうんだろう、もったいなく思っちゃうんだよね、読み終わっちゃうのが。と母が話していて、そう思う本に出会うことってそうそうないだろうからいいねえと答えつつ、私にもそう思う

          愛おしい物語

          「新しい私」で歩む年

          新年あけましておめでとうございます。 私の住んでいる場所では、大晦日には月と星が瞬く美しい夜空が見れ、その清々しさをそのまま引き継いだ気持ちのよい青空が広がる元旦となりました。先行きの良い青空。世の中の状況はなかなかよくならず、むしろ悪くなっていく一方だけれど、落ち込まずにいられるのはこの快晴のおかげかなと。改めて、上を向く、というのはよいことなのだとここ数日感じています。 noteの記事を書く時、見出し画像の作成はCanvaですることが私は多いのですが、「お正月」などのキ

          「新しい私」で歩む年

          2020年という一年。

          2020年という一年は、世界中の誰にとっても、これまでになく大変で特別な時間になったと改めて思います。 これまで、私はありがたいことに人や環境に恵まれて平穏に暮らしてこられました。人災にしても災害にしても、「いつ何が起こるかわからない」という意識はこれまでにもありながら、やはりどこか他人事のように思ってしまっていた節はあり、こうして実際に自分自身が未曾有の事態に直面したことで初めて思い知ったことが本当にたくさんあります。 当たり前だと思っていたことが当たり前ではなくなること

          2020年という一年。

          二人で渡る虹の橋

          交わした約束を忘れはしない 二人であの虹を渡ろう 花組大劇場公演「はいからさんが通る」の主題歌「大正浪漫恋歌」で、柚香光さん演じる伊集院忍少尉と、華優希さん演じる花村紅緒が二人で歌い紡ぐフレーズです。 2017年の初演時から、なんと美しく素敵な歌詞なのだろうと、大好きだったフレーズ。まだお二人がトップコンビになると決まる前は、このフレーズを願掛けのように思い、いつか柚香さんと華さんがトップコンビとして結ばれますようにと大切に心に留めていました。 そして夢に描いたお二人が

          二人で渡る虹の橋

          「誓う言葉はロマネスク」

          初投稿記事のタイトルを何にすれば良いのか…と悩んだ末に、今日この日にnoteを始めた理由に基づいて、とある歌詞の一説を引用させていただきました。 はじめまして。 これまではFC2blogにて宝塚歌劇にまつわる想いを書き綴っていたのですが、最近ではなかなか更新することができておらず、どうにか動かしたいなという思いからnoteを始めてみました。 文章を書くとき、どうしても必要以上に構えてしまうところがあり(多少の緊張感はあったほうが良いと思うのですが)それ故になかなかブログを

          「誓う言葉はロマネスク」