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『美女と野獣』(1975)【この映画に注目!】

『美女と野獣』実写版、その2。
1975年・アメリカ。

前半の展開が早い!(笑) サクサク進む。☆

70年代ホラー的な演出がチラホラ。
野獣から貰った首飾りを着けた姉二人が、
呪いでウガウガ苦しんだり、
燃やしたはずのバラが元通りになったり…。

“醜い”という点では、本作のジョージ・C・スコット演じる
野獣こそ、本来のビジュアルと言えるのでは。
原作の挿絵に最も近い。野獣というか、ブタイノシシ。(笑)

歴代の野獣といえば、醜い中にも野性的な魅力を備えた
ビジュアルで、「絶対お断りよ!」とツンだったベル
まだデレる余地が存在していたけど、
本作は、さすがに厳しいかも…。

しかし意外!本作のベルと野獣は、驚くほど距離を
縮めていくのだ。
その理由は何と言っても、ベルの逞しさに尽きる。☆

後年の作品になるほど、時代を反映して、
ベルは強い女性として描かれる様になっていくんだけど、
気丈さでいえば、本作のベルが一番かも。

降り掛かる受難にもソッコーで順応し、
野獣を積極的に引っぱり回して教育。
その気迫たるや、野獣をひざまずかせるほど(!)。☆

読書をしたり、追い駆けっこをしたり、ブランコしたり、
ダンスをしたり、毛繕いをしてやったりと、
楽しい時間を過ごす描写にじっくりと尺を取っている。

そしてそれが、より一層の哀愁を
野獣に漂わせることになるのだった…。

しかし、ラストはちょっと賛否が分かれる所だろうね。(笑)
それは、実際にご覧頂くという事で…。

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