『思春の森』(1977)【この映画に注目!】
年齢不詳(汗)の少年少女が、森を舞台に繰り広げる愛憎劇。
思春期特有の、純粋さと残酷さ。
『ヴィオレッタ』(2011)のエヴァ・イオネスコ監督が
出演した、伝説の問題作。
冒頭、全裸少年とシェパードの激しいプレイがあるんだけど、
『サスペリア』や『ビヨンド』みたいに
いつチnコを噛みちぎられるかとヒヤヒヤものだったぞ。☆(笑)
【登場人物】
ラウラ:奴隷
ファブリツィオ:王様
シルヴィア:女王様
思春期を迎え、ファブリツィオは性的な目でラウラを見る様になり、
粗暴な態度を取り始める。
・落とし穴にハメる
・拘束して蛇プレイ
・可愛がっていた小鳥を串刺し
さらに、シルヴィアに出会うと、
「あの娘が気に入った、連れて来い」
と命じる。
意気投合したファブリツィオとシルヴィア。
・狩りゴッコ
・放尿を強要してその頭上から放尿
など、イジメはさらにエスカレート。あげく、
「そこで見てろ!」
と、二人のセッ久観賞を命じられる…。☆
それでもラウラは、アウトドアに似つかわしく無い
ファッショナブルなお色直しを十数回(!)に渡って繰り返し、
健気に付いて行くのだった。
…しかし、一番印象的なのは、愛犬のシェパードに襲わせる所。
シェパードが登場する度に掛かる、不穏なBGM。
本作において、あの犬が不条理の象徴となっているのだ。
音楽といえば、狂気混じりのシーンで印象的に使用される、
「♪ランララランランラ~ン♪」
のBGM。
ルチオ・フルチ監督作品で音楽を担当していた、
ファビオ・フリッツィによる『ビヨンド』のスコアを彷彿とさせる。
そんなファブリツィオにも、楽しい(?)夏が終わりに近づくにつれ
寂しさが募り、次第に不穏な空気へと。
そして訪れる悲劇…!☆
終わってみると、やはりイタリア映画。
『ヴィオレッタ』のDVD映像特典に、
現在のエヴァ監督がインタビューで登場しているので、
そちらのご鑑賞もお奨め。
【映画レビュー】記事一覧(リンク)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?