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サプライズ大好きの私が子どもたちにサプライズをしかけた話〜たまには「しかけ」全開でいってみよう〜

はじめに

みなさんは、サプライズが好きですか?
私はサプライズが大好きです。

プロポーズをするときにもバッチリサプライズで決めてきました。
詳細は恥ずかしいから割愛するけど、涙を流して喜んでくれました。
(この話はいずれまたどこかで・・・)

ところで、「ドッキリ」と「サプライズ」の違いは何でしょうか。
どちらも、しかけられた側が「思ってもみなかったことが起きて驚く」というのは同じなのですが、「サプライズ」はしてもらった方がハッピーになるものだと思っています。

今日はそんな「サプライズ」をしかけた授業をご紹介しましょう。


サプライズは誰にも気づかれずに準備する

「子ども主体の授業」
今の教育の流れだと思います。

子どもが学習計画を立てて
子どもが問いを考えて
なんだったら、学習活動も選択して・・・

私もそういったことに挑戦してきました。

ただね。

たまに「クリエイター」としての血が騒ぐんですよ笑
いや、大袈裟だけど、授業って「クリエイティブ」なものだと思っているんですよね。「エンタメ性」盛り盛りのときなんかがあってもいいなぁと。

あれは5年生を担任したときのことでした。

道徳の教材に「ペルーは泣いている」という教材があります。
簡単にあらすじを紹介すると、
日本人監督の加藤明がペルーに渡って女子バレー選手を鍛えていくって話です。
想像してもらえれえばわかると思いますが、日本人とペルー人が仲良くなる際にはいくつかの壁があります。

「文化」「言語」「食べ物」「習慣」「生活」・・・など

それらを乗り越えて、どうやって仲良くなるのかを考えるのにぴったりな教材となっています。

今回は、細かい授業の中身を置いておいてしかけたサプライズをご紹介。

使用したものは以下のものです。

  • Apple Watch

  • Bluetoothスピーカー

  • 楽曲「上を向いて歩こう」

スピーカーはこんな感じのやつを使いました。

いらすとやより引用

これを教室の後ろにしかけに行きます。
当時、子どもたちの水筒を教室後方のロッカーの上に置かせていました。

授業が始まる直前、子どもたちが全員着席していることを確認して、
教室をぐるりと一周回りながら整理整頓をしていきました。
その際にこっそりと、水筒のところにこのスピーカーを忍ばせます。

はい。もう完全に水筒に擬態しているスピーカー君です。

サプライズ大成功!

授業開始のチャイムが鳴りました。
いつも通り、導入の発問をしてひとしきり盛り上がった後は

教材の範読です。
じっくりと噛み締めるように教科書の本文を読んでいきます。

そ・し・て

本文で、あきらがペルー人選手と一緒に「上を向いて歩こう」を歌った場面。
このときに音楽を流し始めます。
Bluetoothスピーカーは事前にApple Watchに接続していました。

Apple Watchで遠隔操作をして、始めは、聞こえるか聞こえないかくらいの音量で曲をうす〜く流していき、徐々に大きくしていきます。

子「え!?え!?」
子「うわ!どこから鳴っているの?」
子「こんな感じの曲なんだね」
(教室後方のBluetoothスピーカーから曲が流れています。)

実はこの曲は教材の中で大切な役割があります。
この日本語の曲を一緒に口ずさんだことにより、ペルー選手心は解きほぐされ、加藤明と心が近くなったのでした。

この展開があったからこそ、子どもたちから震えるような言葉が出てきました。

子「日本を塩とします。砂糖をペルーとします。この二つをビーカーに入れてそのまま混ぜても混ざらないですよね。」
子「でも、そこに水を入れたら混せることができます。水はこの場合、共通の話題や音楽が当てはまります。」

すると、別の子がこれに応えます。

子「だったら、お湯の方がよく混ざりますよ。お湯っていうのは日本人監督を受け入れたペルーの国民の『愛』です。お互いのことをよく知れると『愛情』になるんですよ。」

当時の板書

この授業をしたときから4年くらい経ちますが、あの瞬間がいまだに鮮明に思い出されます。

子どものパワーはすごい!

最後はふりかえりをするきにもう一度「上を向いて歩こう」をBGMとしてかけて、しっとりとおこないました。

おわりに

いかがだったでしょうか。
たまには、こんなサプライズを忍ばせるのもいいんじゃないかなって思います。

そして、実はこの小さなサプライズは次の授業の大きなサプライズの布石となっているのでした。

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