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教師も楽々〜10分作文のススメ〜

はじめに


子どもたちの「書く力」を鍛えたい!
でも、時間を確保するのが難しい…

そもそも書かせたものを添削したり、チェックしたりする余裕がない…

そんな悩みを持たれたことはないですか?

そもそも教科書で作文用紙の指導のページは昔と比べたら減ってきているようです。
まぁ、今の時代はタイピングができれば問題ないし、あえて手で書く意味は減っているのかもしれません。

その一方で、「手で書く」という行為を通してこそ「考えられる」ということもあるかもしれません。

今日は、教師も楽をしながら子どもたちの「書く力」を鍛える方法を紹介したいと思います。最後まで読んでいただけると、すぐに使える採点基準表をダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

10分作文とは?

本日紹介するのは「10分作文」という取り組みです。
名前の通り10分で全て完結する取り組みとなります。

完結というのは、「構想する」→「原稿用紙に書く」→「自己採点する」までのことを言います。

どうでしょうか?
10分という短い時間なら、帯時間とかちょっとした隙間時間に取り組むことができますよ。

手順を示します

  1. 教師がテーマを示す

  2. 作文用紙の裏などに構成メモを作成する(2分間)

  3. 原稿用紙に書く(5分間)

  4. 自己採点する(3分間)

1.教師がテーマを示す


教師が作文のテーマを示します。
例えば

  • 夏休みに行くなら海か山か

  • 昼ごはんは給食か弁当どちらがよいか

  • 好きな教科について

  • もしも魔法が使えるとしたら

など、書きやすそうなテーマを設定するとよいでしょう。
なお、最初は教師がテーマを示せば良いですが、
慣れてきたら、子どもたちからテーマを集い、日直に決めてもらうなどすれば良いです。そうすると、教師がテーマを考える労力ZEROです。

2.作文用紙の裏に構成メモを作成する。


こちらは、作文を書く前に構成をする練習となります。
やり方は学年に応じて変えてみてください。

例えば、
「テーマに対して自分が意見に対して、メリットとデメリットをあげる」などと形を示すのがおすすめです。
上のテーマの「昼ごはんは給食か弁当どちらがよいか」だとすると、
弁当を選ぶメリットとして、「自分が好きなものを食べることができる」
デメリットとして、「家の人の負担が増える」ということが考えらます。

他には、「マインドマップを使って、テーマに対して思い浮かんだものを書いていき、その中で作文に書きたいことを3つ選ぶ」という方法もおすすめです。

この後の作文を書く時間では、書く時間が5分間しかないため、ここでしっかりと構成を考えておかないと書くのが難しいということになります。

3.原稿用紙に書く


ここからは、原稿用紙に書く時間となります。

原稿用紙はWordで作成できるので、Wordで作成したものを使用していました。
なお、原稿用紙の文字は設定できるので、高学年なら20×20で400字のものを使い、低学年なら20×10で200字のものを使います。ここは実態に合わせて調整してみてください。

ちなみに、自分が取り組んでいた時には、高学年で書くのが速い子だと、原稿用紙1枚書き終えて見直しまでしていました。

最初は、原稿用紙の半分まで書くのもキツイですが、慣れてくると書くスピードはかなり速くなってきますよ。

4.自己採点する

さて、ここからは自己採点の時間となります。
この活動はこの自己採点がミソとなります。

下の画像のような自己採点の表を示します。

『おもしろすぎて子どもに会いたくなる学級経営図解』より

この採点基準表をもとに、自分で採点をしていきます。
例えば、題名を忘れずに書けていたら作文用紙の空いているところに「+5」と表記をします。その題名が、示されたテーマのものではなく、自分なりに工夫できていたら、さらに「+5」と書きます。
このように、自分で点数を書いていき、最後に足し算をして合計得点を出します。

なお、テーマによっては、追加でスペシャル得点を設けて黒板に書いておきます。

例えば、「予想される反論を書き、その反論に対する対策を述べている +30」といった形です。
先ほどの「お昼は給食か弁当か」のテーマなら、「弁当にすると、お家の人の負担が増えるかもしれないが、早起きして自分もおかずを作ることでコミュニケーションを取る時間にすることができる」というように書くなどが当てはまります。

このようにスペシャル得点を設けておいたら、その時々で、つけさせたい力をつけることができるのでおすすめですよ。

採点基準の表をダウンロードできるようにしておきました。
どうぞ、ご自由にお使いください

おわりに

いかがだったでしょうか。この活動のミソは、活動を全て子どもたちだけで完結できるというところにあります。

作文の指導が億劫になるのは、「添削」「採点」の部分になります。
ですが、「子どもたちの力をつける」という点においては、ここはなるべく労力をかけずにやりたいですよね。じゃなきゃ、なかなか取り組みを継続させることができませんからね。

なお、この取り組みはPCでやることも可能です。例えばWordなどで行った場合は文字数がカウントされるので便利と言えば便利です。
ただし、私がやってみた感じとしては、「文章が雑になる」という感覚がありました。これはあくまでも感覚なので、なんとも言えないところですが・・・

手を動かすことが脳を活性化させることにつながるのではないかなと思いつつ、本記事のまとめとしたいと思います。

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