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秋の読書メモ|9,10,11月

■秋の読書メモ

・上京ものがたり|西原 理恵子

友人の引っ越しを手伝った時、どうやって収まっていたんだと思うほどの大量の服を段ボール箱に詰めながら、この本を思い出した。

おしゃれな彼女なので1つひとつ気に入って買ったのだと思う。
その服が多すぎて、服同士がお互いに負荷をかけて、みんなしわしわになってた。

その時に思い出したのは西原さんの別の本
2回読んでも自分の思った記述が見当たらなくて、検索して上京ものがたりだと気づいた。これを読んだのは高校時代かな。東京が地元の私はきっと知ることのない感覚。


・緩和ケア医が、がんになって|大橋 洋平

がんは死ぬまでに時間がある病気

そんなことはないと知った。
時間はあるけど、健康な時には想像できない身体なのだろう。ガンを患う前後で出来ることがこんなに変わってしまうんだとショックだった。

いつかTwitterで見た ”読書好きな方が高齢になり、時間ができたので読書をやっと楽しもうとした時、文字を追うのが身体的に苦しくなっていた” という話を思い出した。

やりたいことがある時、多くの場合は今が1番のタイミングなのかもしれない。

夫に「そうゆう本読むね」って言われた。
たしかに。いつか死ぬことをすぐ忘れちゃうんだよな。
意識的に死生観を考えたくてたまに読む。

そういえば、自分が死んだ時用のドキュメントを最近更新してない。
ドキュメントのタイトルはヨシタケシンスケさんの絵本を真似して「このあと どうしちゃおう」と名付けてる。


・もものかんづめ|さくら ももこ

友人宅で読書会をした帰り、話題に上がったブックオフが道中にあったので寄ってみた。
本って基本的に安いと感じる。中古本って状態はどうであれ本の内容は変わらないので破格。

この本のカバーを外すと、本体は渋い色に金色の箔押しが施されている贅沢な装丁。カバーには使用感があるので、ずっとこのまま大切に読まれていたんだろうなあと思う。

同じ作品はこれまで何度か目にしていて、高校時代に図書館で読んだ時も、最近書店で目にするのも文庫本だった。

さくらさんの文章はもちろん好きで、さらにこうゆう作りが私に刺さる。
印象に残ったのは水虫の話。


・コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集|さくら ももこ

編集:永岡 綾, 奥山 千尋

11月下旬、請け負った仕事の日が近づいて、日に日に憂鬱になっていた。
精神科の先生のアドバイス、尊敬する方のアドバイス、リハビリだと思ってその仕事をやろうとした。だんだんと、そこで感じるであろう劣等感や社会不適合感を憂いて、まだ何も起こってないのに病んでいった。

自分を傷つけて20代後半にもなってこの手段でしか自分を保てないことが嫌で、また自分を嫌いになっていた。

わがまま言ってキャンセルさせていただいて、落ち着いてきた頃、山盛りな本棚の整理をしてたら京都で買ったコジコジの本が目に止まった。

みんな役に立っているんだね
コジコジは役に立ったことないよ

そんな訳ない。といま書きながら思った。
読んだ時は”役立たずでも生きてていい、コジコジがいてくれるだけでいい”って思った。いま思うのは、コジコジは多くの方に求められて役に立って印税もたくさん入っているはず。コジコジは役に立ってるよ。

おや。私も役立たずと思いきや誰かの役に立ってるのかもしれない。
印税はないけれど。


・issue 01 “選択”|over and over magazine

友人A:アートの本ね
友人B:これはアートか、、アートの定義が何かによるけど、、

友人2人といる時にそんな言葉が聞こえてきて、2年前に行ったダブルファンタジー展で、オノヨーコさんが話していた言葉を思い出した。

その時私は「アート=その人=その人の表現=アート じゃない?オノヨーコさんがそんなことを言っていた。」って内心思っていた。
読書メモを書くに当たって当時のInstagram投稿を確認してみたら、自分の思っていた言葉とやや違い、記憶って曖昧だし、記録することは面白いと思った。

そういえば弟は、趣味を記録することだと言っていたな。
最近会ってないけど元気だろうか。
婚姻届の承認彼にお願いすればよかったと最近ちらりと思った。

2021年1月3日の投稿

話がだいぶ逸れていた。始まってもいない。
この本を買ったのは吉祥寺の喫茶おおねこ。

選択って、人は毎日35,000回くらいしてるんだっけ。
この投稿を見た時期、意識的な大きな選択をするにあたって考えることがあって、興味を持ったのだと思う。たしか。

開いてみたら、色とフォントとロゴと写真と、とにかく情報量が多くて、面白いけど読みづらいって感じた。「はじめに」「おわりに」の視覚的安心感。

”HEGEMONIC MASCULINITY”のページが特に興味深かった。

「いいお嫁さんになるね」というお嫁さん前提。
「マンスブレイニング」という上から目線の説明癖。

マンスブレイニングは特に、言語化したことのない不快感にこんな呼称がついているんだって新鮮だった。

そんなことを思った後、中学時代の美術のS先生と10年以上ぶりの再会をした。

葵ちゃんはきっと素敵な奥さんになりますよ。

彼女からの言葉はなんで心地よいのだろうと不思議だった。
・いいお嫁さん前提の言葉をかける方は、理想のお嫁さん像を重ねてる
・S先生は、何十年とお嫁さん/奥さんを経験した
言葉の重さの違いだろうか。

少し前に別の記事を書いた時に知ったのだけど、お嫁さんって、息子の妻のことを指す言葉らしい。
お義母さんにとっていいお嫁さんってなんだろう。

とか、1ページの中の1つの問いだけでぐるぐる考えちゃう濃い本。

<余談>
この本を買った日、そのまま友人が家に来たんだ。
話してるうちに思い出した本をどんどん棚から出して、読んで、感想言って、その時間がすごく好きで、やっぱり本は紙だなと思った。


・生理ちゃん|小山 健

私の友人が家に来て、夫と3人でこの本とか、生理の話になった。
夫は本棚に生理ちゃんがあることは知っていて、読んだのはこの日が初めてだったみたい。

友人は男性なのだけど、月経カップを知ってたことに驚いた。
こうゆう会話を自然にできる関係が心地よい。

そう思って、月いちで本を紹介してるシェアハウスに11月の本として紹介した。「面白かった!」ってわざわざLINEが来るのは初めてだった。

また別の女性は、私に会いたいと思ってくれたみたい。
たまたま会ったので話して、振り返ると未就学児と話してる感覚だった。
思想を聞き、共感する内容はほぼないのでほぼ相槌して、彼女は私と何を話したかったのだろう。対話じゃなくて気持ちを伝えたかったのかな。

過去に生理ちゃんについて書いた記事。


■長い余談、秋のこと

久しぶりに、月が変わってすぐ読書メモを書いた。
朝8時半に起きて、サッカーの結果を見て、コーヒーを入れて、布巾を煮沸して、書き始めて、いま11時過ぎ。作業は3時間ちょっとか。
追記:その後余談を2時間半くらいかけて書いた。

友人のuhikoさんは毎月映画の紹介をしている。先日は44回目だった。
毎月スライドを作ってプレゼンしてくれて、それが面白いし聞いただけで賢くなれた気がするし、尺ぴったりにしゃべる。それを44ヶ月連続って、本当にすごい。

そこでは上映の前に、映画通の一言では言い表せないほど博識な方が、これから上映する作品や俳優の説明をしてくださる(そのプレゼンもまぁ上手いこと…!)。

弟の感想。そうそう、ほんと博識なんだよね。
成長|北風小僧

昨晩は丸の内ピカデリーで今月のおすすめ”ある男”を観てきた。
面白くて、小説を読んでいるような感覚だった。

最初の雨が降ってる文具店のシーンは、なぜか11歳まで暮らしていた家のそばの和菓子屋さんでやってたロケを思い出した。あれなんて映画になったんだろう。

あと東野圭吾さんの手紙
中学生の頃に刑務所からの手紙には桜の判子が押してあるの知って、今回は初めて映像で見た。それを夫に言ったら「桜ついてた?」って言ってて、やっぱり同じものを見ても見えてるものは違うのだと思ったりした。


・マチネの終わりに

未来は過去を変えられる

夏に匿名でインタビューを受けて、公開されたものを共有した一人から、”マチネの終わりに”の上記言葉が浮かんだと教えてもらった。

時間があるのにまだ読んでない。
12月の読書メモには書けるといいな。

私は過去を変えられるし変えられたって思っていたんだけど、相手の悪気のない真剣な言葉で、悲しいのと怒りとでぐちゃぐちゃになってしまった秋だった。
でも映画を観て、自分の生きづらさなんて些細なものだなと思ったりした。


・結婚した

「王子様を待たないで。社長の奥さんになるより、社長になろう」

女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと|西原 理恵子

20代前半でこれを読んだ時に共感したはずが、結果的に前者になった。
子どもの頃から絶対にならないと思ってた扶養内で働く主婦になった。

私は料理も掃除も洗濯も好きで、とにかく家が好き。
たくさん働いて、お金を稼いで、経済的にも精神的にも自立した女性に憧れていたけど、心が弱すぎるのかも。(よく10年近く頑張ったなとも思う)

バリキャリより前述の「いいお嫁さん」の寄りな気はする。
はたらくとは、傍を楽にすること。
幸せなのに、今の自分にもやってるのはなんだろうなあ。

* * *

先日書いた記事の反響が大きい。
皆さんお気づきの通り夫はとても素敵な方。

こちらは個人的にお気に入りの記事。ビュー伸びない。


・誕生日だった

結婚した日、密かに歳も重ねていた。
アイキャッチは夫のお母さんがくれた花束。

・発信のタスク感

Instagram/@higuchiaoi_

写真を撮ったらInstagramで発信して、読んだ本をnoteで発信して、「あれ更新しなきゃ」って気づいたら考えてる。

SNSは強力な名刺なんだと思ったり、自分の承認欲求強すぎるなと思ったり、なんでやってるのか分からなくなってきた。

読書をアウトプットするメリットは分かるんだけど、私がInstagramで写真を投稿するのって、承認欲求を満たす以外の意味あるのかなと最近考える。
もちろん私の写真を好きだと言ってくれる人はいるし、それは嬉しい。でも”ファンのために更新する”って気持ちになるのには違和感。

大量生産、大量消費の社会が好きでなくて、持たない暮らし、お気に入りで暮らすことは心地よいよって伝えたい気はする。でも画像内に文字入れたりしてミニマリストとか丁寧な暮らしを前面に出す気にはならない。
あとInstagramで見たレシピを作った時、発信者の方に美味しかったって伝えたいのもある。
likeの少ないない写真に、好きな写真家の方がlikeしてくれるのも面白い。なんでそれなんだろうって思うこともある。

なんだろうなあ。
やっぱり「私の家めちゃめちゃ素敵なので見てください」が1番のメッセージかも。

よかったら遊びに来てください。手ぶらでいいし、何か持ってきたいってなったら、なんでも嬉しいけどお花好きです。素敵な1輪挿しに生けます。

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